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関東最古の神社にアニヲタ殺到 地元困惑、異色の絵馬も (2/3ページ)
「らき☆すた」は美水かがみ作の4コマ漫画で、ゲームやテレビアニメに取り上げられて人気が爆発。アニメ「らき☆すた」は、泉こなたと柊かがみ、つかさの姉妹、高良みゆきの女子高校生4人がメーンキャラクターで、通学する高校のある埼玉県春日部市周辺が舞台。恋愛もの中心の美少女アニメとは異なり、女子高校生のありきたりな日常をまったり描くことで熱狂的なファンをつかんでいる。そして柊姉妹の住まい「鷹宮神社」のモデルがこの鷲宮神社とされている。
アニメ雑誌の特集記事では、鷲宮神社を「かがみとつかさが暮らす神社」、東武伊勢崎線鷲宮駅を「かがみとつかさはここから学校に通っているんだよ」などの記事を地図入りで紹介。さらにオタクの聖地・秋葉原からのアクセスも掲載された。いつしか神社には雑誌の付録「『らき☆すた』遠足のしおり」を手にしたファンが押し寄せるようになり、美少女のイラスト入りで「こなた大好き」「かがみのお見舞いに行ってきます」「こなたはオレの嫁。アハッ、アハッ、アハッ…」など、場違いな願い事の書かれた絵馬まで掲げられるようになった。また、アニメに登場する鳥居の前でキャラクターになりきり、同じポーズで記念撮影を行うのが“聖地巡礼”の作法になっている。
神社を訪れていた男子学生(22)は「こなたと同じ場所で踊ってみようかなと思ってやってきました。本当にアニメと同じなんですね」と、同じ空気を吸って感無量のようす。また千葉県から来たという10代の男性は「ここに柊姉妹が住んでいるんですね。巫女姿の女の子に逢いたいな」と話す。
こうした予想外のフィーバーぶりに地元住民からは賛否両論が。神社前で喫茶店「大酉茶屋わしのみや」を運営する同町商工会の坂田圧巳さんは「特に問題はなく、利用者が増えて有難いこと。町でもグッズやキャラクターを出していければ」と期待、地元商工会でもブームを生かす方策が検討されているという。
その一方で、慣れないいでたちの若者に奇異の目を投げる住民も。隣接する久喜市の住民は「我ら久喜市民のHP」で「非常に心配なことがある。それは治安の問題である」「近所の学校では不審な方が最近多くなっているから気を付けようという話がでている」と記述、不安を募らせる面もある。