隠れうーさー教



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From: satomi-k@hotmail.com
 
なんてアドレスから「いつもサイト見てます。ガンバって下さいv」なんてメールが来て、なんだよどこの子猫ちゃんのサトミですかほわーんとか思ったら、実際は里見浩太郎からだった、とか、嬉しいような、ガッカリするような。

「いいだろう」
ひとことだけ言うと、サリヴァンは片側の羽だけにわずかばかりの力を込め、ジョナサン・リヴィングストンからゆっくりと離れていった。
二羽のカモメは千五百メートル上空まで一気に駆け上がり、一度だけ互いに視線を交わす。そして次の瞬間、無雑作に翼を畳み込むと、海面に向かってほぼ垂直に落下を始めた。
いつものように、千二百メートルを過ぎる頃には、風は、彼らがもうそれ以上の速さでは進めないほどの、激しく打ち付ける固い壁に変わる。
それでも彼らは時速三百四十キロというスピードで、真っ逆さまに降下した。
三百メートルの高さで、ジョナサンは引き起こしを開始した。翼端はすさまじい風の中で鳴り響き、感覚が鈍ってくる。船とカモメの群が流星のような速さで彼の進路に飛び込んできて、みるみる内に膨れ上がった。
その時だ。ジョナサンの横を彼以上のスピードで、サリヴァンが駆け抜けていった。
彼は水面を目の前にしてもジョナサンほどにスピードを落としてはおらず、それどころか、海面すれすれで美しい弧を描き、こともなげに上昇へとその身体を滑らせていく。
サリヴァンはジョナサンよりもずっと速く、ずっと美しく、高い空へと舞い戻っていった。
またしても、ジョナサンの完敗だった。
「今日も勝つことが出来なかった。約束通り、きみの夕食はぼくが用意しよう」
落ち込んだ様子でそう告げると、ジョナサンは魚群の上に群れる他のカモメたちの中に、溶け込むように姿を消した。
 
「のろまなくせに負けず嫌いとは、毎日毎日、きみは本当に分のいい賭をさせてくれるよジョナサン」
 
一瞬真正面に見えた夕日に目を細めながら、サリヴァンは呟いた。
 
 
−−カモめのジョナサン・終−−

世の中にはいろんな○○の日がある。
 
・2月22日はニャンニャンニャンで「猫の日」。
・じゃぁワンワンワンで「犬の日」は1月11日かと思いきや。
・「犬の日」は11月1日。間違ってはいないが微妙に納得がいかない。
・3月33日はミンミンミンで「蝉の日」。
 
どうせ適当に決めてんだから、毎月22日はニャンニャンで「ファッ●クの日」とか制定するといい。
 
バレンタインデー以上に微妙な記念日、誕生。
 
しかも毎月。

結構戦隊モノとか好きなのだが、サンバルカンだけは好きになれない。
 
まだ子供の頃、ダイエーでサンバルカンショーが開催されており、両親が買い物をしている間1人でショーを見ていたら客席に戦闘員が来て他の子供数名とステージに誘拐された。
 
悪の幹部 「よし、お前! 名前はなんていうんだ!」
うーさー 「うさよしきです」
悪の幹部 「そうか、よしきくんか。じゃぁよしきくんは今日から我らの組織の戦闘員だ! わかったな!」
うーさー 「はい」
悪の幹部 「はいじゃない! 悪の組織の挨拶は、腕を上げてこうだ!(イーッ!)」
うーさー 「イーッ!」
 
サンバルカン「そこまでだ! よーしみんな! もう大丈夫だぞ!」
 
正直、戦闘員になれて嬉しかったので、助けに来られてかなりガッカリした。そこまでだじゃねぇ。余計な真似を。
 
幼心にサンバルカンを憎んだ。今でも少し、印象が悪い。

小学生の時に考えた回文。
 
「タイツ、無事イタリアのアリ退治部着いた」
 
逆さから読んでも「タイツブジイタリアのアリタイジブツイタ」
 
深い意味はないが、アリ退治部っていう辺りがなんかいい。イタリア南部の貧しい漁村と、小さな学校。おおらかで個性的な部員と、優しい顧問の先生。人数は少ないが、楽しかった。
 
しかし、過疎の波は容赦なく残酷な現実を突き付ける。先輩は卒業、新入生の入部もなく、このままでは全国大会に出場できない。アリ退治部、廃部の危機。
 
そこへ彗星のように現れた破天荒な転校生。エース、そう呼ぶに相応しい突出した才能。やる気溢れる彼の存在は部に再び活気を取り戻すが、型破りな言動はともすれば自己中心的にも映り、部を守ってきた真面目な部長との確執は深まっていく。
 
ぶつかり合う個性、譲れないプライド、その狭間に揺れ動くヒロインの心、チームはもはや分解寸前だ。そんな中、普段は影の薄いチビの眼鏡が泣きながら訴える。
 
「ぼくは……、ぼくは、アリ退治が好きなんだ!」
 
我に返り、自らの身勝手さや思いやりの無さを恥じる転校生と部長。重ね合う手と手。涙を流すヒロイン、チビの眼鏡も夕日に輝いている。「それでいい」。穏やかに見守る顧問の先生。
 
アリ退治への情熱、噛み合う歯車、芽生える友情、弱小故のピンチ、信頼が生む奇蹟、そして勝利の瞬間。
 
部長や眼鏡と抱き合って喜ぶ転校生。彼の名はタイツ。