県立がんセンター(太田市高林西町)で手術を受けた患者の体内に、手術に使ったチューブの部品が3カ月以上にわたり置き去りにされていたことが4日、分かった。
県病院局によると手術は8月下旬に行われ成功した。その際、腹水を吸引するために挿入したチューブのカバー(プラスチック製、長さ約20センチ)がはずれたとみられる。患者は手術直後から腹痛を訴えたが、レントゲン撮影やCTスキャンで異常が見つからず、そのまま退院した。
しかし、腹痛が治まらず、11月下旬に超音波検査を受けたところカバーとみられる異物が見つかった。
同センターは患者に事情を説明し謝罪。近く再手術をして、カバーを取り出すという。
手術終了の際、ガーゼや器具の数を数えるなどの点検をしているが、今後はチューブも点検対象にする。【塩崎崇】
毎日新聞 2007年12月5日