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仁科賞に細谷阪大教授 素粒子の理論的研究で


 物理学の優れた業績をたたえる今年の仁科記念賞を、素粒子の理論的研究の新しいメカニズムを提唱した細谷裕・大阪大教授(55)に贈ると仁科記念財団(東京都文京区)が13日、発表した。授賞式は12月6日に都内で開かれ、賞金50万円が贈られる。

 物理学の標準理論では、現在の世界は3次元の空間に時間を加えた4次元で、「ヒッグス粒子」という未発見の素粒子が質量を生み出すとしている。

 細谷教授は1983年、4次元より高次元では、時空が小さく縮まり、質量を生み出すことになるとの理論を提唱。「細谷機構」と呼ばれるこの理論が、標準理論を超える「超ひも理論」にも取り込まれるなど、最先端の理論研究に貢献していることが評価された。