インフルエンザの流行が例年より1カ月ほど早く始まったことが4日、国立感染症研究所(感染研)のまとめで分かった。過去20年で最も早い。感染研は「予防接種を予定している人は早く済ませて」と呼び掛けている。
感染研によると、11月19日〜25日の週に全国約5000の定点医療機関から報告された患者は7162人で、前週より約6割も増えた。1カ所当たりでは1.53となり、全国的な流行開始の目安となる1.0を突破した。
都道府県別では、北海道で12.64と注意報レベルの10を超えたほか、神奈川(2.63)、岡山(3.82)、兵庫(3.04)、和歌山(3.04)などで多く、流行地域が拡大している。
例年の流行開始は12月半ば以後。今の報告制度が始まった1987年以降最も早かったのは、95年11月26日〜12月2日の週。ただし、同年冬の流行規模は小さく、逆に、近年で最も大流行した2004年冬は開始が遅かった。感染研の安井良則主任研究官は「流行の早さと規模の大きさは関係ない」としている。
[時事通信社]