夏ブルマ

 夏の暑さと蝉の声とにうんざりして、仲田真也は六法を閉じた。手にしていたペンを放り出し、ベッドに寝転がる。そして目を閉じた。

 真也は今年で二十五歳。大学の法学部を出て司法試験を目指している内に、後戻りのできない年齢になってしまった。月に三万というさしては多くない仕送りも、大学卒業と同時にうち切られている。学生時代から住んでいるこのマンション(の一部屋)が親の持ち物で、家賃の支払いを免除してもらっているのがせめてもの救いだ。おかげで、週に二日のアルバイトだけで何とか食いつなぎつつ、
一人暮らしをしながらダラダラと法律の勉強を続けている。

「お兄ちゃん、ただいま〜」

 元気のよい女の子の声が玄関の方から聞こえた。

(ああ〜、うるさいのが帰ってきたよ……)

 従姉妹の沙耶だ。このマンションのすぐ近所に私立の女子高校があり、彼女はそこに通っている。

 真也は、従姉妹と同居するハメになった経緯を何とはなしに思い出していた。

 彼女の実家はここからそう遠くない場所にある。高校までは電車で四十分ほど。通えぬ距離ではない。いや私立高校であることを考えれば片道一時間はざらで、四十分など珍しくもない。

 が、運の悪いことに沙耶は、電車通学の初日も初日に痴漢に遭ってしまったのだ。はげしく混雑して身動きもままならない電車内で、誰とも知らぬ手で下半身をまさぐられるおぞましさ。そのショックで沙耶はラッシュアワーの電車を目の前にすると気分が悪くなるようになってしまった。

 らしい。この話を叔母から電話で聞かされた時、真也は、なぜこんなことを自分に話すのか見当がつかなかった。

「そこで相談なんだけど、真也君のマンションは姫琴女子から近いでしょ」

 と言われた時に、ようやく真也の頭の中で話がつながった。要するに沙耶をこのマンションに住まわせろと言いたいのだ。家族用のマンションなので、広さはに問題はない。しかしだからといって、年頃の娘を年頃の男の部屋に預けても平気なのだろうか。よほど聞いてやろうかと思ったが止めた。そういう質問をすること自体が、かえってあらぬ誤解をまねきそうだ。

「ごめんね。沙耶が、どうしても真也君の所から通いたいって言って聞かないのよ」

「俺の一存では決められませんよ。父と母には話は通してあるんですか」

「ええ。それは大丈夫。ちゃんと了解はとっておいたわ」

 そこまで手を回されてれているのなら真也の方にも断る理由はない。可愛い女の子が同居人になったので初めはかなり嬉しかった。

 が、それは初めだけ。どんなに沙耶が可愛くても、手を出すことは倫理的に許されない(ような気がする)。欲しいものが目の前にありながら、それを禁じられるというのは、元々から無いよりもはるかに苦痛だ。

 おまけに従姉妹は、真也が勉強を怠けていないかの監視役を任じているらしく、やたらに部屋に入ってくる。十分おきに様子をうかがいに来るし、真也がエロ漫画でも読んでいようものなら、キンキンした声で非難してくるのだ。

 ある時などは、オナニーをしている時にいきなり入ってこられたこともあり、あれ以来、真也の自慰タイムは、従姉妹が学校に行ってしまった午前中になった。明るい真っ昼間から一人でチンコをこすっているのは、何とも言えず情けないものがある。

「お兄ちゃん、勉強してる?」

 ドアが開いて、ツインテールの可愛らしい顔が覗いた。つぶらな瞳は好奇心にかキラキラと輝き、野苺のように赤く瑞々しい唇には、小生意気そうな笑みを浮かんでいる

「ノックぐらいしろよ」

 ベッドに横になったまま、真也は面倒くさそうに顔だけあげる。

「あ〜、お兄ちゃん、また寝ている。ダメでしょ、勉強しなきゃ」

 非難がましい口調にうんざりしながらも、真也は部屋の入り口の方に目をやった。

 そして息を飲む。

 扉の所に立っている沙耶は、学校指定の体育着を着ていたからだ。

 上半身は純白のシャツで、襟口と袖口とは学年カラーの藍色になっている。丈と腰回りとのサイズは適当なのだろうが、胸だけは少しきつそうだ。ほっそりとした身体の割りに、バストの成育が進んでいるらしく、ナイロン百パーセントの布地がこんもりと押し上げられて、やわらかそうな膨らみを形づくっている。

 腰には濃紺のブルマー。トラディショナルで簡素なデザインで、サイドの白線すら入っていない純粋な紺一色だ。シャツの裾をブルマーの中に入れているので、わずかにくびれている腰まわりの線や、下腹部のなだらかな斜面が、はっきりと見える。

 濃紺の化繊布は少女の股間にぴったりとはりつき、臍の下から身体の底部までの造形を忠実に描き出していた。臍の下あたりはゆるい曲線となっているが、途中から、わずかばかりの盛り上がりが視認でき、生地の下に何があるのかを想像するだけで興奮を誘われる。

「な、何でそんな格好をしているんだ……」

 興奮しているのを努めて悟られないようにしながら真也は言った。

「ん〜、だって暑かったから。家と学校とがこんなに近いのにわざわざ制服に着替えるのなんて面倒くさいし」

 屈託のない笑みが眩しい。

「恥ずかしくないのか」

「何で?」

 そうストレートに聞き返されると、こっちが返答に困ってしまう。

「ああっ、もしかしてお兄ちゃん、沙耶のブルマーを見てエッチなことを考えているんじゃないでしょうね」

「そ、そんなことあるわけないだろ」

 実は大ありなのだ。だが、従姉妹を預かっている立場の身としては、そんなことは口が裂けても言えることではない。

「ふうん。ならいいけどさ。それに、沙耶だって、お兄ちゃんのこと、男として見ていないから、別に恥ずかしくなんかないよ」

 小悪魔のような笑みを浮かべながらの一言に、真也の腹の底に何か黒いものが湧き上がってきた。

 それを知ってか知らずか、沙耶は、ますます挑発的な態度をとってくる。

「ほらほら〜」

 背を向けて、真也の方に腰を突き出し、クネクネと尻をふって見せる。むっちりとした尻肉にブルマーがぴったりと張りつき、ポリエステルの布地がはちきれんばかりだ。

「どうかしら、沙耶のお尻は。そそるでしょ」

 華奢な肩越しに振り返る沙耶の蠱惑的な表情に、真也の中の最後の理性が灼き切れた。

 少女めがけてつかみかかり、細い腰に両腕をまわす。

「きゃっ!」

 そしてそのままベッドに押し倒した。

「痛っ、何するのよ」

 キッと睨みつける瞳には、男性に対する恐怖はないようで、ただただ理不尽な暴力への怒りだけが見て取れる。

「自分の胸に聞いて見ろ」

「叔母さんにいいつけてやるから」

「言いつけてやるだと。いいか、沙耶。俺は、沙耶のご両親からおまえを預かっているんだぞ。いわば臨時の保護者兼教育者だ。だから、男を舐めるとどういう目に遭うか、しっかりと教えてやる。沙耶の身体にな」

 少女の顔に浮かぶかすかな恐れの表情が、男をますます駆り立てる。体育着をまとった細い身体をうつぶせに組み敷き、両腕を掴んで拘束した。

「いやあぁ、はなして!」

 沙耶は必死になって身をよじり、足をばたつかせて暴れるのだが、男の身体を跳ねのけるだけの力はない。女が試みる少々の抵抗などは、獣と化した男を喜ばせこそすれ、ひるませることなどは決してない。

 真也は、従姉にのしかかったまま若い肢体を堪能している。沙耶が身をくねらせる度に、ブルマーにつつまれた尻が真也の股間にあたるのだ。柔らかでありながら弾力のある肉が、
ギンギンに勃起しているペニスに押しつけられてくる。それだけで暴発してしまいそうに心地よい。

 懸命になって抗っているつもりの少女だったが、実は男を喜ばせているだけだったのだ。自分の尻に当たる堅い物に気づいた沙耶は、一瞬、身をよじるのを止めた。

 そこを狙って、今度は真也の方が積極的に腰を使う。ブルマーが食い込む尻の割れ目に、猛り狂った股間の膨らみをぐいぐいとこすりつけてやった。

「いやあああぁぁ」

 耳をつんざくような悲鳴が部屋に響く。が、鉄筋のマンションであるために、隣の住人に聞かれる心配は一切無い。

「いやああ、お兄ちゃんの変態っ! 離して。離してよぉ」

 罠にかかった牝鹿のように身を藻掻かせる沙耶だったが、男の腕を振りほどくには至らない。そればかりか、却って、男の堅い股間に自身から尻をこすりつける結果になってしまう。

「いや……ああぁぁ……ああぁ……」

 憤怒によって力を振り絞ってきたが、全ての抗いが無駄だと覚った瞬間、少女の細い身体を重い疲れが襲ってきた。

「どうした? もう抵抗しないのか?」

 諦めてぐったりとした従姉妹の身体を、真也は満足そうに見下ろす。もはや、細い腕を押さえつけるのは、左手一本で十分だ。空いた右手でベルトのバックルをはずし、ズボンから引き抜く。真也のベルトは革製ではなく、束ねた細紐を編み込んだものなので、少女の腕を縛るのにはちょうどよい。

「やああぁぁっ、変態っ、お兄ちゃんの変態っ!」

 これが最後とばかりに沙耶は暴れるが、真也の片手さえも振りほどくことができず、ブルマーにくるまれた尻が右に左にと揺れるばかりだ。

 余裕をもって真也は、美少女の細い腕を後ろ手にきつくいましめてやった。紺のブルマーを穿いた女の子が手による抵抗を一切封じられてベッドに組み敷かれている。その光景を想像しただけでも股間が熱くなるのに、今は実際にそれを行っているのだ。

 興奮で喉をからからにしながら、まず、沙耶の胸元とベッドとの間にもぐり込ませる。そしてふくらみかけた胸の小丘を、やや乱暴に揉みしだいてやった。

「あぁ……ん……やめてぇ……」

 沙耶はかぶりを左右にふるが、それも先程のような力強さがない。

「なかなかよく発達しているじゃないか。やわらかくって、いい揉み心地だ」

 着やせしていたためか、真也の手の平の中にある膨らみは意外なほどに量感がある。体育シャツとブラジャーを通してさえ、ふんわりとした柔らかさが伝わってきて、真也は男根をいななかせながら、青い果実を揉み貪った。

 沙耶の表情を伺うと、頬を真っ赤に染めたまま、可愛い顔をベッドにうずめている。無理矢理に胸を弄ばれていることに憤っているというよりも、純粋にそれを恥ずかしがっているようだ。時折、乳房への愛撫に反応するかのように、ツインテールがピクンとゆれる。

「何だ、沙耶。もしかして、胸を揉まれて感じているのか?」

 白いシーツに伏せられた従姉妹の顔を横からのぞき込みながら、真也は意地悪な口調で質問する。沙耶は無言のまま頭を左右にふるだけだ。

「そうか。なら、検査してやろう」

 胸を弄んでいた手を、一旦、少女の身体の下から引き抜いた。そして、まだ柔らかな感触が残る掌を、シーツと少女の腰との間に差し込んでゆく。

「や、そこはっ……」

 身体を強ばらせる少女だったが、お構いなしに男は手を進ませた。白いシーツと紺のブルマーとの間をじわじわと這い、従姉妹の股間のふっくらとした盛り上がりを捉える。そこは女性の象徴である器官が隠されている所だ。それと知りつつ、なめらかな化繊に指の腹をこすりつけてやった。濃紺のブルマーの盛り上がりを押すと、むにっとした弾力を感じ、その内につまっているのが女肉のやわらかさを感じることができる。

「やっ……ああっ……いやよ……んぅ……いやあぁっ!」

 淫らな手の動きを少しでも封じようとして、沙耶は太腿きゅっと閉じ合わせた。少女として最も秘められた箇所に異性の手を感じ、本能的にとった行動であったが、それがどんなにか恥ずかしいことであるか、少女は気づかざるをえない。何しろ、自分から男の手を太腿に挟み込んでいるのだ。が、ただ大人しくしていることなどできなかった。尻に押しつけられている堅い肉塊を認識しながらも、乙女の力を振り絞って脚をよじり合わせる。

「はははっ、沙耶、そんなに俺の手がいいのか。それなら、いつでもアソコをいじってやるぞ」

 内腿の肌が手にしっとりとして心地よく、真也は沙耶を組み敷いたまま、しばし少女の柔肌を直に味わう。

 普段はスカートに隠され、男の目には触れることのない太腿。だが、ブルマーという下穿きを着けた今、そこは大っぴらに視線にさらされている。

 それでも太腿が男の手に触れられることはないはずだったが、真也はその肌を思う様にさわり、さすっているのだ。しかも、ブルマーに包まれた尻の中心部、その割れ目に、腰を上下させて股間のふくらみをこすりつけながら。

「あああっ……いやよお兄ちゃんっ……手を……はなしてぇ……」

 沙耶の可愛らしい顔からは、小生意気そうな様子はすっかりと影を潜め、代わって、男からの悪戯をじっと耐え忍ぶ美少女といった風情になっていた。頬と耳、目元は上気して桜色にそまり、かみ噤まれた唇からは、時折、こらえきれなくなって声にならない喘ぎがもれている。

 従姉妹の表情にそそられた真也は、少女の太腿に手を挟まれながらも、ブルマーの中心部に浮き彫りにされたわずかな盛り土手をまさぐり、そこに押し当てた指腹を小刻みに振動をさせてやった。

「んああああぁぁっ、はあぁっ、んひゃあああぁぁっ!」

 慎みも何もかなぐり捨てたかのように沙耶は大声で叫び、ブルマーをまとった腰をビクビクと痙攣させる。嬌声と受け取れなくもない鼻にかかった声、苦痛に耐えるかのように歪められつつも真っ赤になった顔、理性の制御を離れたかのようにくねる下半身。

 男性から強引に猥褻行為をされていることへの嫌悪感というよりも、いや、無論それもあるのだろうが、それだけでなく、心ならずも感じ始めてしまった身体への戸惑いのようなものが見受けられる。

 ほくそ笑んだ真也は、一旦、従姉妹の太腿の間から手を抜き、体育シャツの裾をブルマーの中から引っ張り出した。そしてブルマーの腰回りに指先をくぐらせ、少女の下穿きの内側へと一気に手をすべり込ませる。

「いやあああああっ!」

 耳をつんざくような甲高い悲鳴すら、今の真也にとっては快い効果音だ。

 八月の暑さのせいもあってか、濃紺のブルマーの内側、ポリエステル地とショーツとの間はジトジトと蒸れていた。美しい少女といえども下着の内部はこんなにも蒸れかえっているのかと思いながら、それが単に汗のためなのか、それとももっと別の体液のためなのかと想像をたくましくしする。熱帯空間となったブルマーの奥、身体の底に息づく秘めやかな唇を目指して、濃紺の生地の内側を手がモゾモゾと這い進んでゆく。

「やああぁぁぁぁぁっ、そこはぁぁっ!」

 そこは、少女にとっては最後の砦とも言うべき下着に覆われていたが、二重底になっているとはいえ、いかにも薄っぺらだ。野獣と化した男を前にしては何の役にも立たず、剥かれるため、破かれるためだけに存在する陵辱宴の前菜でしかない。

 だが真也はいきなりそれを引き裂いたりはせず、まずは薄皮も同然のそれに指をあてがった。ふっくらとしたごく小さな丘は、なぜかかすかに湿っている。

「何だぁ、この濡れ具合は。おしっこでももらしたのか」

 沙耶はじっとうずくまったままだ。

「ち、違うのぉ、それは違うの……」

「何が違うんだ」

 厳しい口調で問いつめながら従姉妹の姫肉を下着の上から撫で回すと、そこはますますはっきりと濡れ湿り、ジクジクと染みの面積が広がっていった。

「あ〜あ、もうべちょべちょだよ」

 呆れたように言いつつも、真也は息を荒くしながらショーツ越しにその形をじっくりと調べ上げる。大陰唇の盛り具合。割れ目の長さ。そしてそこを撫でた時の反応を、どんなかすかな震えさえも見逃すまいと注視した。

「んぅっ……はあぁ……あぁ……お兄ちゃんぅ……」

 熱に浮かされたような鼻にかかった声で喘ぎながら、沙耶は時々、ビクッと腰をひきつらせる。朝つけていったであろう制汗剤と、それにも負けずに滲んできた十代の少女の汗の匂いとが鼻孔をくすぐってきた。

「沙耶、こんなにオマ〇コを濡らして。実は密かに感じていたんじゃないのかっ」

「ち、違うの……」

 ブルマーを穿いた美少女は小さな声で弱々しくつぶやく。

「ならこうだっ」

 女性器の合わせ目の上端、女の子の身体の中で最も敏感である肉粒があると思しき所を探り当て、そこを中心にして円を描くように指の腹をこすりつけてやる。

「あひいいいいぃぃぃっ、いやあぁぁ、そこダメぇ」

 雷に撃たれたかのように華奢な身体が仰け反り、ブルマーにつつまれたお尻がビクビクッと痙攣した。

「はしたない奴だ。ブルマーの中は沙耶のマ〇コ汁で蒸し風呂状態だぞ」

「はううぅ……もう、もうっ……許してぇ……」

「こんな淫乱な娘には、いけない所にお仕置きをしてやる必要があるな」

 真也は、従姉妹の股間に当たっている下着をぐいっと鷲づかんだ。三角形の薄布は絞り上げられて紐状になり、いたいけな花弁を割り裂いて秘められた粘膜にきつく食い込む。さらに、背中の方からもブルマーに手を突っ込み、少女の尻を包んでいる柔布をも前と同様に引き絞り、むっちりとした臀裂に食い込ませた。

「ひゃうっ」

 美少女の目元が薔薇色にそまり、ツインテールがビクっと跳ねた。ブルマーの中でのこととはいえ、男の手でショーツをいじられ、ちょうど細紐でできた下着を穿かされたような状態にされてしまったのだ。

 もしブルマーがなかったら、彼女の秘密の器官は容赦なく男の目にさらされてしまっただろう。布が割れ目に埋没してしまった尻はもとより、細い帯の左右からはみ出た花唇は、色つや、肌の張り、恥毛の成育具合まで品定めされてしまうのだ。年若い少女には、到底耐えられることではない。

 が、そんな不幸中の幸いを意識させることさえ許さないほどに、紐状になった下着は沙耶を責め立てていた。女性器を守る肉唇の隙間にはまりこみ、ピンクの花びらを左右に割り、膣孔、おしっこの出口、そして感じやすい雌しべを、ぎっちりと締めつけ、少女の性器に絶え間なく刺激を与え続けている。

 そして後ろの方。沙耶は、女陰の方の感覚もさることながら、お尻の方の違和感にさいなまれていた。普段は臀部をくるむようにして張りついている布が、今や綱となって奥に噛み込んできて、肛門に直接に当たってきているのだ。ムズムズするような感覚に悩まされ、沙耶は、無意識のうちに尻をきゅっとすぼめていた。

「ふふふ……どうだ。股縄をかけられている気分は」

 股縄という言葉に少女は顔を赤らめる。

「こうすると、もっといいぞ」

 真也は、左右それぞれの手で絞り込んでいる下着を、タイミングを合わせて上下させた。股間の方の紐を引っ張り上げると同時に、尻の方のを下げる。そして今度はその逆を。秘唇と尻とを割り裂いている下着を使っての、淫虐きわまりない綱引きだ。

「ひあああぁぁ、だめぇ、こすらないでぇっ。ひいいぃぃぃっ!」

 慎みも何も忘れたように沙耶は啼き悶え、真夏の昼下がりに喜悦の声を放ってはばからない。自身の性器をつつみ、優しく保護してくれるはずのショーツは、男の手によって姿を変えられ、責め具となって沙耶の下半身を攻撃していた。ショーツに使われているやわらかな布地は、股縄のための絶好の素材となり、既に溢れかえっている淫ら汁と相まってソフトな肌ざわりで経験少ない少女の秘唇を尿孔を、クリトリスを愛撫する。

「まだまだだ。これからが本番だぞ」

 尻の方の下着を握っている左手を真也は離し、名残を惜しみながらもブルマーから手を抜く。右手は依然として沙耶のショーツを握り絞っており、それで獲物の秘唇を嬲りながら、フリーになった左手でズボンのボタンを外した。ファスナーを下ろし、先程から痛いほどに高ぶりきっていた男根を解放してやる。

「沙耶、こっちを見てごらん」

 優しく声をかけると、沙耶は、ベッドに伏せていた顔を恐る恐る上げて、こちらを見た。そしてギョッとしたようにつぶらな瞳を見開き、ひいぃっと悲鳴を上げて白いシーツに再び顔をうずめる。

 いずれはツインテールをひっ掴んで口唇奉仕を教え込むつもりだが、今はこれだけ。

「沙耶のような娘には、男の恐ろしさを、身をもって味わわせてやる。どんなに紳士的に振る舞っていても男の本質は野獣だ」

 左手の人差し指をブルマーのレッグホールに差し入れ、そこを引きくつろげる。

「舐めた態度をとっているとな、こういう目に遭うんだっ!」

 濃紺色のブルマーと瑞々しい肌との間に、いきりたってグロテスクにふくれあがった男根を突き入れる。

「ひあああぁぁ?」

 汗と愛液とに蒸れかえっていながらも、さらさらとした肌ざわりを保っているブルマーの裏地。夏の熱気と火照った身体とに湿っている少女の下腹部の柔肌。それらが真也のペニスを挟み込み、しっとりと心地よく包み込んでくる。

「本来なら、沙耶が処女かどうか、俺のチ〇ポを使って検査してやる所だが、今回の所は勘弁してやる。その代わり……」

 真也は激しく腰を前後させはじめる。ブルマーにつつまれた沙耶の尻を左手でがっちりとつかみ、叩きつけるようにして下腹部を突き出す。ブルマーと少女の肌とがふくれきった亀頭の雁首をこすり、心地よいことこの上ない。

「ひいいいいぃぃっ!」

 後ろ手に拘束されて美少女は、いつもは非公開になっている女性器周辺の肌を男の象徴が傍若無人に這いずりまわるのを感じ、まるで下着の中に太い青虫を放り込まれたかのように悲鳴を上げた。腰を滅茶苦茶に跳ねさせて、ブルマーの内部に侵入してきた太い異生物を追い出そうとする。

 が、その悲鳴に、吐息のようなものが少しずつ混じるようになってきた。

「はあぁ……んうぅ……んあっ……いや、いやあぁっ、やめてぇ……アソコがぁ」

 腰を使っている間も、真也はショーツを手綱のようにして握っており、それで沙耶の秘唇をこすってやりながら腰の動きを操っているのだ。

甘美な痺れは腰全体にゆきわたり、下半身が言うことを聞いてくれない。女の子の身体で最も敏感な粒は、股縄と化した下着で執拗にこすられ、快楽の拷問にかけられたも同然だった。割り裂かれた花弁は、責め縄の動きに呼応してひくひくっと蠢く。秘孔からは、パッキンの擦り切れた蛇口のように淫液を垂れ流し続ける。女の子の粘膜に食い込まされ、こすられ、沙耶は陥落寸前にまで追いつめられていた。

 その様子を見て取った真也は、紐下着を脇にどかせ、その苛烈な食い込み責めから解放してやる。

「ああっ……」

 ほっと安堵したような、それでいながらやるせなく切ないような溜息が朱唇からもれた。

「ふふふ、オマ〇コへの刺激が無くなって寂しいか? 安心しろ。すぐに代わりのをくれてやるから」

 真也は、脇にどかせた下着の代わりに、自身の男根をそこにこすりつけたのだ。一本の紐さえ失い、しかも、それまでの責めでほころび、左右に開いて無防備な姿をさらした姫陰を、熱く脈動する男根がずり上げる。

「え……? ひはあぁぁっ!」

 男性器と女性器とが直接に粘膜をふれあわせていた。瘤のような亀頭によって陰唇を押し広げられ、中の花芽を踏み荒らされているのだ。結合こそしてはいないものの、それは限りなく性交に近い行為だった。

「あっ、ひいあぁっ、んうっ……」

 沙耶は、正真正銘に真也に犯されている錯覚に陥り、太幹の上下動によって堅い雁が肉粒をこする度に声を張り上げる。その声音は、誰が聞いても、ただ嫌がっているだけのものには聞こえない。むしろ、湧き上がってくる喜びを必死に押し込んでいるかのようでさえあった。

 真也の方とても、濃密な性悦を貪っている。

 張りきった亀頭で、ぐしょぐしょにぬかるんだ少女の秘唇を刷り込んでやっているのだ。しかもブルマーを穿かせたまま。秘粘膜の湿った熱さと、ブルマーのさらっと感。双方がそれぞれにペニスを慰撫し、脳天にまで突き上げるような快楽となって昇華する。

「うおおおおおっ」

 雄叫びを上げながら真也は全てを解き放った。野太い陰茎はビクビクと脈打ちながらブルマーの中を暴れ回り、亀頭は白く熱い粘液をほとばしらせる。真也は思うさま、ブルマーの中に欲望を吐き散らした。

「いやああああああぁぁぁぁっ!」

 それと時を同じくして沙耶も絶頂に達したようだ。細身の身体をのけぞらせて、だらしなく半開きになった唇から長く尾を引く叫びを放っている。

 犯されながら、心ならずもアクメを得てしまった美少女。その絵に、真也は深い満足感を味わいつつ、しばらくはペニスをブルマーの中に留めておいた。

「沙耶、これから夕食後の風呂まで、このブルマーを脱いじゃダメだぞ」

 陶然として横たわる沙耶の耳元にささやきかける。

「もし言いつけを守らなかったら……」

 様々な責めが真也の脳裏を交錯する。が、取りあえず、この先数時間も、沙耶が、精液と愛液とに汚れたブルマーを穿き続け、恥ずかしさと汚辱感とに囚われたまま過ごす姿を想像しただけで、真也の男性器を再び硬度を増して行くのだった。

誤字指摘 めもりあん様

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