2007年12月02日
二日前の状況です!
稽古からプレビュー。そして初日、休演日があって初めての昼夜2回。そして今日は夜一回。
だいぶ落ち着いてきました。芝居もスタッフもキャストもそして私もね。
昨日の夜にはなんだか声が自然に出て来る感覚を味わい、いつも感じていた喉にひっかかるような感じがなくなって、なにか少しつかめたような気がしました。
まあ甚だ心もとないですが。
岡田くんはいつも舞台裏で聞いてくれていて、うまくいくと小市くんと二人で親指を立ててウィンクしあって喜んでくれてます。
天海さんも袖のちょっとした合間に「あそこのところ今日すごく良かった!」などと励ましてくれます。
いやほんとによくして頂いて。僕なんかみんなを引っ張らなきゃいけない年令なんですけど。
なんか最近ブログのヒット数が急増してまして、おそらく天海さんファンの皆様がお越し頂いているのでしょう。
せっかくなので天海さんの事を書きますね。
天海さんが主役じゃなくてガッカリという御意見が多いですが、このミュージカルの形態と前宣伝のされ具合にギャップがあったせいかも知れませんね。
御覧になればわかりますが、「テイクフライト」は「マイフェアレディー」や「シカゴ」のように一人の主人公にスポットを当てて、その人の気持ちの流れに感情移入して見ていく芝居ではありません。
天海さん演じるアメリアエアハートもリンドバーグもライト兄弟もみな均等に描かれている。つまりはこれは群像劇なんですね。
中身は全然違うけど言ってみれば「レント」みたいな。
だから最初のチラシを、天海さんだけで、いかにも一人座長のようにしたのは間違っていたかもしれません。
だからといって天海さんが主役ではないかと言ったら全然そうじゃなくて、その群像劇の中で天海さんのアメリアは確固として輝いていると僕は思いますけど。
このミュージカルを宝塚でやったら、それはもっとアメリアを立てた本に書き直し、演出もそうなると思いますが、亜門さんは今回はそうはしなかったんですね。
むしろすでにブロードウェイで上演されたものなら、契約しだいで脚本や演出を変えられますが、今回は一からデビッドシャイアやジョンワイドマンと作ったものだから、やはり彼等の意向がより重視されています。
そもそもワイドマンは日本が頼んだわけでもないのに明治維新をすごく研究して「太平洋序曲」を書いたぐらいの人ですから、今回も非常にお勉強して書いてるわけです。
しかも哲学的で奥が深い。
だけど背景や状況の説明は敢えてほとんどしない。
だからあまりエンターテイメント性のみを追求したミュージカルではありません。
いかにもワクワクする感じで笑いや踊りが満載で、帰りにはテーマ曲を口ずさみながらウキウキ帰るって感じじゃないんです。
ギャグもあまりお上手じゃないみたい。
だから最初からそれが解ってれば、すっと入っていけるけど、違うものを想像していると、芝居に馴染むまでに時間がかかるかもねえ。
だったらこの劇場で、このキャストで、この料金じゃなかったんじゃないって思う人もいるかもしれないけど、日本の演劇事情ではそこが難しい。
あらかじめ脚本に合わせて、劇場を選びキャストを選ぶのが確かにベスト。しかし日本にはロングランできる劇場もないし、役者のスケジュールもない。
だいたいそれを支える観客の人口が少なすぎる。
だから最初にまず大事なのは予算。
期間内に回収するために観客を呼べるキャスティングとできるだけお客様の入る大きな劇場を選ぶという事になりがちなのですね。
でも天海さんは頑張ってます。
身内の不幸、足の痛み、そして自分の音域より高いソプラノの歌。
そんな艱難辛苦をまったくおくびにも出さず、明るく振る舞い、そしておっとこ前に立ち向かっちょります。
ファンの皆様応援よろしく!
だいぶ落ち着いてきました。芝居もスタッフもキャストもそして私もね。
昨日の夜にはなんだか声が自然に出て来る感覚を味わい、いつも感じていた喉にひっかかるような感じがなくなって、なにか少しつかめたような気がしました。
まあ甚だ心もとないですが。
岡田くんはいつも舞台裏で聞いてくれていて、うまくいくと小市くんと二人で親指を立ててウィンクしあって喜んでくれてます。
天海さんも袖のちょっとした合間に「あそこのところ今日すごく良かった!」などと励ましてくれます。
いやほんとによくして頂いて。僕なんかみんなを引っ張らなきゃいけない年令なんですけど。
なんか最近ブログのヒット数が急増してまして、おそらく天海さんファンの皆様がお越し頂いているのでしょう。
せっかくなので天海さんの事を書きますね。
天海さんが主役じゃなくてガッカリという御意見が多いですが、このミュージカルの形態と前宣伝のされ具合にギャップがあったせいかも知れませんね。
御覧になればわかりますが、「テイクフライト」は「マイフェアレディー」や「シカゴ」のように一人の主人公にスポットを当てて、その人の気持ちの流れに感情移入して見ていく芝居ではありません。
天海さん演じるアメリアエアハートもリンドバーグもライト兄弟もみな均等に描かれている。つまりはこれは群像劇なんですね。
中身は全然違うけど言ってみれば「レント」みたいな。
だから最初のチラシを、天海さんだけで、いかにも一人座長のようにしたのは間違っていたかもしれません。
だからといって天海さんが主役ではないかと言ったら全然そうじゃなくて、その群像劇の中で天海さんのアメリアは確固として輝いていると僕は思いますけど。
このミュージカルを宝塚でやったら、それはもっとアメリアを立てた本に書き直し、演出もそうなると思いますが、亜門さんは今回はそうはしなかったんですね。
むしろすでにブロードウェイで上演されたものなら、契約しだいで脚本や演出を変えられますが、今回は一からデビッドシャイアやジョンワイドマンと作ったものだから、やはり彼等の意向がより重視されています。
そもそもワイドマンは日本が頼んだわけでもないのに明治維新をすごく研究して「太平洋序曲」を書いたぐらいの人ですから、今回も非常にお勉強して書いてるわけです。
しかも哲学的で奥が深い。
だけど背景や状況の説明は敢えてほとんどしない。
だからあまりエンターテイメント性のみを追求したミュージカルではありません。
いかにもワクワクする感じで笑いや踊りが満載で、帰りにはテーマ曲を口ずさみながらウキウキ帰るって感じじゃないんです。
ギャグもあまりお上手じゃないみたい。
だから最初からそれが解ってれば、すっと入っていけるけど、違うものを想像していると、芝居に馴染むまでに時間がかかるかもねえ。
だったらこの劇場で、このキャストで、この料金じゃなかったんじゃないって思う人もいるかもしれないけど、日本の演劇事情ではそこが難しい。
あらかじめ脚本に合わせて、劇場を選びキャストを選ぶのが確かにベスト。しかし日本にはロングランできる劇場もないし、役者のスケジュールもない。
だいたいそれを支える観客の人口が少なすぎる。
だから最初にまず大事なのは予算。
期間内に回収するために観客を呼べるキャスティングとできるだけお客様の入る大きな劇場を選ぶという事になりがちなのですね。
でも天海さんは頑張ってます。
身内の不幸、足の痛み、そして自分の音域より高いソプラノの歌。
そんな艱難辛苦をまったくおくびにも出さず、明るく振る舞い、そしておっとこ前に立ち向かっちょります。
ファンの皆様応援よろしく!
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この記事へのコメント
1. Posted by ソイ
2007年12月02日 19:29
私は、すごく上手く作ってある作品で関心しました。3人の飛行機乗りの夢にスポットを当て、元祖飛行機乗り?のリリエンタールを狂言回しに使う辺り、ニクイ構成だなぁ!と思いました。
ミュージカルってブラックな話だけれど、テーマをきっちり投げ掛けてくれるところが好きなので、私は好きな作品でした。日本人は、こういうミュージカルに慣れていないのでしょうか?
石井さんのリリエンタールは、要所を締めていて感動的でした。
2. Posted by マタタビ
2007年12月02日 19:39
天海さんのファンですが、ラサールさんやその他共演者の方も応援していますから(^^)
頑張ってください★☆
3. Posted by りこ
2007年12月02日 20:05
私は、天海さんの笑顔が見たくて、応援したくてテイクフライト見に行きました☆
確かにポスターをみてアメリアを中心的に描かれていると思いました。でも、お話は良かったと思います!
それに!天海さんは歌を頑張って居ましたよね!すごく伝わってきましたよ!
天海さんの事を応援している人がここに居る事をぜひお伝えください!
残りの公演頑張って下さいね!
4. Posted by 杏
2007年12月02日 20:13
5. Posted by すみれ
2007年12月02日 20:15
6. Posted by さる
2007年12月02日 20:17
私は、あと3回観劇予定です。大阪千秋楽までカンパニーの皆さんと力をあわせて頑張って下さい。
7. Posted by せんちゃん
2007年12月02日 20:26
石井さんのおっしゃる通りです!
日本の演劇と海外の演劇とは多少異なって当然ですし、またエンターティメントに徹したものが全てでもありません。
日本の舞台観客のある意味での層も、残念ながら派手めな舞台を好む傾向にあります。まだまだミュージカルという分野の歴史も浅いですからね。
私は、天海さんのみならず、城田さん、ライト兄弟、宮川さん、勿論、石井さんら出演者皆さんの演技・歌に対して満足しています。
今後も頑張ってくださいね。地方にも観劇に参上し、石井さんがどんどん役にはまって行く様も楽しみにしています!
8. Posted by マヨ
2007年12月02日 20:51
天海さんのファンで、今回の前宣伝を信じてチケットをたくさん買った一人です。
いろんな所での評判を耳にするたび、
不安、残念な思いで、自分の初観劇の日を待っておりました。
確かに初めの宣伝、あれでは誤解しますよね。
天海アメリアが主の物語だと思ってしまいます。
その辺はものすごく残念ではありますが、
でも、ラサールさんのこのブログを拝見して、すごく気持ちが整理され、とても落ち着きました。
千秋楽まで頑張ってくださいね。
いろんな所での評判を耳にするたび、
不安、残念な思いで、自分の初観劇の日を待っておりました。
確かに初めの宣伝、あれでは誤解しますよね。
天海アメリアが主の物語だと思ってしまいます。
その辺はものすごく残念ではありますが、
でも、ラサールさんのこのブログを拝見して、すごく気持ちが整理され、とても落ち着きました。
千秋楽まで頑張ってくださいね。
9. Posted by はな
2007年12月02日 21:05
ラサールさん、ご説明ありがとうございます。ラサールさんの誠実なブログ、大好きです。
でもやっぱり少し気になりますので、はじめてコメントします。
私は天海さんのファンではなくミュージカルファンです。
天海さんが大変な中で明るく振舞い頑張っていること良く伝わりました。
でも、客は高いお金を払いプロの高いレベルのものを期待していくわけですから、天海さんの事情とか、予算とか、劇場がどうとか、天海さんの音域がどうとか言われても、言い訳にしかすぎないと思いますし、客は我慢すべきなの?と思い少し嫌な気分になりました。
また、亜門さんが何かしらの挑戦をされ通常のミュージカルと違うとしても、客が満足するものでなければ駄目ではないでしょうか。。
でもやっぱり少し気になりますので、はじめてコメントします。
私は天海さんのファンではなくミュージカルファンです。
天海さんが大変な中で明るく振舞い頑張っていること良く伝わりました。
でも、客は高いお金を払いプロの高いレベルのものを期待していくわけですから、天海さんの事情とか、予算とか、劇場がどうとか、天海さんの音域がどうとか言われても、言い訳にしかすぎないと思いますし、客は我慢すべきなの?と思い少し嫌な気分になりました。
また、亜門さんが何かしらの挑戦をされ通常のミュージカルと違うとしても、客が満足するものでなければ駄目ではないでしょうか。。
10. Posted by キョウ
2007年12月02日 22:42
自分も、プレビューを観劇し天海祐希さんのアメリア役は素晴らしいと思いました。天海さんの輝きにただただときめいてました。そして、ラサールさんの演技にもときめいてました。毎日毎日、今日はどうだったんだろう?と、気持ちはいつも東京国際フォーラムの「テイクフライト」にあります。東京公演、千秋楽…心の向かうところ、その志の高い演技へと…!!!