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IT助産院:「ねっと・ゆりかご」遠野に開設 胎児データを遠隔健診 /岩手

 ◇県内9機関が連携

 モバイル遠隔健診システムで妊婦の市外通院負担を軽減する遠野市営助産院「ねっと・ゆりかご」が1日、同市松崎町白岩の市福祉施設、遠野健康福祉の里に開設された。公設公営のITを活用した県内初の妊婦支援施設で、産科医が一人もいない医療過疎地の試みとして期待されている。

 同システムは妊婦を健診する助産院の助産師から送られてくる胎児心拍数の電送データを市外の病院の産科医が見ながら診察し、適切な出産、入院時期などを助言する。産科医はパソコンや携帯電話でもデータを確認できるほか、双方向カメラで妊婦と顔を合わせながらの対話も可能だ。出産は扱わない。

 連携するのは盛岡赤十字、岩手医科大、県立大船渡、同釜石、北上済生会病院をはじめ小林産婦人科、黒川産婦人科医院(盛岡市)、KUBOクリニック、工藤医院(花巻市)の計9医療機関(産科医計10人)。妊婦の希望で病院を選べる。

 助産院の助産師は当面1人だが、来年度は2人体制に増員する予定。助産院ではこのほか、妊婦の検診や健康相談、救急時の助産師のマイカー同乗など搬送支援も行う。愛称の「ねっと・ゆりかご」は市民から応募のあった「ゆりかご」に、ネットワークの「ねっと」を加えた。

 同市では02年4月から産科医が不在。妊婦は盛岡市や釜石市など市外の病院に通院し、大きな負担となっている。開設式には本田敏秋市長らが出席。助産師や同システムの紹介後、くす玉を割って開所を祝った。【鬼山親芳】

毎日新聞 2007年12月2日

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