都築学園グループの前総長、都築泰寿容疑者(71)による強制わいせつ事件で、学園内では十数年前から前総長のセクハラ行為が横行していた疑いのあることが分かった。グループ内の別の大学でも被害証言があり、福岡県警は都築容疑者の問題行為が日常化していたことを裏付けるものとみて捜査している。
調べや学園関係者によると、女性職員が大学構内の廊下やお茶出しの際に都築容疑者から体を触られるなどの被害体験談は、十数年前から女性職員の間で広まっていた。被害は事件の舞台となった大学以外にも及び、学園幹部に抗議して、別の部署に異動させられた職員もいて、職員の間では「見せしめ」「厄介払い」と受け止められていたという。
今回の事件で被害に遭った女性職員(23)も9月上旬、十数人の女性職員らとともに、都築容疑者のセクハラ被害に対し学園側に抗議文を提出した直後、「総長命令」として学外に配置転換を命じられた。女性は異動を望まず、上司に訴えたが、受け入れられなかったという。【河津啓介】
毎日新聞 2007年11月19日 15時00分