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【変】TBSは何を伝えたいのか

2007.12.4 08:41
このニュースのトピックス亀田3兄弟

 「ベルリンオリンピックでアナウンサーは『前畑がんばれ』と応援したじゃないですか」

 先日行われたTBSの社長会見。内藤大助選手対亀田大毅選手のWBC世界フライ級タイトルマッチの中継(10月11日)で、「亀田選手寄りだ」と批判を浴びたことについて、幹部の1人はこういって開き直った。

 例え話に出したNHKのアナの「前畑がんばれ」はご存じの通り、当時の日本人の心情を代弁した名中継として今も語り継がれている。相手選手をおとしいれるような品格に欠ける実況ではなかった。

 一方、TBSはどうだったか。序盤から内藤選手が優位に立ったが、内藤選手が目の上を負傷すると「出血が止まらずドクターストップがかかれば亀田選手の勝ちになります」とアナは繰り返した。この実況を局幹部は「試合のルールを視聴者に説明しただけ」と答えた。

 ポイント差が顕著になってきた中盤以降、アナは両選手がクリンチする度に「内藤選手が時間稼ぎをしています」と繰り返した。映像には亀田選手が内藤選手の顔や首を締め、太ももをたたく反則行為が映っていた。

 「応援と虚偽」の実況は明らかに違う。TBSアナはスポーツ報道が踏み越えてはならない一線を越えてしまった。だから約1500件の苦情が寄せられたのではなかったか。井上弘社長らは「アナウンサー個人が誹謗(ひぼう)中傷されないよう局は対応しなければいけない」と答えたが、論点がずれているといわざるをえない。会見でも「反省したい」と繰り返したが、謝罪はなく、今後どう番組作りに生かすかについての具体策も示さなかった。

 61年前、トップでゴールした前畑選手はドイツのライバル、ゲネンゲル選手と健闘をたたえ合い握手。メディアは国民に水泳の素晴らしさと感動を伝えた。

 TBSはスポーツ中継で視聴者に何を伝えたいのだろう。(戸津井康之)

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