台湾海峡通過に重大な関心　中国、米に慎重対応求める

　中国外務省の秦剛副報道局長は４日の定例記者会見で、米空母キティホークが１１月、香港に入港せず、台湾海峡経由で米海軍横須賀基地に戻ったことについて、中国側が既に米国に「重大な関心」を伝え、慎重に対応するよう求めたことを明らかにした。

　米側は中国に「暴風雨のため」台湾海峡を通過すると通告したという。副局長は中国がキティホークの香港寄港を許可したとあらためて強調、台湾海峡は「非常に敏感な地域」として、特別な海域だと指摘した。

　中国外務省は先週、最近の米中関係について「重要な問題をめぐる話し合いや交流は順調だが、最近の米側の誤った行為で、妨害や損害を受けた」（劉建超報道局長）と指摘。具体例としてブッシュ大統領とダライ・ラマ１４世の会談や台湾への武器売却決定を挙げ、香港寄港の一時拒否の背景にこうした問題があることを示唆している。（共同）