2007年12月1日 21時32分更新
産婦人科医の不在が続いていた岩手県遠野市で、助産師が妊婦の健診などを行う全国でも珍しい公立の助産院が1日オープンしました。
遠野市では平成14年以来、5年以上にわたって産婦人科医の不在が続き、妊婦がおよそ1時間かけて隣の釜石市などに通院しなければなりませんでした。
1日、オープンした助産院は、遠野市が運営し、市民からの公募によって「ねっと・ゆりかご」という愛称が付けられました。
式典の中で遠野市の本田敏秋市長は「遠野の里に元気な赤ちゃんの声が響き渡るように、市民の皆さんとともにがんばっていきたい」とあいさつしました。
この助産院では分べんは行いませんが、助産師が妊婦健診にあたりインターネットを使って他の地域の医師の助言を得ながら胎児の心拍のチェックなどをすることも可能です。
式典に出席した妊婦の1人は、「これまで自分で車を運転して健診に行かなくてはならなかったので、とても楽になります」と話していました。
遠野市によりますと公立の助産院は全国でも初めてだと言うことで地方で産婦人科医不足が深刻化する中、妊婦の負担軽減の取り組みとして期待されています。