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リタリン大量服用で無罪男 義父殺害の控訴審初公判
義父を殺害し、自宅に放火したとして、殺人と現住建造物等放火の罪に問われ、1審東京地裁八王子支部で、向精神薬「リタリン」の大量服用で心神喪失状態だったと認定され無罪になった無職の男(43)=求刑懲役10年=の控訴審初公判が3日、東京高裁(植村立郎裁判長)で開かれた。
検察側は、男は心神喪失ではなく、限定的な責任能力のある心神耗弱状態だったと主張。一方、弁護側は検察側の控訴棄却を求めた。
1審判決は、男が犯行前にリタリン70錠を一度に服用したことで、犯行時には著しい幻覚妄想状態だったと判断。「善悪を判断する能力と行動を制御する能力が欠如していた疑いが残る」と述べ、無罪としていた。
男は平成18年1月13日午後、東京都町田市の自宅で、義父の口の中に木工用ドリルを突き刺して殺害。さらに部屋内に火をつけ、自宅約40平方メートルを焼いたとして起訴された。