三菱UFJニコスは30日、グレーゾーン(灰色)金利によって払い過ぎた利息の返還を求める顧客に開示してきた取引履歴に、最大3年11カ月分、4万6712件の開示漏れがあったと発表した。この分の過払い利息の返還金は総額数億円に上る可能性があるという。
同社発行カードのうち、ニコスの場合は95年7月以前の取引履歴は残っていないとしていたが、91年9月までの履歴が社内調査で見つかった。UFJカードでも、1カ月分の履歴が新たに発見された。また、DCや協同カードも含め、手続きミスなどで一部開示漏れがあったことが判明した。
同社は新たに見つかった履歴に基づき、顧客の過払い利息を再計算し、追加して返還する方針。同日東京都内で会見した大森一広社長は「お客様に多大な迷惑をおかけした」と陳謝した。
金融庁はこの問題を受けて同日、貸金業法に基づく報告を求めた。同社は、原因などを調査したうえで、大森社長らを処分する。【宮島寛】
毎日新聞 2007年11月30日 21時22分