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国連、世界の衛生向上に焦点
2007/12/02

【国連IPS=タリフ・ディーン、11月21日】

 11月21日、国連は、2006年12月の国連総会合意に基づき、2008年国際衛生年(IYS)を正式にスタートさせた。

 潘事務総長は、開会式において、今後1年間、衛生問題を国際社会の優先課題とする計画を提供してゆくと語った。また、これに合わせ「2015年までに安全な飲料水、基本的衛生サービスを受けられずにいる人々の数を半減する」との国連ミレニアム開発目標(MDG)の1つの達成に邁進すると述べた。来年には、学校衛生を議題とする大規模な地方会議が予定されている。

 国連の水/衛生問題諮問委員会の議長を務めるオランダのウィレム皇太子も、「本日をもって計画の段階から実行の段階へ移行する。MDG達成のためには、行動の迅速化が不可欠だ」と語った。

 国連は、1990〜2004年の間に12億人強が衛生向上の恩恵に浴したが、それでも速度は遅く、現在のペースが続けば2015年の期限を迎えても約24億人が基本的衛生サービスを受けられないと予測している。

 WTOによれば、世界の病院のベッドの半数は、常に水を原因とする病気の患者で占められているという。また、サブサハラ・アフリカでは、下痢による新生児の死亡は欧米の250倍に達するという。

 ロンドンを拠点とする「ウォーターエイド」が11月19日に発表した報告書によると、世界で最も衛生状態の悪い国は、アフガニスタン、チャド、エリトリア、ブルキナファソ、エチオピアの5カ国。また、数の上では、中国(7億3,240万人)、インド(7億2,830万人)、インドネシア(9,900万人)、バングラデシュ(8,490万人)、ナイジェリア(7,200万人)となっている。国連が開始した2008国際衛生年について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=山口ひろみ(Diplomatt)/IPS Japan加藤律子

IPS関連ヘッドラインサマリー:
衛生は隠された人道危機
26億人がトイレを待つ

(IPSJapan)

国連IPSのタリフ・ディーンより、国連が開始した2008国際衛生年について報告したIPS記事(IPSJ加藤律子)


















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