長崎県内の水産会社や県漁連など6団体は30日、アジアでの県水産物の販路拡大を目指し、中国・上海に新たな販売拠点を設けることを盛り込んだ「県水産物輸出戦略」(2007‐10年度)をまとめ、金子原二郎知事に報告した。

 同戦略の核となるのは、6団体の1つ、長崎市の水産物卸売会社「長崎魚市」(吉田孝社長)が来年2月に上海市の国際水産市場「上海東方国際水産センター」内に開設予定の常設店。

 同県の水産会社では初の中国での常設店として、同社は初年度の輸出鮮魚の売り上げを、これまでの2倍以上の1億円程度と見込んでいる。他の5団体も協力して、長崎県内の魚市場で扱う鮮魚や水産加工品などを輸出、販売。県水産物のPR拠点としても活用する。吉田社長は「今後、県内水産団体は連携して県水産物の輸出底上げに努力していく」としており、同県も上海事務所を通じ、情報提供や現地関係者との調整などの側面支援を予定している。

=2007/12/01付 西日本新聞朝刊=