2007年11月30日

大田房江知事不起訴処分

ブルセラの件で大阪府警本部より大阪地方検察庁に書類送検された大阪府知事ですが、大阪地検より「不起訴処分」の通知がきました。残念な結果になりました事を、お知らせいたします。

この間、嘆願書等でご支援くださった皆様に改めて御礼申し上げます。

担当検事によると「告発内容は事実であるが、動愛法文中の(みだりに)という部分に当たらないと判断したため、残念ながら不起訴という結果になりました。」という旨の説明を受けました。

 

またたび獣医師団としては、体重測定も、血液検査も、妊娠チェックもせず、通常量の数倍もの抗生物質を与え続け、数十頭のブルセラ非感染犬を肝毒により死に至らしめた大阪府の行為について、正当な理由があったとは考えられません。明らかにみだりに行われた不正行為であると考えております。

これらの行為が正当化されるなら、行政は何をやっても許されるという悪しき前例を残すことになります。


みだりに1 【妄りに・濫りに・猥りに】

(副)
〔補説〕 形容動詞「みだり」の連用形から
[1] 分別なく行うさま。

―口出しをするな
[2] 正当な理由や資格もなく行うさま。

―立ち入ることを禁ず

[ 大辞林 提供:三省堂 ]

検察の話によると今回は大阪府の西野獣医らによる獣医師法違反は告発対象になっていないので、別に大阪府警もしくは地検特捜部に刑事告発する必要があるということでした。

私達は西野獣医師に対して獣医師法違反の訴えを起こしたいと刑事告発を検討中です。

刑事告発受理の原則として罰則規定のある罪であることがあげられます。そこで支援くださった皆様のお知恵を借りたいのですが、今回、西野獣医らがしたこと、あるいはしなかったことが、下記獣医師法29条罰則規定のどの項に当てはまるかを、皆様からご教示いただきたいのです。

http://www.houko.com/00/01/S24/186.HTM#029

 ご支援いただいた皆様に再度感謝いたしますと共に、今後とも日本の動物行政改善のため、更なるご支援をお願い申し上げます。

 

アークエンジェルズから

 



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コメント一覧

1. Posted by かおりん    2007年12月01日 00:28
大田房江知事の悪行を、私はずっと忘れません。
2. Posted by ハナ    2007年12月01日 11:05
またたび 様

大阪府の不起訴処分、断腸な想いで受け取られことと存じ上げます。
また、ブルセラ症陽性犬及び、管理不十分で亡くなったワンちゃん達を偲ぶ多くの方々が落胆と、やはり動愛法の「みだり」と言う文言に、苦汁を飲まされた思いだったでしょう。

さて、またたび様ご提案の刑事告訴の件ですが、当時の現場獣医師は、その場にいたボランティアさんの度重なる「診療要請」を曖昧なままな態度で、病気の犬を放置させました。

これは、獣医師法の第19条に反する行為だと思慮いたします。

3. Posted by ハナ    2007年12月01日 11:06
続きです。
さらに、抗生物質投与の際に個体の体重も量らず、専門書だけを参考に杜撰な措置で、31頭の犬達を衰弱死させ、その検案書を交付していない事は、第21条に反する行為だと推察いたします。

いずれにせよ、この度の大阪畜産課の和泉市の仔達に対して行った行為は罪に問われるべき、事実です。

久しぶりに無くなって逝った仔達の顔を拝見しました。
やはり、涙が自然と出てくるものですね、、
理屈では無く、それが人間の感情と言うものでしょう。。。

動物愛護法も獣医師法も何のために存在するのか?
その進化の過程で多くの犠牲があり、また地道に私達が声を発することで、弱い物言えぬ生き物達の代弁をして行くことで、100年遅れている「動物福祉」に光明が差してくると思います。

4. Posted by ハナ    2007年12月01日 11:06
続きです。
何事も諦めず、この和泉市の仔達が報われる動物福祉を考えなくてはならないと、この度の判決を自己の教訓としました。
またたび様、いつもご尽力に感謝いたします。

最後に、医療過誤で最愛の我が仔を無くし2006年9月27日に勝訴判決を受けた「すみれちゃん事件」の飼い主さまがこのように述べられておりました。

「私にとっては、このすみれのペット医療訴訟の判決が、勝訴であれ、敗訴であれただの一つの結末に過ぎません。

私の望みは、このすみれの医療過誤訴訟の存在を通して、医療ミス、医療過誤や医療事故が容易く起こり得るその根本や医療界の体質を皆さんに考えて欲しいと言うことなのです。」

5. Posted by ゆみ    2007年12月01日 22:28
残念な結果になりました。
ララちゃんやはっちゃん、そして喧嘩で殺された子達、職員に抑えられ注射で殺された子達、みんなみんな私はわすれない。こんなにたくさんの犬が一気に殺されるなんて聞いたことがない、、、、。
想像するだけで眠れない、、、、。
殺した人たちにはもう終わったことなのかなぁー
6. Posted by わんにゃんの友    2007年12月02日 14:51
またたび様
和泉の仔達の命の犠牲に報いるための長い間のご尽力、心より感謝申しあげます。
この度の、太田房江知事不起訴処分の事、誠に遺憾に思います。
ひっそりと、人知れず抹殺されていく多くの蕃殖場の繁殖犬の中で、和泉の仔達には多くの人たちが必死の救いの手をさしのべました。それにもかかわらず、大阪府太田知事は冷たくその手を払いのたのです。

官の獣医師と臨床経過豊富な民間の獣医師が共同で知恵を出し合い、ブルセラ治療に取り組んだならば、日本の獣医学の進展に大いに貢献したであろうに、その狭量さにはただただ慨嘆するのみです。
7. Posted by わんにゃんの友    2007年12月02日 15:09
続きです。
獣医医師法29条罰則規定、拝読いたしましたが、私もハナ様ご提案に概ね賛同致します。一言で言うならば健康なブルセラ非感染犬を、無用の死に至らしめた杜撰な飼養管理であったことに尽きます。

今全国の都道府県で、動物愛護管理推進計画案が策定中ですが、蕃殖場の闇の中で苦しみ、ボロのように抹殺されていく繁殖犬達に動物福祉の光が当てられるものでなければ、絵に描いた餅同然と私は思っております。
あの仔達を救うことは出来ませんでしたが、その魂は救命を切望した私達の心の中に脈々と生き続け、無力の動物たちを守るための活動へと駆り立てております。

和泉の仔達の悲しい犠牲の事と、太田房江知事の名を私は永遠に記憶にとどめることでしょう。
8. Posted by ark-angels 代表 林 俊彦    2007年12月02日 20:01
「またたび獣医師団」からの連絡を受けて、ブログのように大阪府知事は「不起訴処分」となりました。この問題は1年前の「ひろしまドッグパーク」崩壊事件と同じように、「みだりに・・・」という法解釈の見解が大きな弊害となったようです。あれだけの大量殺処分を敢行した大阪府、ひろしまDPでは、あれだけの頭数の虐待飼育を行っていたにも係わらず、「不起訴処分」でした。この二つの大きな事件に対し、広島、大阪検察庁による判断は、日本の動物愛護の遅れを如実に露呈したと言える判断でしょう。


9. Posted by ARK−ANGELS 代表 林 俊彦    2007年12月02日 20:02
(続き)
しかし、私たちは不本意な結果が出たとしても、挫けたり動揺することはありません。なぜならば、まだまだ不幸な環境下にいるワンたちを救っていかなければ死んでしまう子達がいるからです。国が一日も早く、法律を変えて動物に優しい国作りに目覚めてもらえるまで、先頭に立って戦い続けます。今でもどこかで悲鳴を上げているワンがいる限り、継続をしてゆかねばならないのです。
アーク・エンジェルズは、またたび獣医師団、佐上氏と全てのご支援者の皆様と共に日本の動物福祉の為に、また動物愛護先進国にするまで、活動を継続し続けます。
10. Posted by さり    2007年12月03日 00:37
残念です。何の為の、誰の為の法律なのでしょうか?
作った意味ありますか?「みだりにではない」ということで、簡単にすり抜けて罪とならない法律なんて要りません!
「みだりに」ではないとしたら、知識の持たない獣医だったとしか思えません。能が無いとしか…。それで死んでしまった子もいるのですから、過失ではないのですか?
そういうのもひっかからないのでしょうか?人間だったらそうはいかないのに…。今回の件といい、広島の件といい、訴えられた人間が権力を持たない人間だったら、どうなっていたのでしょうか?公平な判断だったのでしょうか?…と考えてしまいます。
またたび様、遠方にいて駆けつけることさえできない、私達の代わりにいろいろと動いてくださり、有難うございました。
11. Posted by papy    2007年12月03日 23:47
またたび様、いつも動物たちのためにご尽力くださり、心より感謝申し上げます。法の判断がとても残念な結果になりましたが、林代表が仰るように決して挫けてはいられません。悲鳴をあげている仔たちのために頑張らなければなりません。 ”殺処分 ゼロ” を目指して!!

余談ですが、私が住んでいる地方では、今日一日雪が降り続きました。夕方、出先から家に帰る途中、狸が車に轢かれて雨交じりの重たい雪の中にびしょびしに濡れて横たわっていました。抱き上げた時にはまだ温かく、私が通りかかるほんの少し前の出来事だったようです。本来狸は山に住んでいる動物です。
12. Posted by papy    2007年12月04日 00:29
続きです。
そんな動物たちが危険を冒してまで食べ物を求めて人間の住む里に下りて来なければならなくなった、こんな社会を作り上げたのも私たち人間です。山に住む動物たちの事をかえりみもせず、人間の欲望のために山を切り崩し、
そこに住む動物たちの平和をも奪ってしまう。この狸は人間が作り出した社会に巻き込まれて死んでしまいました。
皆様に知っていただくことでこの仔もうかばれるのではないかと思い書かせていただきました。大変長くなって申し訳ございません。

またたび様、 林 代表、 そして皆様、これから寒さが一段と厳しくなってまいります。どうぞ、お身体ご自愛くださいますように !
13. Posted by 佐上    2007年12月04日 09:03
papy様

人はもう少し自分たちが犯してきた事に対し、反省しなければなりませんね。今のままでは、悲しすぎます。
14. Posted by taku    2007年12月04日 10:33
自民党動物愛護管理推進議員連盟がHPをつくり名簿を公表してくださいました。
各都道府県の動物問題の相談の窓口になっていただきたいと、以前から、名簿の公表をお願いしておりました。
ほぼ全国の都道府県にメンバー議員さんがおいでですので、勇気を持って、皆さんの地元の問題をご相談ください。
議連からは「それぞれ各地の議員にお願いするのが一番よい」とのことです。

自民党動物愛護管理推進議員連盟HP(名簿を含む)は
http://www.jimin-animal.net/

必ず力になって下さると思います。また、個々の事例をお知らせすることで、議員の先生方に認識を深めていただくことも大切だと感じております。

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またたび獣医師団とは
またたび獣医師団
1993年、私達が日本初の移動動物病院で野犬、野良猫の不妊虚勢手術をはじめました。(この活動は今も全国に広がり続いています。)

「またたび獣医師団」はこのとき自然発生したグループの名前です。
このとき集まった中心メンバーは今も全員、連絡を取り合い個々に、また時々協力し合って動物愛護活動を行っています。費用は参加者持ち寄り、あごアシ自己負担を基本としております。
ですから現在、参加者以外に寄付を募るということは一切行っておりません。
海外ではブータン国への獣医派遣を行っております。(ブータン国派遣は外務省管轄財団法人シルバーボランティア協会、ブータン国、国連の要請によるもので、費用は個人負担と上記メンバーからの寄付、上記団体からの援助金で行われています。)
参加者は日本各地でそれぞれ仕事を持っており、何かあれば現場に集まり作業を終え解散するというスタイルです。参加者は獣医、学生、社会人、主婦、動物愛護ボランティア主催者など様々です。

「またたび獣医師団」と言う名称は上記仲間に今回初めてつけた名前です。旅の獣医ということで、「猫にマタタビ」のマタタビと「股旅」をかけています。

※ 私達は2005年2月4日現在、参加者以外に寄付金を募るということは一切行っておりません。
※ 寄付によって集まった金品もございません。
※ 今のところ寄付を募る予定もございません。
 2005年2月4日

お問い合わせは
matatabivets2000@yahoo.co.jp

またたび獣医師団協力団体

山口獣医科病院
soi dog foundation(本部オランダ)
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