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<東京地裁>DV元夫に女性の住所漏らす…書記官がミス

11月30日2時33分配信 毎日新聞


 東京地裁の男性書記官が今年7月、元夫から暴力を受けるとしてDV防止法に基づく保護命令を申し立てた女性の住所や携帯電話番号を、元夫に誤って知らせていたことが分かった。書記官のミスで精神的苦痛を受けたとして、女性は国に530万円の賠償を求め、同地裁に提訴している。

 関係者によると、女性は02年、元夫の暴力に耐えかねて子供と家出。今年6月には、元夫が復縁を拒めば子供にも危害を加える考えと知って保護命令を申し立て、地裁は元夫に対し、女性や子供への接近を禁止する保護命令を出した。

 命令への抗告のため、直後に地裁を訪れた元夫の求めに応じ、書記官が記録のコピーを許した際、女性の住所と携帯電話番号が記された記録も渡してしまった。元夫は子供の通学先に現れ、女性の携帯電話にメッセージを残し、女性宅に郵便物も送りつけた。女性らはやむを得ず、保護施設などに避難したという。

 DV防止法は、捜査や裁判などの職務関係者に、被害者の安全確保と秘密保持に十分配慮するよう義務づけている。地裁はミス直後に経緯を説明し謝罪したが、女性側は「恐怖と不安にさいなまれ、信じた裁判所を通じて極秘の連絡先を知られ苦痛は大きい。居住先を定められず職も失った」と提訴に踏み切った。

 28日にあった第1回口頭弁論で、国側は事実関係を認めつつ賠償責任は争う姿勢を示した。東京地裁の西岡清一郎所長代行は「提訴されているのでコメントは差し控えたい。担当者の処分は訴訟の結果も踏まえ検討する」と話している。【北村和巳】

最終更新:11月30日2時37分

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