75歳以上の後期高齢者を対象に来年4月から始まる新しい医療保険制度で、鹿児島県の保険料が2日、正式に決まり、全都道府県の保険料が決まった。1人あたりの年間平均保険料は7万8177円(未公表の佐賀県を除く)で、所得による軽減措置後の保険料はそれよりも16%低い6万5423円(佐賀県を含む)になった。軽減後の保険料が最も高いのは神奈川県で9万2750円。最も低いのは青森県の4万6374円で、格差は約2倍に達した。
保険料格差は、後期高齢者の所得水準と老人医療費が大きく影響している。軽減後では、所得水準の高い東京と愛知が2位と4位に入った。老人医療費が高い大阪は3位だった。
都道府県ごとの広域連合が運営する新たな制度は、サラリーマンの子どもの扶養家族で保険料負担がなかった約200万人を含め、75歳以上の後期高齢者全員が加入する。国保などと比べ負担が増えるかは、国保の保険料が市町村で大きく異なるため単純に比較できない。
これまで負担がなかった約200万人は負担増となるが、激変緩和措置や政府・与党の対策により、来年4月から半年間は負担ゼロ、その後半年間は9割減免となる。【有田浩子】
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■都道府県別の年間保険料(単位・円)
平均保険料 軽減後
北海道 86,280 73,876
青森 64,417 46,374
岩手 58,433 47,733
宮城 70,478 56,559
秋田 60,041 47,051
山形 59,565 49,000
福島 67,100 56,200
茨城 69,355 59,851
栃木 69,600 58,800
群馬 73,100 62,016
埼玉 93,990 84,020
千葉 81,100 72,000
東京 102,900 91,800
神奈川 102,200 92,750
新潟 63,192 53,304
富山 75,891 66,310
石川 84,564 72,000
福井 77,950 65,757
山梨 68,904 56,877
長野 65,017 55,052
岐阜 75,593 65,850
静岡 75,614 67,625
愛知 93,205 84,440
三重 68,077 58,086
滋賀 79,955 63,833
京都 95,007 82,500
大阪 101,449 88,066
兵庫 93,118 81,400
奈良 83,400 72,800
和歌山 75,927 61,623
鳥取 71,660 59,507
島根 66,123 53,346
岡山 80,443 67,152
広島 80,934 66,900
山口 91,000 75,796
徳島 70,320 56,381
香川 90,100 75,500
愛媛 74,390 60,690
高知 81,602 63,367
福岡 98,210 83,740
佐賀 未公表 65,092
長崎 72,667 58,638
熊本 77,600 61,150
大分 79,526 64,324
宮崎 70,041 53,676
鹿児島 74,026 54,292
沖縄 82,100 61,805
毎日新聞 2007年12月3日 東京朝刊