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2007.11.29

BACK STAGE TALK vol.1
谷川×佐伯+笹原 『会えんのか!』

28日(水)、『やれんのか!大晦日!2007 Supported by M-1 GLOBAL』の第2回記者会見で突如発表された格闘技界の“大連立”。その渦中の人物であるFEGの谷川貞治代表取締役、DEEPの佐伯繁代表が会見終了後、慌ただしい空気の控室にてあらためて“再会”。そこに、実行委員会の笹原圭一が加わり、プチ座談会となった。そこで交わされた会話の中身とは? その一部始終をお届けします。【構成:井上崇宏(THE PEHLWANS)】

 

■「笹原さん、2003年は大変だったでしょう?」(谷川)

──先ほどの会見で『やれんのか!大晦日!2007』の主催に、実行委員会やM-1 GLOBALに続いてFEGとDEEPも名を連ねるという大発表があったんですけど。このお三方が顔を合わせるのって、はたしていつ以来なんですか?
谷川 笹原さんとはね、いつ以来かなぁ? 2003年にボブ・サップが“あのリング”で挨拶をしたことがあったじゃないですか。僕はあれ以降、あの会場には行ってないんですよ。だからそれ以来じゃないかなぁ。
笹原 いや、私が谷川さんと最後にお会いしたのは、『SRS』の番組10周年パーティーですよ。
谷川 ああ、そうだそうだ! あそこの受付で会いましたよね。
笹原 ええ、受付でご挨拶をしました。パーティーの会場内には見えない境界線がありましたから(笑)。
佐伯 ええっ、そうだったのぉ!? たぶん僕、無意識でその境界線を行ったり来たりしてたわぁ……。
一同 アッハッハッハッハ!
谷川 佐伯さんと僕は、いろんな会場やら知人の結婚式とかで会ってるんですよね。
佐伯 ええ。
──かつてはシ烈な興行戦争を繰り広げた両者なわけですが、当時はお互いをどのように思っていらしたんでしょうか?(笑)。
谷川 僕らはとにかく、ただただひたすら、特に大晦日は「視聴率で負けないように」。あのイベントって、総合格闘技の本道だったわけじゃないですか。それに対して、僕らは総合格闘技に幅を持たせたかったっていうか。一方でノゲイラvsヒョードルをやるんだったら、もう一方では曙vsボビー・オロゴンをやればいいんだっていう。そうやって、日本の総合格闘技の幅の広さみたいなものを世間に見せつけられたらいいなっていう感じでやってましたよね。
──かつての“あのイベント”が確固たる芯としてあって、さらにそこから振り幅を見せるのがFEGの役目だったっていうことですね。
谷川 そうそうそう。
──大晦日興行は特に同日開催でしたから、その役目の違いが顕著に顕われてましたよね。
笹原 我々が最初に単独でやったのは2003年ですね。当時は正直、回りを見ている余裕がなかったと思います。
谷川 あの2003年に関して言うとね、僕は“漁父の利”だったんですよ。たぶん笹原さん達は大変だったと思う。あの年はもうひとつの後発イベントとの闘いがあったじゃないですか。でも僕達にはあの時、けっこう時間があったんですよ。じつはね……あの時、日テレとフジテレビが開催を決めた時点で、TBSはまだ決まってなかったの。
──えっ、そうだったんですか?
谷川 じつは決まってなかったの(笑)。だって僕はホントに「今年は寝正月だね」って関係者と話をしてたぐらい。あれ、曙の参戦が決まってから初めて放送が決まったんですよ。
佐伯 ほぉ〜。
──真っ先に決定した印象がありました。
谷川 そういう印象を見せてたんだけど、実際に決まったのは最後だったんです。曙がたまたま獲れたっていうことになって、そこからガ然動き始めた。だから笹原さん達がグチャグチャの状況の中でさまざまな苦労をしている時に、僕らはわりとスイスイと(笑)。だから、笹原さん達はたぶんこっちを見ている余裕なんかなかったでしょう。
笹原 はい。とにかく、降り掛かる火の粉を必死に払っていましたね(笑)。ただ、時間だけは迫ってくるし、そもそも発表をしたのも11月に入ってからですから、正味、今年と同じくらいのタイミングですよ。時間はないし、カードは発表しなければいけないし、でも選手が決まらないしみたいな。
谷川 いや、変な話、回りの全部が敵に見えたでしょう?(笑)。
笹原 そうですねぇ(笑)。とにかく大変だったと記憶しています。だって最後にカードを発表したのが大会の前日とか、前々日っていうタイミングですからね。幹部のひとりが毎日、登戸と事務所の往復を繰り返したりしてましたから(笑)。


■「久しぶりにお会いできて素直に嬉しいです」(笹原)

──登戸の頑固者がFEGの進撃をさらにアシストしてましたか(笑)。今回、久々に再会してみた印象はどうですか?
谷川 僕は「やあやあ」って感じですね。僕ね、もともと変な感情は持ってないんで。なんか、一緒にやっていた頃が昨日のことのように感じられます(笑)。
──また高田本部長に「口先だけじゃないことを祈る!」って言われちゃいますよ(笑)。笹原さんはいかがですか?
笹原 いや、久しぶりにお会いして普通に嬉しいです。一緒にお仕事をさせていただくこともワクワクしてますし。
佐伯 僕は谷川さんとはお仕事で絡んだことがなかったんで、再会ってことでもないんですけど。まあ、ちょくちょく谷川さんとはいろんな場所で顔を合わせたりはしてたんで、変なものはなにもないですよねぇ。
谷川 一切ないですよね。
佐伯 ただ! 僕もわかりやすいカードを組んだりするのが好きですので、そういう意味では一方的にシンパシーを感じてはおりました(笑)。
一同 アッハッハッハッハ!
谷川 そうだったんだぁ。嬉しいなぁ〜(笑)。
佐伯 ということを、この場を借りてカミングアウトさせていただきます(笑)。
谷川 たしかに僕もドスカラスJr.はドキドキしたなぁ。僕達、体型も似てるしね(笑)。
佐伯 はいっ!
──さらにくしくも皆さん、名古屋出身ですよね。
谷川 あっ、そうじゃん!
笹原 いや、谷川さん。ここは「そうだがや!」ですよ(笑)。
谷川 (素直に)そうだがや! え、佐伯さんは名古屋のどこですか?(と、しばし名古屋談義に花が咲く)。
佐伯 今日会見に出席した長谷川秀彦も名古屋ですよ!
谷川 へえ〜、そうなんだぁ。
──名古屋談義はともかく(笑)、話を戻しますと、あらためて今回の“格闘技界大連立構想”にはかなりの衝撃を受けたわけですが。
谷川 はい、ビッグニュースにしたいですね。
──FEGさんとしては同日に『Dynamite!!』も開催される中での大連立ということで、当然大晦日の先にも視線が向かってるかと思うんですが。
谷川 そうですね。今回に限らずみんなが協力してやっていきたいなと思っています。おそらく、ここにいる人達っていうのはみんな格闘技が好きな人達だから。あの〜、格闘技ビジネスが儲かってるみたいだといって羨ましそうに参入してくる人達っていますけど、絶対的に好きな人で、なおかつ現場を知らない人じゃないと無理ですからね。絶対に成功はしないです。
佐伯 うんうん(と、大きくうなづく)。
谷川 佐伯さんも大好きですもんねぇ。


■「私は“長いものには巻かれろ”ですから!」(佐伯)

佐伯 それで万が一、成功したとしても儲からないと思いますけどね!(キッパリ)。
──経験からくる、非常に重みのある発言ですね(笑)。
谷川 ホント、佐伯さんの言う通りだと思います。好きだからやり続けてるだけですから。
佐伯 ええ! 僕にはもうこれしかないんで! これで生きるしかないんですよ!
笹原 佐伯さん、落ち着いて落ち着いて(笑)。
谷川 余命何年でしたっけ?
笹原 佐伯さんは5年ですね。
──佐伯さんは余命5年なんですか?(笑)。
佐伯 ええ、糖尿病なもんで……。
笹原 佐伯さんにはあまり時間がないんですっ!(笑)。
谷川 死なないでくださいねぇ。でもホント、中途半端な気持ちじゃ絶対うまくいかないと思いますよ。さっき記者会見でも言いましたけど、総合格闘技がプロレスとかキックボクシングとか空手のように分裂して小さくなって、イメージだけが悪くなっていかないようにしたい。こうして好きな人達が集まって、もう一回いいイメージを作り出したいんですよね。やっぱり“あのイベント”の一番いい時っていうのをみんな知っちゃってはいるんだけども、「今はそういう状況じゃないんだ」っていうのを自覚してから、もう一回栄光を取り戻したいですよね。
笹原 その通りですね。この大連立によって日本の格闘技界が元気だっていうところを見せられればいいなと思います。それは絶対に伝えられると思いますし。それから僕達にとっては最初で最後の“伝説”だし、一夜限りの夢なわけです。だからこそ、こうやって皆さんに集まっていただけるんですが……我々はこの大会でフィニッシュするけども、次に生まれる何かのためにバトンタッチをするという最後の役目を果たしたい。この一夜限りの夢が次の夢につながるように。
佐伯 ウシシシシ、いいこと言うなぁ〜。
──なんでそこで冷やかすんですか(笑)。それでは最後に、谷川さんの高田統括本部長への愛をあらためてお聞かせいただけますか(笑)。
谷川 高田さんね、僕は大好きなんですよ。
笹原 出た(笑)。
谷川 いやいや、ホントに! 波長が合うなと自分では思ってたんですけど、なんか高田さんがさっき「口先だけじゃないように」って言ってたよねぇ? あんな言われ方をされるなんて、ホントにショックだったなぁ……。「ええ〜っ!?」って(笑)。高田さんと僕は波長合いますよぉ。
笹原 でも、ホントに高田さんも嬉しそうでしたよ。
谷川 過去に高田さんとは何もないですからね。大好きですよぉ。
笹原 そして、私もこうやって再会することができて本当に嬉しく思っています。
──やっぱり仲良きことは美しいですね。さあ、佐伯さんもこの美しい輪の中へ……(笑)。
佐伯 まっ、私は「長いものには巻かれろ!」ですから。
一同 アッハッハッハ!
谷川 いい言葉だなぁ(笑)。やられたな〜。
笹原 締めの言葉としては最高ですね(笑)。
佐伯 (得意げに)昨日と今日は違いますから! ウシシシシッ!


 

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