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地下道都市

 毎日新聞浜松支局はJR浜松駅から歩いて10分ほどの中区栄町にある。昔は近くに市役所や警察署などもあった便の良い場所なのだが、駅の方に出かける時には歩くか自転車にするか、ちょっと迷う。市民ならご存じのように、浜松の中心街は、歩行者が地下道を通らなければならない交差点が少なからずあるからだ。

 この地下道、自転車が通れるようにスロープなどにはなっていない。自転車は「軽車両」だからといって、自動車に交じって交差点を横切れるような交通量でもない。結局は横断歩道を求めて数百㍍も遠回りすることになる。

 自転車なら遠回りも「足の運動」と思って我慢できる。でも、車椅子の人はどうだろう。向こうに目的地は見えているのに真っすぐには渡れない。それは耐えられない苦痛なのではないだろうか。

 最近は大都市でなくてもスロープ付きの地下道はある。エレベーターが設置されている地下道も珍しくなくなった。浜松は中心市街地の活性化が大きな問題とされているが、ごく当たり前の整備がいまだにされていないことを深刻に考えた方が良さそうな気がする。

 自転車で地下道の入り口を横目で見ながら、いつもそんなことを考えている。

毎日新聞浜松支局 市村一夫

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コメント

本当ですね。自分がその身になってみないとわからないことがはたくさんあります。
新しく変わった若い市長さんには、ぜひ市民みんなが感じられる「住み良い浜松」にして欲しいな…とつくづく感じています。

2007年06月06日 17:57 | ももたろうさん

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