2007年12月3日 7時45分更新
産婦人科の医師が不足する中、大阪の泉佐野市と、隣の貝塚市はそれぞれの市立病院の産婦人科を来年4月に統合したうえで、分べんを泉佐野市の病院、婦人科の手術を貝塚市の病院と役割を分担することになりました。
市立泉佐野病院と市立貝塚病院の産婦人科には、それぞれ、大阪大学医学部から5人の常勤の医師が派遣されていますが、産婦人科の医師が不足する中大学側は「現状のまま医師の派遣を続けるのは難しい」という意向を示しています。このため、2つの市は来年4月に2つの病院の産婦人科を統合したうえで、分べんと新生児の医療など、産科は泉佐野病院、婦人科の手術と入院は貝塚病院と役割を分担することになりました。
一方で、妊婦の検診など外来診療は2つの病院とも続けることにしています。
これに伴って、双方の病院で必要だった当直医は分べんを担当する泉佐野病院だけで済むうえに、常勤の医師の数を減らすことができるということです。
泉佐野市と貝塚市では「ともに産婦人科医療を行えなくなる事態を避けるため最善の策を選んだ」と話しています。
大阪府医療対策課は、府内では、複数の公立病院が産婦人科を統合してそれぞれで役割を分担するケースはこれまでないのではないかと話しています。