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ガイド:鳥羽 賢
掲載日:2007年05月17日

まもなく崩壊か?中国バブル

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昨年秋以来、中国の株式市場が異常な暴騰を続けています。この現象は、日本でも1980年代後半に起こった「バブル経済」とそっくりに見えます。日本のバブルも1990年初頭に崩壊して、多くの人が痛手を負いました。では中国のバブルはいつ崩壊するでしょうか?

【CONTENTS】
恐るべき中国バブルの現状(1P目)
鍵を握るのは中国政府の金融政策(2P目)
北京五輪と中国政府のジレンマ(3P目)

恐るべき中国バブルの現状

<1986年から1990年までの日経平均の推移>
日経平均推移表
各年の年末時の値の推移。
まず中国の現状を、日本と比べながら見てみましょう。日本の1980年代後半の日経225平均の推移が上の表です。本当のバブル経済は1988年から89年の2年間と言ってもよく、その間に日経平均はほぼ2倍になっています。

<上海A株指数の推移表>
上海A株指数推移表
各月の終値の推移。
では中国はどうでしょうか? 中国の上海A株指数の推移を見ると、ご覧の通りです。こちらは2007年5月9日に、初めて4000を突破しました。2006年初めからの1年半足らずの間に、すでに3倍以上になっているのです。中国の株価上昇が、いかに凄いかお分かりでしょうか?

「中国の人々は家を売り、保険を解約し、クレジットカードでキャッシングしてでも「電灯に群がる虫」のように証券会社の顧客ロビーに集まってくる。会社の幹部を勤め退職した暁峰さんは、全財産である家3軒と車2台を売り、全額を株に投資した。南京在住の周さん(28)=女性=は結婚資金の20万元(約300 万円)を全額はたいて投資した。大学生たちは「株投資サークル」を作り、僧侶は変装して証券会社の顧客ロビーに現れる。先日、北京の証券会社の顧客ロビーではストレスによる脳内出血で倒れ、死亡する人まで出た。北京質店協会の郭金山会長は「月3%の利子が付くのに、去年後半からの株価上昇の影響でどの質店もにぎわっている」と話す。」(朝鮮日報)

上の朝鮮日報の記事を読むと、まさに今の中国人投資家の行動はバブル時代の日本人のそっくりに見えます。借金をしてまでひたすら株を買い、猫も杓子も株という状況です。

→次ページで中国バブルがいつまで続くのか考察してみます。
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