諮問会議、08年度予算編成方針を了承

 政府の経済財政諮問会議(議長=福田康夫首相)は12月3日、2008年度予算編成の基本方針を了承した。政府は基本方針を4日に閣議決定する。

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08年度予算編成方針原案を了承

 基本方針では、08年度予算を「歳出改革を軌道に乗せる上で極めて重要な予算」と位置付け、成長力強化と歳出・歳入一体改革に取り組む方針を強調している。

 社会保障のうち医療分野については、勤務医対策や地域医療の確保などサービスの質の維持・向上を図る一方、歳出改革の一環として、▽メリハリの効いた診療報酬・薬価等の見直し ▽薬価の低い後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用促進に取り組む考えを示した。
 このほか「医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム」に掲げた目標を達成するため、実効性のある改革を推進する。

 診療報酬・薬価の見直しについては、原案の段階で盛り込まれていた「トータルコストの削減努力を最大限行う」という文言を削除し、「コスト削減努力を行う」という緩やかな表現に改めた。

 この日はまた、福田政権下で初の中期経済指針となる「日本経済の進路と戦略」策定に向けた議論もスタートした。大田弘子経済財政大臣はこの日、指針に盛り込む事項案として「安心できる財政・社会保障、行政の構築に向けて」など5項目を掲げた。次の会議で原案を示し、来年1月に取りまとめる方針。

 同会議の民間議員は、基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化の目標年次となる11年度や、団塊世代が65歳に到達する翌12年度を「日本の経済・財政にとって極めて重要で、運営が難しい時期」と指摘。社会保障と税の一体改革については、あるべき姿を描き、そのための安定財源を確保するため「議論を続ける必要がある」とした。

 大田大臣は「経済財政の姿がどうなっているのか、足元と展望をいずれも分かりやすく示したい」と述べた。また福田首相は「どういう国を目指すのか、そのための基本政策を国民に分かりやすく示すことが大事だ」と訴えた。


更新:2007/12/04   キャリアブレイン

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