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「女性よ、殴り返すべし」 シーア派権威が宗教見解

2007年11月28日 22時20分

 【カイロ28日共同】レバノンのイスラム教シーア派最高権威ファドララ師は27日、女性に対する家庭内暴力は罪だと明言し、正当防衛のためなら「女性も夫を殴り返すことが許される」とするファトワ(宗教見解)を出した。AP通信が伝えた。

 ファドララ師はヒズボラを含め、レバノンの保守的なシーア派住民に強い影響力を有する。男性上位と欧米に非難されがちなイスラム教の宗教権威が、女性の権利を訴えて一肌脱いだ格好だ。

 イスラム教では相続など家庭内の問題で男性に優位性が与えられているが、ファドララ師は「だからといって男性が女性に暴力を振るったり侮辱的な言葉を投げつけることは認められない」と指摘し、女性に対する暴力は「罪であり、イスラム法で罰せられる」と明言。「男性から暴力を受け、ほかに身を守る術がない場合は女性も暴力で応じて良い」と述べた。

 ファトワは「女性に対する暴力撤廃の国際デー」(25日)に合わせて出された。

 

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