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母親ら、院内助産院開設求め上田市会に請願書

12月1日(土)

 上田市の母親らでつくる「安心してお産と子育てができる地域をつくる住民の集い」(佐納美和子代表)は30日、逆子などの心配がない正常出産を助産師主導で取り扱う院内助産院(バースセンター)の開設を求める請願書を、賛同者4万6千人余の署名を添えて市議会に提出した。県に院内助産院の拡充を求める請願書も近く県会に提出する。

 この日の請願書は、産科医が不足する中、助産師を積極的に活用するよう提言。上田市産院を念頭に、正常出産は助産師が扱い、出産前後を一貫してケアする院内助産院を将来的に開設するよう求めている。

 また、危険を伴う出産などに対応できるよう、国立病院機構長野病院(上田市)の常勤麻酔科医確保や、救急搬送システムの整備も訴えた。

 佐納代表が土屋陽一議長に請願書を渡した後、「集い」の直井恵世話人(29)が「産科の先生が減っていき、『出産難民』が発生するのではないかと不安だ。早急に新しい出産の仕組みを地域に作っていただきたい」と声明を読み上げた。

 上田市産院をめぐっては、甲藤一男院長の辞意を受け、母袋創一市長が助産師外来開設の方針を示しているが、助産師外来は妊婦の健康診断などが主で、通常、出産までは取り扱わない。