「虹の女神 Rainbow Song」。
虹の女神 Rainbow Song 販売元:アミューズソフトエンタテインメント |
小さな映像制作会社にようやく就職し、日々苛酷な労働を強いられている岸田智也に、友人であり会社の同僚でもあった佐藤あおいがアメリカで事故死したと知らせが届く。大学時代、智也の失恋騒ぎをきっかけに親しくなったあおいは、映画研究会に智也を引きずり込み、監督作「THE END OF THE WORLD」に主演させたのだった。卒業後、定職に就けないでいた智也に今の仕事を世話したあおいはひとり渡米する。
____________________________
去年公開された、市原隼人、上野樹里主演の切ない青春ラブストーリーです(ちょっと”青春”と言うには年齢いってるかな?^^;)。
実は私、この主演の2人って結構ファンだったりします♪ 童顔でちょっと頼りない感じはするけど、安定した演技で定評のある市原君と、若手女優の中では抜群の演技力(と勝手に私が思ってるだけですが・笑)を持ってる上野樹里ちゃん。嬉しい配役でした^^
市原君を初めて観たのはどっちだったけかな~・・・。TVの『ウォーターボーイズ2』のような気がしないでもありませんが、『陰陽師2』のよーな気も^^; とにかく最初観た時はパッと印象に残るタイプではないものの、観てる内に脳裏に焼き付いちゃってる・・・って印象の子でした^^
この作品の中でも、何かどっか頼りない、どこにでもいるフツーの惚れっぽい大学生の役を演じています。
作品自体は2人の主役が柱なのですが、私の観た感じでは上野樹里ちゃんの一人勝ちのような気もします。
彼女は本当に上手い!どんな役でも、体当たりの演技を見せてくれる彼女は、TVでも映画でも引っ張りダコですよね。最近では、コミック・アニメ・CDでも大人気の『のだめカンタービレ』の実写版での主役で人気を博しました。
市原君の演じる役とは180度反対の、ポジティブな女子大生の役をパワフル且つ繊細に演じ切っています。強さの中に見え隠れする脆さを、樹里ちゃんの確かな演技力によって肉付けされた主人公の姿に、同じ女である自分を重ね合わせて観入ってしまいました。
小さな映作会社の下っ端として働く智也の元に、元同僚で友人のあおいの訃報が入ります。会社を辞めて、アメリカへ行ったあおい。智也の脳裏に、あおいとの出逢いが走馬灯のように蘇るのでした・・・。
この話はプロローグのあおいの死から始まり、第1章から第7章までの構成で作成されています。
話の筋としては、本当に面白くて飽きの来ない構成で組み立てられていますが、やっぱりどうしても邦画独特のまどろっこしさが強くて、手放しに褒める事が出来ません^^; 「友人の死」で締め括る作品なのですから、2人のやり取りのシーンだけは、もう少しアップテンポでも良かったのではと思います。一環してだら~っとした印象が強く残ってしまった気がします。
あおいが大学の映研で自主制作している『THE END OF THE WORLD』。この映画はあおいの心の内を表した物だったと思います。智也に惹かれながらも素直になれないあおい。あおいの優しさに甘えてばかりで、ほのかなあおいの恋心に気付く事もなく、友人としてしかあおいに接する事が出来なかった智也。「あおいの死」で儚く終わってしまった2人の関係は、残された1本のフィルムの中にいつまでも永遠に生き続けますが、もうその時間を取り戻す事は出来ない・・・。いつまでもこの関係が続くと信じていた愚かな智也は、失って初めてあおいの存在の大きさに気付かされるのでした。
届かぬ存在になって初めて気付くなんて・・・。いつの時代も男って愚か者ですよね^; 自分を上手く表現出来ずに、強がってみせるあおいの切ない恋心に、若き日の自分の恋を思い出して、ちょっぴりセンチになってみたり・・・(笑)。
脇役陣も粒揃いでしたよ♪ あおいの妹で盲目の少女役に蒼井優、あおいと智也の上司役に佐々木蔵之介、ほんのチョイ役でしたがピエール瀧の顔も見えたり^^; 智也が付き合う女性で、不思議ちゃんの千鶴の役に相田翔子が扮していました。これがまた変(笑)。こんなのに引っ掛かる所が、智也の駄目さ加減が反映されているんでしょうね^^;
「不治の病に冒された主人公の純愛」みたいな物がウケる昨今ですが、たまには違った形の純愛に涙してみるのも良いかも知れません。
虹の彼方に逝ってしまった、智也にとっての女神だったろうあおい。そのあおいを失う事によって、これからの智也は本当の意味で成長して行くのだろうと思います・・・。
| 固定リンク
「DVDで観る映画」カテゴリの記事
- 「虹の女神 Rainbow Song」。(2007.12.04)
- 「エンド・オブ・デイズ」。(2007.12.03)
- 「ドリームガールズ」。(2007.11.30)
- 「ラブソングができるまで」。(2007.11.29)
- 「守護神」。(2007.11.24)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/461760/9232759
この記事へのトラックバック一覧です: 「虹の女神 Rainbow Song」。:
コメント