Ｖ・クリュチコフ氏死去　元ＫＧＢ議長

　ウラジーミル・クリュチコフ氏（元ソ連国家保安委員会＝ＫＧＢ＝議長、９１年８月のソ連保守派クーデター事件の首謀者の１人）２５日のロシア通信によると、２３日、モスクワで死去、８３歳。詳しい死因は不明だが、重い病を長い間患っていたという。

　２４年、現在のロシア南部ボルゴグラード生まれ。５４年ソ連外務省高等外交官養成学校を卒業し、ハンガリー大使館で勤務。６７年ＫＧＢに移り、７４年から１４年間、ＫＧＢの対外情報部門を率いた。８８年からＫＧＢ議長を務めた。ソ連共産党で中央委員、政治局員を歴任。ゴルバチョフ・ソ連大統領時代の９１年８月のクーデター事件では首謀者の１人として国家非常事態委員会に参加。同事件で国家反逆罪で起訴されたが、９４年に恩赦を受け、釈放された。

　タス通信によると、２７日に葬儀が行われる予定。（モスクワ共同）