県教委は、06年度に県内全小中学校、高校で認知されたいじめや暴力行為の件数を発表した。今回は文科省がいじめの定義を広く見直した。いじめの件数は小、中、高校とも前年度より9~11倍と大幅に増加した。
いじめの認知件数は、小学校255件(05年度22件、公立のみ)▽中学校413件(同45件、同)▽高校311人(同31件、同)。いじめの内容は、言葉での脅かしや冷やかし▽仲間外れや集団での無視▽ぶつ▽たかり▽携帯電話などで中傷--などだった。暴力行為は小学校で2件が認知され、98年度以来8年ぶりに報告された。
文科省は今回の調査で、従来のいじめの定義から「一方的に」「継続的に」(相手を攻撃する)などの表現を削った。また、学校が児童・生徒にアンケート調査を実施し、いじめの有無を把握するよう求めた。
件数が大幅に増えたことについて、県教委高校教育課の斎藤裕司課長補佐は「いじめが急に増えたのではなく、学校の把握の仕方が不十分だった。学校による日常の把握を丁寧にしなければと改めて思い知らされた」と話している。【釣田祐喜】
毎日新聞 2007年11月17日