福岡県筑紫野市阿志岐で1日、近くの安武トモエさん(85)が犬のような動物に全身をかまれて死亡したとみられる事件で、付近の住民が飼っている犬からヒトの毛髪と血液成分が検出されたことが3日、県警の調べで分かった。県警はこの犬が安武さんをかんだ疑いもあるとみて、住民から事情を聴いている。

 県警が付近で野犬や放し飼いの犬がいないか聞き込みをしたところ、1日午後に現場近くの住宅で飼っていた犬が逃げ、近くを通りかかった住民が捕獲していたことが判明。住民はこの犬を飼い主に返していた。県警は飼い主の協力を得て犬に付着した微物などを鑑定。その結果、ヒトの血液成分や毛髪が検出されたという。

 調べでは、安武さんは1日、筑紫野市阿志岐の側溝で遺体で見つかった。全身にかまれたようなあとがあり、司法解剖の結果、動物にかまれたショック死の可能性が強いとみられている。

=2007/12/04付 西日本新聞朝刊=