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【国際】

日本の高1、理数も不振 OECD調査 

2007年12月5日 朝刊

◆数学的応用6→10位、科学的応用2→6位

 経済協力開発機構(OECD)は4日、世界の57カ国・地域の15歳(日本では高校1年生に相当)約40万人を対象に昨年実施した学習到達度調査(PISA)の結果を公表した。数学的応用力は6位から10位に、科学的応用力は2位から6位に転落。前回の調査では読解力の低下が課題とされたが、今回は科学的、数学的の応用力も「1位グループ」から離脱した。

 調査は2000年から3年ごとに実施され、今回が3回目。OECD平均を500点とすると、数学的応用力は523点。前回に比べ11点下がり、参加国では2番目に大きい下げ幅となっている。1位の台湾とは26点の開きがある。科学的応用力は前回より17点低い531点で、フィンランドを32点下回る。いずれも回を追うごとに平均得点が下がっている。

 数学的応用力では、高得点の生徒の割合が低下し、得点上位5%に位置する生徒の得点が前回に比べ23点下がるなど、得点上位層が落ち込んだ。OECDが「生産的活動に従事していける」とする習熟度に満たない生徒の割合は依然10%を超えており、フィンランドの倍となっている。

 前回下落が際だった読解力では、平均得点は498点で前回と同じだが、参加国増加で順位は14位から15位に。

 科学的応用力では、意識調査も合わせて実施されたが、30歳時に科学に関連した職に就いていることを期待すると答えた生徒の割合は8%にとどまり、OECD平均の25%を大きく下回った。

 

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