☆「それは素人の意見だ」。助産師を中心に医師が出産を支援する「バースセンター」の設立運動が地域で盛り上がりを見せる上田市。先日、ある席で母袋創一市長にこの話をしてみたら、一蹴(いっしゅう)されてしまった。県選出のある国会議員は全国の設置例を引き、「全国的に広がる産科医不足の解消につながるのでは」と前向きだ。折りしも年約700件の分娩(ぶんべん)を扱う上田市産院は、院長の辞職により常勤医1人となり、分娩数を大幅に削減しなければならない。どうすればよいのか。医師確保の展望も見えない現状では、バースセンター設立を考えても、「素人の意見」とは誰もいわないと思うのだが。(健)
毎日新聞 2007年12月1日