■ 室蘭・日鋼記念病院の循環器科、休診を回避
【2007年11月30日(金)朝刊】


 循環器科の医師全員が11月末に退職し、同科の休診が危ぐされていた室蘭・日鋼記念病院(柳谷晶仁院長代行)はこのほど、出張医による週2回の外来診療を開始した。一方、救命救急センターは早ければ12月中旬までに指定返上の手続きに入る予定。

 循環器科は出張医2人を確保し、火曜、木曜の週2回、外来診療を行う。木曜担当は札幌東徳洲会病院院長代行・循環器センター長の藤田勉医師。「これだけ有名な病院の手助けになるのはうれしい。精力的に患者を診たい」と語っている。

 札幌東徳洲会病院は心カテーテル治療の症例数で道内随一の実績を誇っているだけに「両院の連携体制が整えば(同治療を)したい」と抱負。外来患者数が増加した場合は、同院の他医師の協力も得て「診療日を増やすことも可能」と全面協力の姿勢だ。期限は来年3月を想定しているが「継続支援も可能」。

 日鋼病院の循環器科は今年8月、外科、内科の枠を超えた総合医療を目指した診療センターを立ち上げたばかり。月3000人前後の患者を診ていたが、11月末までに前院長を含めた医師4人が退職した。

 10月1日からは新規受療者は受け付けず、他医療機関への紹介を進め、市立病院や新日鉄病院などに患者が集中している。同科は高血圧など生活習慣病を扱うために、お年寄りの患者が多く市民への影響が懸念されていた。

 同じく医師3人が退職した内科は、登別記念病院の村上俊吾診療部長が月曜、金曜に予約での診療を開始した。

 9月以降の大量の医師退職により、主に西胆振の3次救急を担う救命救急センターは機能を停止している。12月中旬までに地域保健医療福祉推進協議会(地推協)に、指定返上の書類を提出する方針だが「救急医療の放棄ではなく、外科を中心としたできる範囲内の2次救急は継続する」意向だ。

 
 


◇ 主な地域ニュース

☆ 室蘭など4自治体共同電算事業、開始へ大詰め
☆ 新日石室蘭、キュメン製造の主要設備が姿現す
☆ 臨床実習を前に、室蘭看護専門学院で誓いの式
☆ 登別の友好市・サイパンの子ら、来年2月来訪
☆ 21年度供用へ、虻田漁港・大磯分区建設進む
☆ チャンプ内藤・豊浦後援会、関連グッズを販売
☆ 「エポック・サービス」白老工場建設で地鎮祭