|
県教育局が小中学校に配布した「いじめ問題の取組事例集」 |
いじめ問題に緊急対応している県教育局は三十日までに、県内小中学校など教育の現場で実際に行われている六十八のいじめ対策をまとめた事例集を、さいたま市を除く県内公立全小中高、特別支援学校に一冊ずつ配布した。
いじめ対応の事例を、会議の報告でなく、冊子にまとめたのは初めて。情報共有の方法や、ネットいじめ、早期発見、アンケート活用法、相談体制など、小学校三十二、中学校三十二、高校二、教育委員会二の事例が紹介されており、県教育局生徒指導室は「効果的、特徴的な取り組みを募集し、いろいろな切り口で取り組んでいる事例を集めた。各学校で参考にし、使える方法を実践してほしい」と、期待を込めている。
事例集は、一年を通した学校公開で家庭との連携を深めている鶴ケ島市立杉下小学校や、給食時に担任が入れ替わることで互いのクラスを見合う熊谷市立石原小学校の事例などを紹介。また、携帯電話サイトが原因のいじめを防ぐため、電話会社に依頼してブログ利用の安全教室を開いた戸田市立戸田中学校の実践例などを掲載している。
同局は十月までに、教職員向けの「いじめ対応ハンドブック」、いつでも電話相談ができるよう連絡先の番号を記して子どもに配布した「いじめストップカード」、保護者には「家庭用いじめ発見チェックシート」などを配布し、いじめ問題に取り組んできている。問い合わせは、同室(TEL048・830・6908)へ。
|