BACK PAGEコンサート情報に戻る  2000年の日記  2002年の日記   掲示板 

コンサート日記2001年

2001年12月24日(月休)(1:30pm開演)(4:40pm終演)
第20回記念新潟商業高校吹奏楽部定期演奏会
会場:新潟県民会館大ホール
<オープニングステージ>
(ステージドリル)
VIVA! NEW WORLD BY NCB
(アンサンブル)
コパ/クラリネット四重奏 楽天家に捧ぐ螺旋
ティスマン・スザート(ジョン・イヴソン編)/金管八重奏 舞曲集より
<第1部>
(クラシック)
内藤淳一/式典のための行進曲「栄光をたたえて」
星谷丈生/あの丘を越えて(2001年度吹奏楽コンクール課題曲)
三善晃(小澤俊朗編)/交響三章より 第3楽章
シャミナーデ/フルートとピアノのためのコンチェルティーノ(フルート独奏:水島あや)
ヴェルディ(淀彰編)/シチリア島の夕べの祈り
(休憩15分)
<第2部>
(合唱)
谷川俊太郎作詞、三善晃作曲/ピアノのための無窮連祷による「生きる」
ベートーヴェン(ワーレン編)/Joyful, Joyful〜White X'mas version〜
<第3部>
(ポピュラー)
松浦欣也編/珍グルベル
ラヴェル(真島俊夫編)/パヴァーヌ
ベニー・グッドマン・メドレー(岩井直溥編)
玉城千春(山里佐和子編)/Best Friend
久石譲(森田一浩編)/ジブリの森
料金:当日800円
コメント:
 昨年に引き続き、今年も新潟商業高校の吹奏楽部を聞く。とにかく楽しくて、そしてちょっぴりほろっとして。若い人が一所懸命にやっている姿を見るのはとても楽しい。ああ自分もそういう歳か。でもここのブラスは新潟県のコンクールでは常に上位にいるようだし、なかなか上手い。でも上手に吹けるようになることよりも人間として成長することを目指しているという指導の先生の姿勢はすばらしい。そして今回のステージは合唱を上手く取り入れてより深みのあるプログラムになった。まさに「歌って踊れるブラスバンド」である。
ブラスバンドというのはクラシックからジャズ、ポピュラーまで守備範囲が広いし、やり方によってはいかようにも素晴らしいステージを作ることが出来るということを見せてくれる。そして学生という限られた時間の中での成長と、音楽が時間芸術であるということも改めて感じさせてくれるコンサートなのだ。
2001年12月23日(日)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
大沢正雄門下生「4人の友」ギターコンサート
会場:だいしホール
○守部剛
横尾幸弘/”さくら”による主題と変奏
タレルガ/アラビア風奇想曲
バリオス/悲しみのショーロ
○井浦聡
イルマル/シンプリシタス
ドビュッシー/月の光
アルベニス/セビーリャ
(休憩15分)
○大杉英夫
ハワード/フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
アルベニス/アストゥーリアス
マラツ/スペインセレナータ
○五十嵐朋幸
J.S.バッハ/サラバンドとドゥブル
タレルガ/グランホタ
(アンコール=4重奏:パッヘルベル/カノン)
料金:1500円
コメント:
 大沢ギター教室の生徒によるコンサート。もちろん、素人だからプロとは比べようも無い。ただ、大沢先生の弾き方が静かな弾き方なのでそれが生徒にも色濃く出る。もうちょっとメリハリをつけたらぐっとアッピールするかも。ドビュッシーの月の光などは、逆にそうした語りかけるような演奏がかえって良かったようだが。なんにしても守部さんなどギターをはじめて1年半のキャリアというから、人間好きこそものの上手、ということだ。なにもかも中途半端な私には見習うべくもない。
2001年12月19日(水)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
りゅーとぴあ・ピアノ・リサイタル・シリーズNo.9 梯剛之
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
モーツァルト/ロンド ニ長調K.485
モーツァルト/幻想曲 ニ短調K.397
モーツァルト/ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調K.332
(休憩20分)
リスト/巡礼の年第2年イタリアから
 第4曲 ペトラルカのソネット第47番
 第5曲 ペトラルカのソネット第104番
 第6曲 ペトラルカのソネット第123番
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調作品57「熱情」
(アンコール:ショパン/前奏曲「雨だれ」)
(アンコール:ショパン/夜想曲第13番)
(アンコール:ショパン/夜想曲第8番)
(料金:B席会員=1800円)1階3列52番
コメント:
 1階の右端の席のため、ピアノを弾く手元は全く見えない。しかし意外にも壁際のため音はすごく響いて良い。ただ、最悪だったのは前半空席だった後ろの席に子どもづれの親子が座ったこと。ずっとむずかっている子どもが気になって最後まで集中できずじまい。やれやれ。
 梯さんの演奏は、TVやCDで聞くとアラが目立つのだが、今日は非常に軽やかで良かった。モーツァルトの幻想曲やリストの巡礼の年など、こういう曲に彼の良さが出ている。ベートーヴェンはちょっと最後走りすぎてからまわり、というところも見えたけれども。
2001年12月16日(日)(2:00pm開演)(3:20pm終演)
東京労音第108回「第九」演奏会
会場:東京文化会館大ホール
指揮:小松長生
ソプラノ:緑川まり
メゾ・ソプラノ:山岡敦子
テノール:五十嵐修
バリトン:久保和範
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京労音第九合唱団(合唱指揮:鈴木与志一/田中豊輝)
曲目:
ベートーヴェン/「プロメテウスの創造物」序曲 作品43
ベートーヴェン/交響曲第9番 ニ短調作品125「合唱付」
(料金:4000円)4階R2列28番
コメント:
 チケット購入時に労音主催であることをチェックし損なったのが敗因。ちょっと問題の多いコンサートだった。プログラム年末に第九をやるというのを恒例化したのはこの東京労音がはじめたことらしい。プロオケとアマチュアが一緒に演奏できるものはないか、ということから始まったそうだが、このアマチュア合唱団というのが問題。合唱のレベル云々よりも、合唱団の知人、親戚などが観客として混じるため、観客のマナーの悪化は著しいものがある。特にお目当ての第4楽章が始まってからやってくる観客にはもう何をかいわんや、である。これは全国の市民参加合唱団のコンサートに共通の問題である。確かに観客は増えて収入には良いだろうが、純粋に音楽を楽しもうとしている者にとっては悲惨な結果である。教訓、年末の第九演奏会は避けるほうがよろしい。
2001年12月15日(土)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
第1450回NHK交響楽団定期公演12月Cプログラム
会場:NHKホール
出演:
指揮:シャルル・デュトワ(Charles Dutoit)
ヴァイオリン:ワディム・レーピン(Vadhim Repin)
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:堀正文
曲目:
ストラヴィンスキー/管楽器のための交響曲
ラロ/スペイン交響曲 作品21
(休憩15分)
チャイコフスキー/交響曲第5番 ホ短調作品64
(料金:E席=1520円)3階C12列38番
コメント:
 ひさびさのN響定期。だが、前半はほとんど寝ていた。1曲目はめずらしく弦楽器がなく、管楽器のみの曲。2曲目はなかなか素晴らしいヴァイオリンの演奏だったが、曲自体がちょっと興味を引くものではなかった。
 チャイコフスキーは特に派手なこともなしに当たり前の演奏。チャイコフスキーは当たり前に弾くのがかえって難しいのかもしれない。問題のゲネラル・パウゼでも別に拍手をする者も出なかった。ホルンが一箇所裏返ったくらい。
2002年12月14日(金)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
りゅーとぴあ クリスマス・オルガンコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
オルガン:松居直美
指揮:松原千振
合唱:東京混声合唱団
曲目:
クレランボー(1676-1749)/第2旋法による組曲(オルガン・男声合唱)
パルムグレン(1878-1951)/ホサンナ(男声合唱)
スヴェーリンク(1562-1621)/オルガン・コラール「いと高きところには神にのみ栄光あれ」(オルガン)
J.S.バッハ(1685-1750)/オルガン・コラール「いと高きところには神にのみ栄光あれ」BWV.676(オルガン)
(休憩20分)
コダーイ(1882-1967)/来れ、来れ、インマヌエル(混声合唱)
プレトリウス(1571-1621)/汝らひとり子をほめたたえよ、ヨセフよ愛するわが子を、甘き喜びのうちに、エサイの根より(混声合唱)
ブリテン(1913-1976)/子守唄(女声合唱)
フランク(1822-1890)/交響的大曲 作品17(オルガン)
(アンコール:Gande te!(喜べ))
(アンコール:きよしこの夜)
(アンコール:きよしこの夜による変奏)
(料金:S席会員=3150円)2階D2列24番
コメント:
 今日は、新大ギター部から招待券が来ていたのだけれども、ごめんなさい、りゅーとぴあのクリスマスコンサートに行きました。知っている曲がなかったので期待していなかったのだけれども、やっぱりア・カペラの歌声は心に染みる。人間の声こそが最も素晴らしい楽器であることを再認識。特に良かったのはプレトリウスの「エサイの根より」という曲で、遠い宇宙の彼方から響いてくる音楽のよう。全体としてプログラムは民謡などに取材した宗教曲中心で、本来クリスマスというのは4週間前から行いを謹んで迎えるものであり、そうした敬虔な宗教的美学を改めて考えさせられるコンサートだった。私は父親が日蓮宗のお寺の子、自分は幼稚園の時にキリスト教会に通っていたという宗教的には和洋折衷でなんともいいかげんな人間であるが、クリスマスの前の敬虔な雰囲気については幼時の記憶を思い起こさせられて気持ちの洗われる思いがした。
2001年12月11日(火)(7:00pm開演)(9:30pm終演)
クリスマスコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
ヴァイオリン:奥村愛
ライア(竪琴)、歌:木村弓
パイプオルガン:アイワールス・カレイス(Aivars Kalejs)
曲目:
<ヴァイオリン>
チャイコフスキー/「なつかしい土地の思い出」作品42より
 1.瞑想曲、2.スケルツォ、3.メロディ
ガーシュウィン/歌劇「ポーギーとベス」より
 ”ベスよ、お前は俺のもの”、”そんなことはどうでもいいさ”
ガーシュウィン/パリのアメリカ人
クライスラー/愛の喜び
マルトゥッチ/魅惑のワルツ
チャップリン/エターナリー
ハーリーン/星に願いを
(休憩:15分) <ライア・歌>
赤い花、白い花
いつも心の中に(Let there be a flower in my hert)
銀のしずく
たまりや(わらべ歌)
鳥の歌(El cant dels ocells)(カタロニア民謡)
ホワイト・クリスマス
アニメ映画「千と千尋の神隠し」より「いのちの名前」「いつも何度でも」
<オルガン>
バッハ/トッカータとフーガ ニ短調BWV.565
ムソルグスキー/組曲「展覧会の絵」より「キエフの大きな門」
エルガー/行進曲「威風堂々」作品39
ダドリー・バック/クリスマス・ファンタジー「サイレント・ナイト」「神の御子は今宵しも」
(料金:全席指定4000円)3階I5列25番(プログラム400円)
コメント:
 とにかく欲張りすぎて焦点を絞りきれなかったコンサート。観客の大半は「千と千尋の神隠し」の音楽を聞きに来たのだろう。せっかくの奥村さんが前座扱いで、多くの観客は退屈なのだろう、チラシを床にばらまいたり、しゃべくっていたり。木村さんが終わって既に時間は8時50分。これからさらにオルガンである。TeNYはイベントには積極的で名前の通った人を呼んでくるが、どうも会場を一杯にするために招待券を乱発しているのではないかと疑っている。とにかく観客のマナーが悪いのである。
 さて、演奏の方だが、奥村さんの演奏、相変わらずちょっと線が細いという印象があるのだけれども、演奏自体はしっかりしていてまとまっている。最初は物足りない感じがするのだけれども、ずっと聞いていると味が出てくる。後は筋力トレーニングあるのみ。(プログラムに「辰巳明子氏に師事」とあるが、奥村和雄氏には師事していないんでしょうか、なんちゃって。特に親の七光りで売ろうとしていないところが好感持てます)
 続く木村弓さんはマイクを使って、歌と竪琴。この竪琴は20世紀に入って作られた「ゲルトナー・ライア」のソプラノライア。他にアルトライアもあるそうだ。この人の歌はボーイソプラノのような独特な声である。それが宮崎駿監督に気に入られたところだと思うが、こういう風にいきなり流行ってしまうと、後が怖いだろうな。
 オルガンはラトヴィアのリガ大聖堂のオルガニスト、カレイス氏の演奏。とにかくがんがん弾きまくりである。こんな弾き方をするオルガニストは初めて。ちょっと荒っぽすぎやしないか、こりゃ。なんだか知らないアンコールの曲がよかった。
2001年12月9日(日)(2:30pm開演)(4:40pm終演)
新潟大学管弦楽団第38回定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
指揮:河地良智
ピアノ:青柳晋
管弦楽:新潟大学管弦楽団
コンサートマスター:小島健弘
曲目:
ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲
ラヴェル/左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調
(休憩15分)
ラフマニノフ/交響曲第2番 ホ短調作品27
(料金:=招待)2階B5列3番<BR> コメント:
 前回の定期演奏会でアンケートを出したことから、招待券が届いた。お金を払っても700円だが、新潟大学管弦楽団は多分新潟で、というより全国的に見ても最も上手いアマチュアオーケストラのひとつである。いつも新潟大学管弦楽団と新潟交響楽団の演奏会が同じ時期にあって、両方聞き比べることになるのだが、いつも新大に軍配が上がる。それはやはり学生の方が練習時間が取りやすいことや、指導者に良い人材がいることなどが原因としてあると思う。今日もアンコールはなし。アマチュアとして好感が持てる。このオーケストラは管楽器もしっかりしているので安心して聞いていられる。(ハープに井田美幸、コントラファゴットに松崎義一郎が賛助演奏。)
2001年11月27日(火)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
エマ・カークビー&ロンドンバロック2001年日本公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・能楽堂
出演:
ソプラノ:エマ・カークビー(Emma Kirkby)
ロンドン・バロック(London Baroque):
 ヴァイオリン:イングリット・ザイフェルト(Ingrid Seifert)
 ヴァイオリン:リチャード・クヴィルト(Richard Gwilt)
 チェロ:チャールズ・メドラム(Charles Medlam)
 チェンバロ:テレンス・チャールストン(Terence Charlston)
曲目:
ヴィヴァルディ/トリオ・ソナタ ニ短調作品1−8(RV64)(ロンドン・バロック)
G.レグレンツィ/「おお、いともやさしいイエスよ」作品17「宗教モテット集」(1692年刊)より
J.S.バッハ/半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV.903(チェンバロ・ソロ)
スカルラッティ/カンタータ・パストラーレ「常になく私の魂を捉えるのは」(クリスマス・カンタータ)
(休憩15分)
ヘンデル?/4声の協奏曲 ニ長調(ロンドン・バロック)
ヴィヴァルディ/チェロと通奏低音のためのソナタ第6番 変ロ長調(チェロ、チェンバロ)
ヘンデル/詩篇第112番「主のしもべたちよ、主をほめたたえよ」
(料金:A席会員=4500円)1階脇2列4番
コメント:
 能楽堂でのバロック演奏会。能楽堂は声を聞き取りやすくするためか、音響が全くといって良いほど響かない構造になっているらしい。それに加えて舞台のすぐ近くの席だったため、ほとんど直接音のみといった感じになった。演奏は古楽器によるもので、近代楽器に比べて演奏は難しいのではないかと思うが、さすがにしっかりしたテクニックを見せてくれた。エマ・カークビーについては、声量はあまりないけれども、非常に美しい声の持ち主で、魅了される。年齢とともに声は最も衰えてゆくものだと思うが、この人といい、過日のタリス・スコラーズといい、若々しい艶のある声でびっくりさせられる。きっと日ごろの努力は凄まじいものがあるに違いない。
2001年11月25日(日)(2:00pm開演)(4:05pm終演)
新潟交響楽団創立70周年記念公演 第69回定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:現田茂夫
ピアノ:田中幸治
管弦楽:新潟交響楽団
コンサートマスター:白井元
曲目:
チャイコフスキー/歌劇「エフゲニ・オネーギン」作品24よりポロネーズ
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調作品23
(休憩15分)
チャイコフスキー/交響曲第6番 ロ短調作品74「悲愴」
(アンコール:チャイコフスキー/アンダンテ・カンタービレ)
(料金:自由席=1000円)
コメント:
 日曜日の午後のFMでおなじみ、源田茂夫登場。ちょうど放送時間と重なっているのも一興か。ピアノ協奏曲の田中幸治さん、ちょっとミスが目立ったものの、熱演でした。今日のプログラムのメインはなんといっても「悲愴」。このあまりにもポピュラーであり、そしてそれゆえに難しい作品だが、なかなかの好演だった。例によって金管、特にトランペットがちょっと問題だが。それにチェロの音程が合っていないのが目立った。
 残念だったのは第4楽章終盤で知恵遅れなのだろうか、騒いでいる観客がいたこと。こういう場合演奏会は台無しなのだが、どうにもしようがない。それまでおとなしく聞いていたというのにどうしたことだろう。ここで思うことはやはりチャイコフスキーの音楽の持っている力なのだということ。たんに心地よい音楽であればああいうことはなかったと思うが、悲愴の第4楽章、絶望の淵に沈んでゆく音楽が無垢な魂を揺り動かしたということなのだ。そう考えると、当日は不愉快なアクシデントであったけれども、非常に人間的なドラマであったとも言えるのだった。
2001年11月24日(土)(3:00pm開演)(5:10pm終演)
だいしライフアップコンサート
2001年第36回新潟県音楽コンクール受賞者コンサート
会場:だいしホール
出演:
○サクソフォン独奏:佐藤宏美(管楽部門最優秀賞)=昭和音大音楽学部器楽学科卒業
ピアノ伴奏:高木明子(第31回大賞)
ムーチンスキー/ソナタ 作品29
ジェローム・ノーレ/アルトサクソフォンとピアノのためのフリッソン
○ピアノ独奏:小黒亜紀(ピアノ部門最優秀賞)=新潟中央高校2年
ショパン/スケルツォ第2番 変ロ短調作品31
ショパン/華麗なる変奏曲 変ロ長調作品12
○ヴァイオリン独奏:佐々木友子(弦楽部門知事賞)=桐朋学園大学研究科1年
ピアノ伴奏:仲村渠悠子
サン・サーンス/カプリス 作品52−6
ラヴェル/ツィガーヌ
(休憩10分)
○ピアノ独奏:土田朋佳(ピアノ部門知事賞)=長岡高校2年
ハチャトゥリアン/トッカータ
ショパン/エチュード 作品25−12「大洋」
メンデルスゾーン/厳格な変奏曲 ニ短調作品54
○メゾ・ソプラノ独唱:岡崎映子(大賞)=千葉県出身、上越教育大大学院2年
ピアノ伴奏:小林薫
プーランク/変身全3曲(かもめの女王、君もこんなふうだ、パガニーニ)
ショーソン/はちすずめ
ドビュッシー/もう家のない子のクリスマス
マスネ/歌劇「ウェルテル」より”手紙の歌”
ロッシーニ/歌劇「チェレネントラ」より”悲しみと涙のうちに生まれて」
(料金:無料)
コメント:
 サクソフォンの佐藤さんは2年連続の受賞。個人的にはこの人の演奏が一番良かった。もうこの人は実際にコンサート活動をはじめているようだ。ピアノの小黒さんはショパン。ショパンは名演を誰もが聞いているだけに難しい。粗が目立ってしまう。もうちょっと軽やかさが欲しかった。ヴァイオリンの佐々木さん。出だしはどうなることかと思ったがそのうち安定してきた。まだ経験不足が目に付く。ピアノの土田さんは、とにかく叩きつける演奏。やっぱりもうちょっと軽やかさが欲しい。大賞の岡崎さんは歌はいいけれどももうちょっと声量があればなあ。
2001年11月24日(土)(11:20am開演)(12:00pm終演)
りゅーとぴあ オルガンプロムナードコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
パイプオルガン:三浦はつみ/ア山裕子
P.デ・アラウショ/第6旋法のバッターラ(ソロ:三浦はつみ)
W.オルブライト/スウィート・シクスティーンズ(ソロ:ア山裕子)
G.ボヴェ/第11旋法によるボサノバ風タンゴ(ソロ:ア山裕子)
G.ボヴェ/「スーヴィニー組曲」より ムーランのノエル(ソロ:三浦はつみ)
モーツァルト/幻想曲 ヘ短調(連弾)
G.ミラー/イン・ザ・ムード
(料金:無料)
コメント:
 オルガンプロムナードコンサートも、以前ほど子どもが走り回ったりはしなくなったものの、途中で入るひとがいたり、子どもが騒いだり。いくら無料でも最低限のマナーは守って欲しい。本当にオルガンを聞きたい人は来ないかもね。珍しい連弾をしたり、曲目も珍しいものを集めてマンネリにならないよう工夫しているのは好感が持てる。

2001年11月23日(金祝)(4:00pm開演)(6:00pm終演)
りゅーとぴあピアノリサイタルシリーズNo.8
オリ・ムストネン(Olli Mustonen)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第15番 ニ長調作品28「田園」
ベートーヴェン/ロンド・ア・カプリッチョ ト長調作品129「失われた小銭への怒り」
ベートーヴェン/幻想曲 ロ長調(またはト短調)作品77
(休憩20分)
ブラームス/ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調作品24
(アンコール:シューマン/子どものためのアルバムから「シェエラザード」)
(アンコール:不明)
(料金:B席会員=1800円)2階E5列10番
コメント:
 あまり期待していなかったが、結構良い演奏だった。ピアノに触れた瞬間に引き込まれてしまうような迫力には欠けるが、まじめに曲と向き合った好感の持てる演奏。ただ、そういう演奏は今日ではあまり受けないらしい。知名度もいまひとつということで客席はかなりさびしい状態。でも、こういうコンサートに足を運ぶのは本当の音楽好きの人たちで、演奏が終わってもピアニストが立ち上るまでは拍手を控えている。でも、やっぱり大勢の人でいっぱいのホールで演奏させてあげたかった。
2001年11月22日(木)(6:30pm開演)(8:50pm終演)
徳永武昭フラメンコギターコンサート
会場:だいしホール
出演:
フラメンコギター:徳永武昭/鈴木尚
パーカッション:海沼正利
唄:石塚隆充
踊り:小島正子
ヴァイオリン:奥村和雄
ジャズギター:経麻朗
曲目:
グラナイーナ(徳永)
ソレア(徳永)
アレグリア(徳永/海沼)
ブレリア(徳永/鈴木/海沼/石塚)
カーニャ(小島/徳永/鈴木/石塚)
(休憩20分)
マラゲーニャ(徳永/奥村)
タンゴルンバ(徳永/鈴木/経麻朗/海沼/石塚)
海の妖精(徳永/鈴木/経麻朗/奥村/海沼)
サバド・イ・ドミンゴ(同上)
カフェ・デ・チニータス(全員)
(料金:全席自由=3000円)
コメント:
 新潟のフラメンコギターの草分け徳永武昭とその仲間たちによるコンサート。こうしたアン・プラグド・コンサートは9年振りとかで、最初は緊張のせいか、演奏もいまひとつ。そこを仲間たちがカバーをして、唄あり、踊りあり、楽しいライブとなった。私の母によれば彼は昔から三味線などいろいろな楽器やミュージシャンとの競演をやってきたということで、今回はクラシックの大御所奥村和雄とジャズギターの経麻朗が友情出演。共に畑は違っても地元出身だし、なかなか息の合った演奏だった。こうしてみると、新潟にも結構実力のあるアーティストがいるものだ。
2001年11月18日(日)(2:00pm開演)(3:50pm終演)
都響・東京芸術劇場シリーズ「作曲家の肖像」Vol.41〜モーツァルト
会場:東京芸術劇場大オール
出演:
指揮:ガリー・ベルティーニ
ピアノ:児玉桃/児玉麻里
管弦楽:東京都交響楽団
ソロ・コンサートマスター:矢部達哉
曲目:
交響曲第25番 ト短調K.183
2台のピアノのための協奏曲(第10番)変ホ長調K.365
(休憩20分)
交響曲第38番 ニ長調K.504「プラハ」
(料金:Ex席=1500円)3階K列55番
コメント:
 例によって東京芸術劇場の天井桟敷。この席は意外に楽器の音色がよく聞こえて演奏の良し悪しが良くわかる。今日は管楽器の少ない編成で、特に25番でのホルンの出来が悪かった。弦のまとまりもいまひとつという感じ。2台ピアノの協奏曲は児玉姉妹が真っ赤なドレスで登場。この二人の競演は確か前にも聞いたことがあると思う。ベルリンフィルとの共演も果たした、世界的なピアニスト姉妹である。ただ体調の関係かとにかく眠かったのが残念。休憩後は今度は寝ないぞ、とがんばった「プラハ」。これはわりと良かった。でも全体として昨日の混成管弦団の方が上手い感じはした。
2001年11月17日(土)(5:00pm開演)(7:25pm終演)
茂木大輔の音楽ガイドブックvol.1 オープニング「の」コンサート
会場:第一生命ホール
出演:
指揮・解説・構成:茂木大輔
ヴァイオリン:磯絵里子
ソプラノ:松永知子
管弦楽:トリトン管弦団
合唱:第一生命ホールオープニング記念合唱団
合唱指揮:郡司博
曲目:
*J.S.バッハ/カンタータ第140番「目覚めよ、と呼ぶ声あり」から第1曲
グリーク/組曲「ペールギュント」から「朝」
ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲集「四季」から「春」
ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー
ブルックナー/交響曲第4番変ホ長調WAB.104「ロマンティック」
ベートーヴェン/交響曲第5番は単調作品67「運命」
チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調作品64
*サン・サーンス/「序奏とロンド・カプリチオーソ」作品28(ヴァイオリン・ソロ:磯絵里子)
(休憩20分)
*モーツァルト/「フィガロの結婚」序奏と第1幕冒頭
ヴェルディ/「椿姫」第1幕への前奏曲
*チャイコフスキー/「くるみ割り人形」から「小序曲」
J.シュトラウス/「美しく青きドナウ」作品314
*J.シュトラウス/「こうもり」から序曲<BR> *ワーグナー/「タンホイザー」から「歌の殿堂のマリア」〜「大行進曲」(ソプラノ:松永知子)
(アンコール:「カルメン」序曲)
(アンコール:J.S.バッハ/カンタータ第140番から第7曲)
*は全曲演奏
(料金:B席=3500円)1階15列27番
コメント:
 第1生命ホールのオープニングシリーズ。茂木さんらしく、いろいろな曲のオープニングを集めて解説。共同プロデュースは足立悠司さんということで三鷹でのスタイルをそのまま持ち込んだ形だ。後半は照明を暗くしてオーケストラピットの雰囲気でフィガロを演奏。なかなか凝った演出。いつもながら、サービス満点でしかも含蓄に富んだ解説と、楽しいコンサートだった。オーケストラの実力もなかなかのもの。管弦楽団の楽が抜けているのは楽じゃないから、という茂木さんの弁であるが、きっとオーケストラの面々も楽しんでいるに違いない。
 合唱団はこの日のために組織された市民合唱団。最初は緊張しているのだろう、さっぱり声が出ていなかった。これはちょっと残念なところ。このホール、700人くらいの中規模ホールでオーケストラというよりは室内楽に丁度良い大きさ。全体が卵型をしており、どこからもステージが見やすい。ただ音響の面からいうと、こういう円形のホールというのは音が壁に当たって跳ね返る感じがしなくてなんとなくしまらない。新潟のりゅーとぴあもそんな感じだが。観客の質は生命保険会社主催のコンサートにありがちな、招待客が多く、マナーの悪さが目立つ。開演後もぞろぞろ入場者が絶えないし、途中で席を立つ人もいる。コンサート最後の曲になって入ってくるおばさんまでいる。いったい何しに来ているんだか。招待客がとにかくいかなきゃいけないってんで、存在証明のためにだけ来ているのだろう。こういう客によってせっかくのコンサートが台無しになってしまう、ということをもっと主催者も考えてもらわないと。ここのホールのコンサートはみんなこういう調子になりそうで怖い。
2001年11月11日(日)(5:00pm開演)(6:35pm終演)
東京交響楽団第14回新潟定期演奏会「大宇宙の鳴動」
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ジャナンドレア・ノセダ(Gianandorea Noseda)
ソプラノ1(罪いと深き女):佐藤しのぶ
ソプラノ2(懺悔する女性のひとり):家田紀子
ソプラノ3(栄光の聖母):森麻季
アルト1(サマリアの女):坂本朱
アルト2(エジプトのマリア):栗林朋子
テノール(マリア崇拝の博士):エフゲニー・アキーモフ(Evgheny Akimov)
バリトン(法悦の教父):フェドール・モジャエフ(Fedor Mozhaev)
バス(瞑想する教父):妻屋秀和
合唱:にいがた東響コーラス/東響コーラス
児童合唱:新潟市ジュニア合唱団
合唱指揮:樋本英一/宇野徹哉/千田稔/鷹雄昌子
オルガン:松居直美
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:大谷康子
曲目:
マーラー/交響曲第8番 変ホ長調
(料金:定期会員B席=3400円)2階E4列24番<BR> コメント:
 「千人の交響曲」といってもオケ、合唱団あわせて500人弱くらいだと思うけれども、さすがに音量は凄い。この音量の中で歌わされるソリストは大変だと思う。アルトの坂本朱は、このひとのカルメンを2回見ているけれども一番声量があるかな。ワンコーラスだけ出演のおいしいとこ取りは森麻季はどこから出てくるのかなと思ったら3階右手の天井から登場。しかしやはり声量が無い。ここは他を圧するすばらしい音量の聖母を聞きたいところだったんだけど。「大宇宙の鳴動」っていうところまではいかなかったかな。私の好きなルビツァ・ヴァルギツォーヴァだったらどんなだったか、と思う。(難しい名前でも素晴らしい人の名前はすぐに覚えてしまうというのは不思議だ)児童合唱もちょっと力不足だったね。
2001年10月24日(水)(7:00pm開演)(9:25pm終演)
ミュンヘン交響楽団2001年日本公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:抜井厚(NUKII Atsushi)
ヴァイオリン:アラベラ・シュタインバッハー(Arabella Steinbacher)
管弦楽:ミュンヘン交響楽団(Munchner Symphoniker)
曲目:
ベートーヴェン/付随音楽「エグモント」序曲 作品84
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品61
(アンコール:クライスラー/レチタティーヴォとスケルツォ)=ヴァイオリン・ソロ
(休憩20分)
ベートーベン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 「運命」
(アンコール:ベートーヴェン/祝賀メヌエット)
(アンコール:山田耕筰/赤とんぼ)
(アンコール:ベートーヴェン/「エグモント」より)
(料金:C席会員=2700円)2階P6列6番
コメント:
 コンチェルトの第1楽章は拍手してもいいんじゃないか、とも思う。ヴァイオリン協奏曲の第1楽章で拍手が来たとき、やっぱりりゅーとぴあが満員になっているというのは解っていない客が多いせいかとも思ったが、第5交響曲ではべつに誰一人拍手はしなかった。最初ぱらぱらっとフライングといった感じで拍手が起こったが、その後意を決したようにどっと拍手が起こった。時々、りゅーとぴあの観客はクラシックに精通しているのだろうか、単にわけがわからないだけなんだろうかと悩んでしまう。  別になやむ必要はない。新潟の観客はへんにすれていなくて、純真なのである。その証拠にアンコールで「赤とんぼ」を指揮者の呼びかけに応じてみんな合唱していた。しかめつらしくクラシックを聴くぞと構える必要はない。  しかし、中には困った人もいる。たとえば今日私の隣りの席にいたゴリラくん。たぶん興味もないのにかみさんに連れられてきたのだろう。子どものようにじっとしていられない。曲は始まるとさっそく高いびき。でもいびきの方がましだった。隣のカミさんに起こされて「俺寝てたかな」とかしゃべりはじめてしまった。たまらずひじでつついて静かにするように注意してしまった。コンサートが長くて9時を廻ってしまったので時報音を成らしたひとも出た。満員の観客だとどうしてもこういう人が近くに出てしまう。  演奏の方であるが、アラベラ・シュタインバッハーはなかなか良かった。これをきっかけに日本でも売れるかも。  オーケストラは実力はまずまずだと思うが指揮者がちょっと力不足で本当の実力があるのかないのかはよくわからなかった。抜井厚というひと、指揮よりも企画コーディネーターとしての仕事が主なのかもしれない。イチ・ニ・サン、イチ・ニ・サンとリズムを刻むだけの指揮。今回の来日公演にはハイコ・マティアス・フェルスターという首席指揮者の公演もあるので、できればそちらも聴き比べてみたいと思った。
2001年10月24日(水)(7:00pm開演)(9:05pm終演)
イ・ムジチ合奏団(I MUSICI)結成50周年記念日本公演2001
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
ヴァイオリン:マリアーナ・シルブ(Mariana Sirbu)/アントニオ・ペレス(Antonio Perez)/アルナルド・アポストリ(Arnaldo Apostoli)/クラウディオ・ブッカレッラ(Claudio Buccarella)/パスクワーレ・ペッレグリーノ(Pasquale Pellegrino)/アントニオ・サアルヴァトーレ(Antonio Aalvatore)
ヴィオラ:マッシモ・パレス(Massimo Paris)/シルヴィオ・ディ・ロッコ(Silvio di Rocco)
チェロ:フランチェスコ・ストラーノ(Francesco Strano)/ヴィト・パテルノステル(Vito Paternoster)
コントラバス:ルーチョ・ブッカレッラ(Lucio Buccarella)
チェンバロ:マリア・テレサ・ガラッティ(Maria Teresa Garatti)
曲目:
パッヘルベル/カノン
ドヴォルザーク/2つのワルツ イ長調作品54−1、変ニ長調作品54−4
モーツァルト/セレナード第13番 ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K.525
(休憩15分)
ヴィヴァルディ/協奏曲集「四季」(「和声と創意の試み」作品8より)
(アンコール:J.S.バッハ/管弦楽組曲第3番より「アリア」)
(アンコール:ポッケリーニ/メヌエット)
(アンコール:山田耕筰/赤とんぼ)
(アンコール:ヴィヴァルディ/コンカ)
(料金:B席=6000円)3階K3列9番(プログラム:1000円)
コメント:
 ヴィヴァルディの「四季」と言えばイ・ムジチ、イ・ムジチと言えば「四季」というくらいもはや定番中の定番になってしまった、そのイ・ムジチの「四季」を生で聞くのは実は初めて。50年間「四季」を演奏し続けているのも凄いが、その「四季」を2年置きに聞き続けている日本の聴衆も凄いんじゃないか。歳時記に載ってもおかしくないくらいである。
 でも、「四季」も「アイネ・クライネ」も今となっては特筆する演奏ではない。というかあらゆる批評を越えてしまったところにあると言える。僕はひたすら眠かった。かえってドヴォルザークこそ、今のイ・ムジチにはぴったりくるものがある。だんだん年をとって枯れていった名手たちが奏でるドヴォルザークの牧歌的なボヘミアの響きは妙になつかしい気持ちがした。
2001年10月23日(火)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
パリ・ギャルド レピュブリケーヌ吹奏楽団日本公演2001
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
指揮:フランソワ・ブーランジェ(Francois Boulanger)
トランペット:セルゲイ・ナカリャコフ(Sergei Nakariakov)
吹奏楽:パリ・ギャルド レピュブリケーヌ吹奏楽団(Orchestre d'Harmonie de La Garde Republicaine)
曲目:
リムスキー=コルサコフ/スペイン奇想曲
A.アルチュニアン/トランペット協奏曲(1949年)
(アンコール:フォーレ/夢のあとに)=フリューゲルホルン:ナカリャコフ
(アンコール:アーバン/ベニスの謝肉祭)
(休憩15分)
シェーンベルク/主題と変奏
ラベル/亡き王女のためのパヴァーヌ
ビゼー/「カルメン」組曲
(アンコール:リムスキー=コルサコフ/熊蜂の飛行)
(アンコール:作者不詳(ブトリー編)/カルマニヨール)
(アンコール:ギャルドオリジナル)
(アンコール:J.シュトラウス1世/ラデツキー行進曲)
(料金:B席5000円)2階A3列19番(プログラム:500円)
コメント:
 ナカリャコフ人気もあってか、なかなか盛況。特に高校生の姿が目立つ。ちょっと普段のクラシックとは違った雰囲気。パリ・ギャルドはフランス共和国親衛隊所属ということもあって、軍楽隊の制服姿なのが格好良い。演奏の質もいいけれども、楽隊独特のくだけた雰囲気いっぱい。
 ナカリャコフは相変わらずチャーミング。最近は役者として映画にまで登場して人気は鰻登り。練習する暇があるのかと心配。アンコールの「ベニスの謝肉祭」はお得意ものだけれども、ちょっと精彩がなかったかもしれない。それにしても彼独特の渋い音色、心地よく楽しめた。
2001年10月20日(土)(6:30pm開演)(8:30pm終演)
第21回ギターの夕べ
会場:新潟市音楽文化会館ホール
司会:瀬賀倫夫
1.Masataka Sano/グリーンスリーヴス幻想曲
(演奏:アンダンテ・アルバ)
2.木村弓/いつも何度でも〜映画「千と千尋の神隠し」主題歌
(演奏:鳥屋野ギターサークル・曽野木ギターサークル、指揮:菅井耕衛)
3.ディズニー映画より「小さな世界・星に願いを」
(演奏:巻古典ギター同好会)
4.日本の童謡/まりと殿様〜山寺の和尚さん〜証城寺の狸囃子
(演奏:阿賀ギタークラブ)
5.中村八大/明日があるさ
(演奏:坂井輪コミセンギターサークル)
6.ビゼー/ホタ・アルゴネーザ
(演奏:ギターグループ木精、ギターアンサンブルブルースカイ)
7.R.カーペンター&J.ベッティス/イエスタデイ・ワンス・モア
(演奏:ギターサークルドレミ)
8.レクオーナ/マラゲーニャ
(演奏:東京学館新潟高校クラシックギター部、指揮:小林岳史)
9.ローウェ/踊り明かそう
(演奏:レスポワール、ハーモニー、アマチーノ、フォーラム)
(休憩10分)
10.J.シュトラウス二世/美しく青きドナウ
(演奏:北部ギターサークル、カメラータ、駅南ギターサークル)
11.桑田圭佑/TUNAMI
(演奏:松浜ギタークラブ、指揮:菅井耕衛)
12.ピアソラ/アディオス・ノニーノ
(演奏:新潟大学クラシックギター部、指揮:藤巻洋生)
<ゲスト演奏:鈴木豊>
バリオス/クリスマスの歌
バリオス/ワルツ第3番
ラミレス(ゴンザレス編)/アルフォンシーナと海
ピアソラ/ブエノスアイレスの夏
(アンコール:ブローウェル/11月のある日)
(料金:1000円)
コメント:
 恒例の新潟市内ギターサークルの合同コンサート。ちょっと熱意も薄れてきたのか今年の演奏は低調な感じ。ゲストの演奏がぱっとしなかったというのも一因かもしれない。この程度の演奏ならば普段ギターサークルを指導している先生に演奏してもらったほうがいいんじゃないか、と思った。
 唯一すばらしい演奏を聞かせてくれたのが東京学館新潟高校の生徒たち。指導の小林岳史先生はジュニアオーケストラ教室の指導もしている人。メリハリの効いた指揮が何とも心地よい。
 母が参加した「踊り明かそう」は33人の大人数でかなりゆっくりした演奏。これは速く弾くことができないせいではあるけれども、逆にシチリア民謡のような不思議な色合いが出て面白かった。
2001年10月13日(土)(6:00pm開演)(8:05pm終演)
2001JYACMS−WEEK in 新潟〜後期ロマン主義の光と影〜
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
ヴァイオリン:漆原啓子/景山誠治
ヴァイオリン、ヴィオラ:深山尚久
ヴィオラ:川本嘉子
チェロ:上村昇/田中雅弘
ピアノ:迫昭嘉
曲目:
(プレコンサート5:00pm〜ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第5番ニ長調作品70−1「幽霊」)
 (ヴァイオリン:漆原啓子、チェロ:上村昇、ピアノ:迫昭嘉)
マーラー/ピアノ四重奏曲「断章」イ短調
 (ヴァイオリン:深山尚久、ヴィオラ:川本嘉子、チェロ:上村昇、ピアノ迫昭嘉)
ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第4番ホ短調作品90「ドゥムキー」
 (ヴァイオリン:景山誠治、チェロ:田中雅弘、ピアノ:迫昭嘉)
(休憩15分)
チャイコフスキー/弦楽六重奏曲ニ短調作品70「フィレンツェの思い出」
(ヴァイオリン:漆原啓子/景山誠治、ヴィオラ:川本嘉子/深山尚久、チェロ:上村昇/田中雅弘)
(アンコール:ドヴォルザーク/スラヴ舞曲10、8、7番より)
(料金:B席会員=1800円)2階E6列10番
コメント:
 りゅーとぴあで3年にわたって行われたJYACMSのコンサートも発展的解消ということで、今回が最後である。いずれも手練れの名手による演奏なのだが、今ひとつ観客の動員にはつながらなかったことが惜しまれる。今日も観客は300人くらいか。しかしりゅーとぴあでは少ない観客のコンサートの方が観客も質が高く、演奏も素晴らしい場合が多い。新潟ではネームヴァリューに左右されない、本当の意味でのクラシックファンというのはこれくらいの人数なのかもしれない。興行という面から考えるとこれはなかなか難しいところで、マスコミにとりあげられるような話題のある人だとわっと観客が増えるが、そうでないと全くそっぽを向かれてしまう。演奏の質はマスコミでの取り上げられ方と違うというのは言うまでもない。昨日は12月の梯剛之のリサイタルのチケットを買ったが、もうほとんど席は残っていないようだ。このひとも話題の人だが、演奏と言う面ではどうだろうか。
 室内楽は地味でよく眠ってしまうのだが、今日はいずれも華やかな音色に富んでいて飽きなかった。特にドヴォルザークの田中さんのチェロはなかなかいい音。チャイコフスキーでは、ちょっと漆原さんのヴァイオリンが弱いかな、と感じる部分もあったけれども、いい演奏でした。
2001年10月8日(月祝)(3:00pm開演)(4:25pm終演)
ルビツァ・ヴァルギツォヴァ イタリア音楽紀行オペラアリアと歌曲の夕べ
開場:パルテノン多摩大ホール
出演:
ソプラノ:ルビツァ・ヴァルギツォヴァ(Lubica Vargicova)
ピアノ:ヤン・サレイ(Jan Salay)
曲目:
ベッリーニ/「夢遊病の女」第1幕よりアミーナのアリア”気も晴れ晴れと・・・”
プッチーニ/「つばめ」第1幕よりマグダのアリア”ドレッタのすばらしい夢”
プッチーニ/「マノン・レスコー」間奏曲(ピアノ・ソロ)
ドニゼッティ/「ランメルモールのルチア」第1幕よりルチアのアリア”静けさの中で・・・”
(休憩15分)
ヴェルディ/「リゴレット」第1幕よりジルダのアリア”愛しい人の名は・・・”
マスカーニ/「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲(ピアノ・ソロ)
ヴェルディ/「椿姫」第3幕よりヴィオレッタのアリア”さようなら過ぎ去った日よ・・・”
ビゼー/「カルメン」間奏曲(ピアノ・ソロ)
アルディーティ/口づけ
(アンコール:ジャンニ・スキッキ/私のお父さん)
(アンコール:マイヤベーア/Les Hugenotes)
(料金:A席=3500円)27列12番
コメント:
 スロヴァキア国立歌劇場のソリスト、ルビツァ・ヴァルギツォヴァは昨年、新星日響のコンサートで素晴らしい歌声を聞き、もう一度聴きたいと思っていた。今年6月にはチェコブルノ歌劇場の「魔笛」公演で来日。ダブルキャストでどの日に出演するかわからなくて観ていなかったのだけれども、たまたまこの日パルテノン多摩でのリサイタルを知り、急遽かけつけた次第。
 いやあ、やはりすばらしい音量。1400人のホールだけれども隅々まで声が響き渡る。ここまで圧倒的な音量を聴くともう聴衆もブラボーの嵐。人気も急上昇なので、いずれまた聴く機会もあると思う。とにかく今最も注目されるコロラトゥーラである。
2001年10月4日(木)(7:00pm開演)(9:40pm終演)
りゅーとぴあピアノリサイタルシリーズVol.7
コンスタンチン・リフシッツ
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
パーセル/組曲第2番 ト短調Z.661
ブラームス/バッハによるシャコンヌ〜左手のための
ブラームス/6つの小品 作品118
(休憩20分)
ショパン/バラード第2番 ヘ長調作品38
ショパン/スケルツォ第3番 嬰ハ短調作品39
ショパン/バラード第4番 ヘ短調作品52
ショパン/ポロネーズ変イ長調作品53「英雄」
ショパン/スケルツォ第4番 ホ長調作品54
(アンコール:7曲?)
(料金:A席会員=2250円)1階4列14番
コメント:
 同じピアノリサイタルなのに、トカレフの時とは大違い。何よりも子どもがいない。客席は空席が目立ったけれども、みんな音楽好きの人ばかりといった感じでマナーも比較的良い。何よりも終演予定から30分にわたったアンコールに付き合うだけでも大したもの。
 今回、リフシッツは日本での公演はこれだけということで、力も入っていたのだろう。ひげ面だが、やん茶坊主がそのまま大人になったような感じだ。ピアノを弾くのが嬉しくてたまらないという雰囲気。演奏はブラームスを弾いてもショパンを弾いてもみんなリストのようになってしまう。ちょっと雑なところも見えてしまってせっかくの技術を生かし切っていないように感じた。

2001年9月30日(日)(5:00pm開演)(7:05pm終演)
東京交響楽団第13回新潟定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:マルティン・ジークハルト
チェロ:クレメンス・ハーゲン
コンサートマスター:グレブ・ニキティン
曲目:
モーツァルト/交響曲第25番 ト短調K.183
シューマン/チェロ協奏曲 イ短調作品129
(アンコール:J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番より「サラバンド」)
(休憩20分)
バルトーク/弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
(アンコール:バルトーク/ルーマニア民族舞曲第1、2、5、6、7番)
(料金:定期会員B席=3400円)2階E4列24番
コメント:
 東響新潟定期も流石に最初の頃の熱気は薄れてきている。3階席はほとんど空いている状態だが、まあそれでもよく入っている方だと思う。出来の善し悪しに関わらず長々と拍手が続いているというのはちょっとどうかしら、と思う部分もあるし、演奏終了後、間、髪を入れず「ブラボー」の叫び声は、おいおい、本当に感動してるのか、と思ってしまう。
 今シーズンは私の席がちょっと問題ありなので、休憩後に内緒でP席に移動しているのだが、前半の2曲が眠かったのにバルトークはそれなりに面白かったのは席のせいもあるかもしれない。今日のオケはヴァイオリンが左右に分かれる配置だったが、バルトークは弦楽器をそれぞれ左右に分けたスタイル(バッハのマタイ受難曲のような配置)で2つのオーケストラが呼応しながら演奏していくというのが面白かった。例によってアンコールの方が良かったという感想になってしまったのだが。
2001年9月23日(日)(2:00pm開演)(4:15pm終演)
第11回新潟メモリアルオーケストラ演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:山岡重信
曲目:
ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より「だったん人の踊り」
プロコフィエフ/バレエ音楽「ロメオとジュリエット」より
1.モンタギュー家とキャピュレット家、2.少女ジュリエット、3.ロメオとジュリエット、4.タイボルトの死、5.別れの前のロメオとジュリエット、6.ジュリエットの墓の前のロメオ
(休憩15分)
チャイコフスキー/交響曲第6番 ロ短調「悲愴」
(アンコール:チャイコフスキー/アンダンテ・カンタービレ)
(料金:無料)
コメント:
 新潟大学管弦楽団のOB・OGによるアマチュア・オーケストラの演奏会。当然というか、現役のオーケストラよりもかなり質は落ちて、まあ、普通のアマチュアの実力。聞かせどころのヴィオラ・ソロとかコンマスのソロがはっきり音がずれてしまっているので、印象はなおさら悪い。プログラムをちゃんとこなしていないのにもかかわらず、アンコール曲まで用意しているのはどうかと思う。
ロメオとジュリエットの途中で拍手が来たくらいだから、悲愴の第3楽章はどうなることやらと思っていたら、指揮者も心得ていて間を開けずに第4楽章につないでリスクを回避。この第4楽章が一番練習をしているらしくて比較的しっかりしていた。なのにアンダンテ・カンタービレが第1ヴァイオリンの音ずれがひどく、余計であった。
 アマチュアが下手なのは仕方がないことだとは思うが、やっぱりチューニングはしっかりやってほしい。毎楽章チューニングしたっていいと思う。最初から会わせられないのならもうそれは仕方がないことではあるけれども。プロだってマーラーなどの大曲だと途中の楽章でチューニング入れたりしてる。まあ、アマチュアだとかえってずれちゃうってこともあるか。
 選曲は、奇しくも「死」がモチーフになった曲同士である。まるで米国のテロを予感したような選曲。
2001年9月21日(金)(6:30pm開演)(9:00pm終演)
ブルボンめざましクラシックスin新潟
Produced byちさ子&軽部
会場:新潟県民会館
出演:
司会・歌:軽部真一
ヴァイオリン:高嶋ちさ子
ヴァイオリン:今野均
ヴィオラ:榎戸崇浩
チェロ:荒庸子
ピアノ:安宅(やすみ)薫
ゲスト(フルート):Lynx(郡律子/佐藤麻美/小池智子/松崎麻衣子)
スペシャル・ゲスト(歌):沢田知可子
曲目:
J.S.バッハ/G線上のアリア
モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク
ベートーヴェン/ピアノソナタ第8番「悲愴」より第2楽章
リスト/(メドレー)ラ・カンパネラ〜愛の夢第3番〜メフィスト・ワルツ第1番〜ハンガリー狂詩曲第2番
マスネ/タイスの瞑想曲
サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン
(休憩15分)
ロジャーズ/サウンド・オブ・ミュージック・メドレー
 (サウンド・オブ・ミュージック〜もうすぐ17歳〜エーデルワイス〜すべての山に登れ〜私のおに入り)
チャイコフスキー/「くるみ割り人形」より(Lynx)
サラサーテ/「カルメンファンタジー」より(Lynx)
ハマースタイン&ウィルキンソン/ビコーズ・オブ・ユー(歌:軽部真一)
ニコルズ&ウィリアムズ/雨の日と月曜日は(歌:沢田知可子)
財津和夫/会いたい(歌:沢田知可子)
沢田知可子/gift(歌:沢田知可子)
モンティ/チャールダーシュ
(アンコール:ディズニー映画よりプリンセス・メドレー)
(料金:B席=3000円)2階11列14番
コメント:
 東京の王子ホールで続いている「ギンザめざましクラシックス」。スポンサーがブルボンということでブルボンの地元、新潟での公演となった。開場に間に合わず、ベートーヴェンの「悲愴」以降を聞く。(チケットには当日は300円増し、とあったが、なぜか3000円しか払わず。開演後だったためか)
フジテレビでクラシック好きで「変わり者」呼ばわりされている軽部アナは以前「オペラリリカ」というオペラ解説番組の司会もしていた。今や鋭いトークで名をはせている高嶋ちさ子との出会いがこの企画を生んだということで、そういう意味ではJクラシックブームの先駆けとも言えるかも知れない。軽妙なトークと優れた演奏というなかなか両立しづらいことを敢えてやっている。クラシックからポピュラーソングまで幅広くやりつつ、本当にジャンルを越えて音楽のすばらしさを伝えようとしている感じだ。
こうした企画は最近では本当に数多くあるし、セールス史上主義に陥ってコンサート自体の質が問われる部分もある。しかし、王子ホールというクラシックの牙城であえてこうしたプログラムを4年にわたって続け、なおかつ大入りになっているというのは基本がしっかりしているからだと思う。最近の安易なJクラシックブームとはちょっぴり違う気もする。この境界線は微妙である。その辺のことをこの二人は十分に知っているに違いない。とにかく時間を感じさせない、楽しいコンサートであったことは確かだ。
2001年9月20日(木)(7:00pm開演)(8:45pm終演)
村治佳織ギター・リサイタル
会場:新潟市音楽文化会館ホール
曲目:
バッチェラー/ムシュー・アルメイン
J.S.バッハ(セゴビア編)/シャコンヌ ニ短調BWV.1004
ラック/プティ・ノクチュルン(小夜想曲)
ブローウェル/黒いデカメロン
 1.戦士のハープ、2.こだまの谷を逃げていく恋人たち、3.恋する乙女のハープ
(休憩15分)
ホアキン・トゥリーナ/ファンダンギーリョ
ロドリーゴ/ファンタンゴ
デラマーサ/暁の鐘
ロドリーゴ/祈りと踊り
ファリャ/ドビュッシー讃歌
ファリャ/粉矢野踊り
(アンコール:タレルガ/アルハンブラの思い出)
(アンコール:ディアンス/タンゴ・アン・スカイ)
(料金:会員限定、S席=3600円)18列17番
コメント:
 3年前に聞いたリサイタルから基本的にはあまり変わっていない印象。700人クラスのホールで後ろまで音が届いていないというのはかなり厳しい。演奏も全体として平板で、アラが目立ってしまう。この人、マイクを持つと明るい感じなのに、演奏中はかなり暗いのだ。どうしてこの人が大人気なのか、演奏を聞く限りでは全くわからない。プロモーションの成果なのだろう。この人、本当にギター好きなの?練習しているの?と思ってしまう。演奏が優等生的で、恋をしたことがないに違いない、などという意見を言う人もいるそうだが。私はもっと根本的な、音楽を楽しむ、そしてその音楽の持っている魂を伝えるという点において、なにかひとつ欠けているように感じてならない。
2001年9月16日(日)(2:00pm開演)(4:10pm終演)
第292回都響プロムナードコンサート
会場:サントリーホール
指揮:金聖響(KIM Seikyo)
チェロ:趙静(ZHAO Jing)
管弦楽:東京都交響楽団
ソロ・コンサートマスター:矢部達哉
曲目:
(米国テロ追悼演奏:J.S.バッハ/管弦楽組曲第3番より「アリア」)
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲 ロ短調作品104
(アンコール:J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第4番より「プレリュード」)
(休憩20分)
ブラームス/交響曲第2番 ニ長調作品73
(アンコール:ブラームス/ハンガリー舞曲第1番)
(料金:P席=1500円)2階P5列35番
コメント:
 同じ都響のプロムナードコンサートとは思えない、大入り満員である。指揮者によってこれほど違う。まずプログラムの前に追悼演奏G線上のアリア。「拍手はご遠慮下さい」というアナウンスはちょっと変。「拍手をせずに黙祷をお願いします」と言えば良いのに。この曲とアンコールは練習していないのか、演奏自体は問題あり。ドヴォルザークのチェロ協奏曲のソリスト趙静は北京生まれだが東京音大に在学中でサイトウ・キネンにも参加しており、既に日本での活動歴もある人。P席なので弓使いなどはよくわからないけれども、アンコールでは弓をちょっと胡弓のような雰囲気で持ったりして、変わった味わいのある人。
ブラームスの2番は非常に良かった。金聖響はちょっと見ロック歌手のような風貌。でもとても楽しそうに指揮をする。まだまだ荒削りだけれども、面白い存在である。ブラームスはドイツ的というよりはちょっとボヘミアチックなところがあり、この曲の第1楽章などはドヴォルザークに通じるところを感じさせる。前に聞いたときは退屈だと思った曲だが、意外と楽しめた。
2001年9月10日(月)(7:00pm開演)
サイトウ・キネン・フェスティバル松本2001
会場:長野県松本文化会館
指揮:小澤征爾
管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ
曲目:
(追悼演奏:J.S.バッハ/G線上のアリア)
ベートーヴェン/「レオノーレ」序曲第1番 ハ長調作品138
ベートーヴェン/交響曲第4番 変ロ長調作品60
ベートーヴェン/交響曲第8番 ヘ長調作品93
(料金:S席=19000円)1階23列42番
コメント:
 初めて聴くサイトウ・キネン。当初予定されていた天皇皇后両陛下の観覧も折からの台風で東京からの交通機関が途絶して中止。来られなかった観客のため、空席が目立つ。
 さて演奏はメンバー追悼のためのG線上のアリアで始まる。通常よりゆっくりとしたテンポで心にしみいる演奏。演奏終了後もマエストロは両手を上げたまま静止。追悼の祈りを捧げた。
 そして再度マエストロが入場して本来のプログラムに。このオーケストラは今まで聴いたどのオーケストラとも違う音を持っている。それは弦楽器がまるで一人で弾いているかのように完全に一体となった演奏をすることである。通常どのオーケストラでもそれぞれの演奏者の力量が異なるため、首席が演奏をリードしてちょっと早めに弾き始め、それに他のメンバーが合わせるという部分があり、そのため首席の音が判別できるのだが、このオーケストラは全くひとつの音に重ねている。ひとりひとりが高い技術を持っているサイトウ・キネンのみにできる業である。これは物凄いことだ。ところが、それをずっと聞き続けているとこんどはそれが当たり前になってしまう。あまりにも完璧すぎる演奏は逆に平凡になってしまうという危険性もはらんでいるというのはなんとも皮肉である。
 野球の守備に例えると、外野手がぎりぎり取れるか取れないかという打球をナイスキャッチすると誰もがファインプレーと認めるが、あらかじめ打球の来る位置を見定め、すばやくその位置に移動して正面で難なくキャッチという場合、観客にはそれがファインプレーであることがわからないというようなものだ。
 もしCDしか聞かない人がサイトウ・キネンを生で聞いても、それはCDと変わらない普通の演奏に聞こえるかもしれない。このオーケストラの演奏の凄さを判るのは、日頃からいろいろな生演奏を聞き込んでいる一部のひとだけだ。曲の始まりではオーケストラの凄さを実感しつつ、曲の終わりではあまりに瑕疵のない演奏に退屈してしまうというのはいったいなんなのだ、と思いつつ演奏を聞いていた。
 このフェスティバルで凄いのは観客のマナーの良さもある。他では喧しい曲間のしわぶきの声さえ、ほとんどしない。でも、終演後にばしばし写真のフラッシュがあちこち光っていたのはちょっといただけないが。
2001年8月28日(火)(7:05pm開演)(9:10pm終演)
ニコライ・トカレフ ピアノ・リサイタル
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調「ワルトシュタイン」作品53
リスト/巡礼の年第2年「イタリア」よりベトラルカのソネット第104番
リスト/「ドン・ジョヴァンニ」の回想
(休憩15分)
ラフマニノフ/13の前奏曲作品32より 第5番ト長調、第12番嬰ト短調
ラフマニノフ/絵画的練習曲集作品39より第5番変ホ短調
ムソルグスキー(フドレイ編)/禿山の一夜
ムソルグスキー(カミンスキー編)/歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」より”戴冠式に鳴り響くクレムリンの鐘の音”
ハチャトゥリアン(ソーリン編)/「仮面舞踏会」より”ワルツ”
ハチャトゥリアン(ソーリン編)/バレエ「ガイーヌ」より”剣の舞”
(アンコール:ショパン/華麗なる大円舞曲)
(アンコール:ローゼングラート/パガニーニの主題による変奏曲) (アンコール:高井達夫(ローゼングラート編)/鉄腕アトム) (料金:S席=3500円)2階C2列17番
コメント:
 りゅーとぴあの2階中央前列は初めて座る席。落ち着かないことおびただしい。この席、確かに音は良い、けれども場内の雑音もよく響くこと。おまけに隣のおこちゃま連れがガサガサうるさくて演奏に集中できない。どうやら客席の1割から2割は子どもである。休憩の時に居たたまれず、レセプショニストに言って席を替わりたいというと、少々お待ち下さい、とて客を待たせて席を聞いてくる。どうせ空いているのだどこへなりと好きな席に座らせるがよかろう。杓子定規な対応が帰ってクレームを増大させる典型みたいなものである。もうこれで今夜のコンサートを楽しむ気持ちは全く失せてしまった。やはりいつものように天井桟敷と決め込むべきだった。といっても今日は3階席はクローズドだったが。  肝心のトカレフの演奏であるが、もうそんなわけで良いとか悪いとか判断している余裕がなかったというのが正直なところ。アンコールはショパンと、昨年もやったローゼンクラートが2曲。招へい側は相変わらずのアイドル路線で売っているが、本人は嫌なのだろう、髪を刈り上げてイメージを変えたいんじゃないか。

2001年8月25日(土)(1:30pm開演)(5:30pm終演)
2001ジュニアオーケストラ・フェスティバルin NIIGATA
ジュニアオーケストラ交流演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
○岡山市ジュニアオーケストラ
指揮:新田孝
ヴァイオリン:佐藤圭子(岡山市ジュニアオーケストラ指導員)
ヴィオラ:佐イ分利祐子(岡山市ジュニアオーケストラ指導員)
曲目:
グリンカ/歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
モーツァルト/ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調K.364 第1楽章
チャイコフスキー/組曲第4番ト長調作品61「モーツァルティアーナ」より 第3曲祈り(アベ・ベルム・コルプス)

○北九州市ジュニアオーケストラ
指揮:宮松重紀
曲目:
シューベルト/交響曲第7番ロ短調D.759「未完成」より 第1楽章
チャイコフスキー/バレエ組曲「くるみ割り人形」作品71a
 1.小序曲、2.行進曲、3.金平糖の精の踊り、4.ロシアの踊りトレパック、5.アラビアの踊り、6.中国の踊り、7.葦笛の踊り、8.花のワルツ

○ジュニアオーケストラ浜松
指揮:河合尚市
オルガン:絹村光代
曲目:
サン・サーンス/交響曲第3番ハ短調作品78「オルガン付き」

○新潟市ジュニアオーケストラ教室
指揮:小林岳史、吉田行地*
曲目:
モーツァルト(ウッドハウス編)/教会ソナタ第14番
ウッドハウス/いなかの踊り
ベートーヴェン/付随音楽「エグモント」序曲作品84*
リムスキー=コルサコフ/スペイン奇想曲作品34*

○フェスティバル・オーケストラ(4オーケストラより選抜)
指揮:吉田行地
曲目:
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
シベリウス/交響詩「フィンランディア」作品26
(料金:全席自由・会員=900円)
コメント:
 りゅーとぴあ開館3周年、文化財団10周年ということでかねてより交流のあるジュニアオーケストラを招いての交流演奏会である。実力も取り組みもそれぞれかなり差があるオーケストラで、実力のほどは演奏順にレベルが上がっていくという構成のようだ。それにしても新潟市のジュニアのレベルは相当なもの。最初の2曲は経験の浅いA合奏(小中学生中心)だが弦の音量はそれまでの3つのオケに勝っている。管はちょっと弱いが。後半のB合奏はアマチュアとしては最高水準。しっかりした演奏であった。かねてより新潟のアマオケの水準の高さに驚かされていたが、これがその理由であった。ジュニアオーケストラ教室で基礎をしっかり身につけた子どもたちがその後も各方面で実力を発揮しているのに違いない。こんなところにも「米百俵」が生きているのかもしれない、などと思ったり。


2001年8月7日(火)(6:30pm開演)(8:20pm終演)
ドラケンスバーグ少年合唱団(Drakensberg Boy's Choir)
会場:長岡市立劇場大ホール
音楽監督・団長・指揮者:クリスチャン・モーリッツ・アシュリー・ポータ(Christian Mauritz Ashiley Botha)
副指揮者:ルドルフ・デ・ビア(Rudolf De Beer)
ピアノ:マリア・マグダレーナ・デ・ビア(Maria Magdalena De Beer)/エリザベス・マエ・スワニーポエエル(Elizabeth Mae Swanepoel)
曲目:
モーツァルト/「レジナ・チェリ」変ロ長調K.127より”アレグロ・マエストーソ”
オルフ/「カルミナ・ブラーナ」より
F.マーキュリー(アシュリー・ボータ編)/「サムボディ・トゥ・ラブ」
作詞:山下路夫、作曲:村井邦彦/「翼を下さい」
E.ジョン&T.ライス(M.ブレイメル編)/「ライオンキング」メドレー
(休憩15分)
D.カルドス/「私のかわいい女の子」
D.ロバーツ/「一番高い山」
作詞:青島幸男、作曲:中村八大/「明日があるさ」
アフリカ音楽探検隊(アフリカの歌と踊りメドレー)
ほか
(料金:全席自由4500円)
コメント:
 南アフリカの少年合唱団。1992年にポーランドでの「世界少年合唱団フェスティバル」で初参加にして最優秀を取ったという。開演が6:30というのは児童福祉法の関係と思うが、新潟から車を飛ばしたが10分遅れてしまう。最初の印象は、やけに揺れている合唱団ということ。これは後半になると理由がわかる。それにマイクを使っている。指揮者はなぜか二人が交代でやっている。ピアニストも連弾。1カ月に及ぶ日本公演ということもあって、省エネに努めているのかも。客席は子どもが多く、あまりいい雰囲気とは言えない。クラシックしか聴かない人なら耐えられないかも。しかしこの合唱団の真骨頂は休憩後に発揮された。特にアフリカ音楽特集になると、体を動かすどころか、踊りながらの合唱である。民音主催ということもあって、純粋クラシックとはちょっと趣が異なるが、それなりに楽しめるコンサートではあった。
2001年8月5日(日)(2:00pm開演)(4:10pm終演)
東京交響楽団特別演奏会
飯森範親プロデュース名曲の旅シリーズ第14回
〜シェイクスピアの愛とメルヘン〜
会場:サントリーホール大ホール
指揮:飯森範親
ソプラノ:高橋薫子
カウンター・テナー:米良美一
合唱:横須賀芸術劇場合唱団少年少女合唱隊(合唱指揮:武田雅博)
ピアノと語り:加羽沢美濃
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:グレブ・ニキティン
曲目:
プロコフィエフ/バレエ音楽「ロメオとジュリエット」作品64より
(休憩20分)
メンデルスゾーン/劇音楽「真夏の夜の夢」作品21、作品61
(料金:B席=4000円)2階RD6列1番
コメント:
 サントリーホールの2階の右最後部の席だったが、まず開巻、音の響きの良さにしびれた。新潟のりゅーとぴあもなかなか良い響きだが、やはりサントリーホールは格別である。
 さて今日のプログラムはシェイクスピアの劇から代表的な2作品をシェフ自らのレシピで料理したもの。プロコの「ロメオとジュリエット」は組曲になっているが、それぞれ指揮者が好みによって選曲をするのが常となっている。今回は物語の順番に従って抜粋形式になっているので改めてこの曲がどのような作りになっているのかがよくわかる。演奏もバランスが取れていて良い。やはり正面の方から聞くとバランスの善し悪しというのがポイントになってくる。いつものP席やステージ脇の席はバランスについては何も言えない状態だもの。
 後半の「真夏の夜の夢」は主役はピアノ弾き語りの加羽沢美濃。TVで鍛えられたせいか、俳優としてもやっていけるだろうしっかりした語りである。ストーリーをつなぐピアノは自作か、それとも即興か。天は二物を与えるものである。この人がメインで、高橋薫子、米良美一は刺身のツマといった感あり。特に米良はほとんど声を聞くこともできなかった。プログラムのせいか、それともこの人、既にマイクを通しての歌が日常となっているのだろうか。米良ファンには物足りない演奏会であったに違いない。 (コンサート前にカラヤン広場でヴァイオリニストの天満敦子さんを見かけた。通りがかりだったのか、ファンに記念撮影を頼まれ、気楽に応じていたが、すぐに立ち去っていった)
2001年8月4日(土)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
第15回武蔵野音楽大学同窓会新潟県支部演奏会「ソプラノ佐藤美枝子と共に」
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演(ソリスト):
ソプラノ:佐藤美枝子/加村千晶/佐藤晶子、ピアノ:山本敦子
曲目
ヴェルディ/歌劇「ドンカルロ」より”世の空しさを知る神よ”
(ソプラノ:佐藤晶子、ピアノ:斉藤竜夫)
ヴェルディ/歌劇「運命の力」より”神よ平和を与え賜え”
(ソプラノ:加村千晶、ピアノ:遠藤栄子)
リスト/スペイン狂詩曲
(ピアノ:山本敦子)
ジョルダーニ/カーロミオベン(いとしの君)
ヘンデル/オンブラマイフ(やさしき木陰)
(ソプラノ:佐藤晶子、ピアノ:斉藤竜夫)
ドニゼッティ/歌劇「ルチア」より”静かなる夜”
(ソプラノ:佐藤美枝子、ピアノ:村上尊志)
(休憩15分)
北見志保子作詞、平井康三郎作曲/平城山
勝田香月作詞、杉村長谷夫作曲/出船
(ソプラノ:加村千晶、ピアノ:遠藤栄子)
プッチーニ/歌劇「マノンレスコー」より”一人淋しく”
(ソプラノ:佐藤晶子、ピアノ:斉藤竜夫)
プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」より”ある晴れた日”
(ソプラノ:加村千晶、ピアノ:遠藤栄子)
リスト/ラ・カンパネッラ
(ピアノ:山本敦子)
ベッリーニ/追憶
ドニゼッティ/歌劇「ルチア」より狂乱の場”あの方のやさしい声が聞こえる”
(ソプラノ:佐藤美枝子、ピアノ:村上尊志)
(料金:C席=2000円)3階L3列21番
コメント:
 チャイコフスキーコンクール第1位の佐藤美枝子さんをメインゲストにした武蔵野音大同窓会コンサート。佐藤さん、3年経っても相変わらず「ルチア」を歌わされているのは、まあ仕方がないけれどももうちょっと別の曲も聴きたい。
今日のプログラムは同窓会のガラコンサートというのが主眼なので、入れ替わり立ち替わり演奏者が変わる。これは仕方がないことだが、後半になってくるとだんだん聴く方も疲れてくる。最後は佐藤美枝子さんの狂乱の場のころにはなんだかうんざりしてしまった。アンコールも聞かずに出てきてしまった。まず、ピアノのソロが余計な感じ。演奏者の中ではいちばん細っそりしていた加村さんが最も声量豊かだったのが印象的だった。
2001年7月28日(土)(6:00pm開演)(8:10pm終演)
フィルハーモニア管弦楽団(Philharmonia Orchestra)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ウラディーミル・アシュケナージ(Vladimir Ashkenazy)
ヴァイオリン:庄司紗矢香
フィルハーモニア管弦楽団
曲目:
ベルリオーズ/オペラ「ベアトリスとベネディクト」序曲
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調作品64
(休憩20分)
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 ニ短調作品47
(アンコール:シューベルト(ウッドハウス編)/楽興の時第3番)
(料金:C席会員=4500円)2階P5列5番
コメント:
 今年はとにかく錚々たるオーケストラが新潟に次から次へとやってくる。りゅーとぴあ開館3年目とあって開館当初に企画したコンサートが丁度ダブっているといったところだろう。その中でもアシュケナージ指揮フィルハーモニアは白眉である。流石に一流オーケストラ、金管が音をはずすこともなく、素晴らしい演奏を聞かせてくれた。ソリストは新潟初登場の庄司紗矢香。弾くのはあまりにも有名でそれゆえに難しい”メンコン”である。この曲は繊細さと大胆さを併せ持つ曲で、もうちょっと大胆に弾くところが欲しかった。私の今まで聞いた最高の”メンコン”は昨年の東響新潟定期でのコー・ガブリエル・カメダの演奏だ。でも、単に技巧に走らず、堂々たる演奏であった。既に多くのステージを踏んでいるということでステージ度胸も満点である。
 休憩後はいよいよショスタコの「革命」。この曲をソ連亡命者であるアシュケナージがどのように指揮するのか興味深いところであった。幸い指揮者と正対するP席だったので、マエストロの表情が手に取るようにわかる。失礼ながらずっと双眼鏡で見ていたら、何とも苦しそうな指揮の連続。左手を胸にやり、喉元にやり、時には心臓を握るように、内面の苦痛を表情に大きく表している。両肩を狭めて身もだえしながらの演奏だった。そして最後の瞬間、大きく振り下ろした指揮棒の先が譜面台に当たって折れてしまった。そして嵐のような拍手。やはり指揮というのは技術も勿論必要だろうが、その音楽をどう感じ、どう伝えるかという心の内側こそが最も重要なのだと再認識した一日だった。
2001年7月26日(木)(7:00pm開演)(9:05pm終演)
平山友紀子・真紀子 ピアノ・ヴァイオリンリサイタル
会場:新潟市音楽文化会館ホール
ピアノ:平山友紀子
ヴァイオリン:平山真紀子
曲目:
クライスラー/プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
ストラヴィンスキー/イタリア組曲
ベートーヴェン/ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第8番 ト長調作品30−3
(休憩20分)
<以下ピアノ独奏>
ベートーヴェン/ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調作品27−2「月光」
メンデルスゾーン/無言歌集より
 イ長調作品62−6「春の歌」、変イ長調作品38−6「デュエット」、ハ長調作品67−4「紡ぎ歌」
プロコフィエフ/ピアノソナタ第3番 イ短調作品28
ショパン/ポロネーズ第6番 変イ長調作品53「英雄」
(アンコール=デュオ:トロイメライ)
(アンコール=デュオ:不明)
(料金=全席自由2000円)
コメント
 平山新潟県知事の二人のお嬢さんは共にヨーロッパで音楽を学んでいる。その二人のデュオコンサートとあって、なんとなく県庁の関係者で客席は占められている感じ。勿論知事自身も来ていていろいろな人が挨拶を仕合っている。こういう内輪の発表会的雰囲気はすこぶる居心地の悪いものである。なまじ後ろの席に座ったためにそういう風景が目に入ってしまうのもマイナス。
 さて、肝心の演奏であるが、最初のクライスラーはかなり緊張しているのか音が固い感じ。徐々にほぐれていったがそれでもソリストとしてステージに立つには今一歩で、正確に弾いてはいるのだが、伝わってくるものがないのだ。ヨーロッパに出かけていって勉強するというのは、技術的なこともさることながら、自分は音楽を通じてなにを伝えようとするのか、そのことが一番重要なのだと思う。ソリストとして立てるか、単に演奏の上手い人で終わるか、その違いは小さいようでいて実は物凄く大きな違いなのである。
2001年7月15日(日)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
東京佼成ウインドオーケストラ第69回定期演奏会
会場:文京シビックホール大ホール
指揮:山下一史
サクソフォーン・ソロ:須川展也*
演奏:東京佼成ウインドオーケストラ
曲目:
ガーシュウィン(真島俊夫編)/キューバ序曲
ピアソラ(啼鵬編)/ピアソラ・ファンタジー*
 1.エスクァーロ、2.オブリビオン、3.リベルタンゴ
(アンコール:ピアソラ/アディオス・ノニーノ)*
ヒナステラ(中田守編)/バレエ組曲「エスタンシア」作品8a
(休憩20分)
バーンスタイン(C・グランドマン編)/シンフォニックバンドのための「ディヴェルティメント」
バーンスタイン(M・スティス編)/「オン・ザ・タウン」より「三つのエピソード」
ガーシュウィン(西野淳編)/クレイジー・フォー・ユー・メドレー
(アンコール:ガーシュウィン/サマー・タイム)
(料金:B席=2000円)1階17列42番
コメント:
 ”吹奏楽団のN響”と例えられている東京佼成ウインドオーケストラ。立正佼成会付属の吹奏楽団として結成されたオーケストラだが、日本では数少ないプロのオーケストラである。そしてこのオーケストラのコンサートマスターでもあり、今や日本を代表するサックス奏者である須川展也のソロが今日の目玉。確かに素晴らしい演奏だった。とにかくサックスという楽器の音量の豊かさに圧倒された。吹奏楽団というのはクラシック楽団よりもポップスやジャズに近いが、さりとて、イコールポップスでもジャズでもない微妙な位置にある存在である。日本では圧倒的に学校の部活動として認識されており、それゆえ、演奏者はいずれ卒業して、クラシックオーケストラの一員になったり、ジャズプレーヤーになったり、大半はそのまま止めてしまったりということで、ずっとプロの吹奏楽団員になる、という道は非常に少ないわけで、このオーケストラはめずらしい存在である。今日のプログラムはやはり大音量の賑やかな曲が多かったが、吹奏楽でしっとりとした曲を演奏したらどうなるかも興味がある。10月には世界的なパリ・ギャルド・レピュブリケーヌが来日する。これも興味深い。
2001年7月14日(土)(3:00pm開演)(6:00pm終演)
東京二期会オペラ劇場
ヴェルディ/「ファルスタッフ」全3幕(字幕付原語上演)
会場:東京文化会館大ホール
出演:
ファルスタッフ:蓮井求道(バリトン)
フォード(アリーチェの夫):佐野正一(バリトン)
フェントン:上原正敏(テノール)
医師カイウス:谷川佳幸(テノール)
バルドルフォ(ファルスタッフの従者):小貫岩夫(テノール)
ビストラ(ファルスタッフの従者):若林勉(バリトン)
アリーチェ:出来田三智子(ソプラノ)
ナンネッタ(アリーチェの娘):半田美和子(ソプラノ)
クイックリー夫人:栗林朋子(メゾソプラノ)
ページ夫人メグ:西けい子(メゾソプラノ)
ガーター亭の亭主:山本亘(俳優)
合唱:二期会合唱団

指揮:ピエール・ジョルジョ・モランディ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
原作:シェイクスピア
台本:アリゴ・ボイト
演出:井田邦明
装置・衣装:マリア・エレーナ・メクシア
照明:奥畑康夫
舞台監督:大仁田雅彦
合唱指揮:時任康文
(料金:D席=3000円)5階R1列17番
コメント:
 日本におけるイタリア2001年とヴェルディ没後100年ということで二期会が選んだのは「ファルスタッフ」。豊富な人材を誇る二期会ならではの舞台である。今日はWキャストのサブ・キャスト・プログラム。この作品はヴェルディらしいソロのアリアは影を潜め、アンサンブル中心である。序曲はなく、いきなり本編が始まる。主人公は若い頃の見る影もなく太っているのに、未だ女性を惹きつける魅力にあふれていると信じている騎士、ファルスタッフ。飲み屋の支払いが出来ず、金持ちの夫人二人に同じ内容の恋文を送って金をせしめようと目論むが、二人が手紙を読み合わせるとは思いもよらず、女性達は悪名高き騎士をとっちめようと誘いに乗った振りをする。焦眉は第2幕のどたばたで、この部分が一番面白い。ファルスタッフの密会現場に夫が踏み込み、大騒ぎとなるが、最後ファルスタッフが洗濯物もろともテムズ川に放り込まれ、夫の疑いも晴れる。話としてはこれで終わりそうなものだ。3幕は自分が笑いものにされたと知ったファルスタッフが「世の中はすべて冗談」と面目を保とうと歌い、終わる。80歳のヴェルディは過去の自分の作品もあちこちにちりばめ、パロディとしているようだ。そういう意味ではヴェルディの作品を沢山観ているほうがこの作品を楽しめるだろう。それにしても、新国立劇場も出来、外来のオペラ公演が引きも切らぬ今日において、二期会公演の存在意義も問われるところだが、力のある豊富な人材をフルに活用して今後も素晴らしい舞台を見せて欲しいと思う。


2001年7月12日(木)(7:00pm開演)(9:00pm終演)
ベルリン・フィルハーモニー・ブラス・アンサンブル (Berlin Philharmonic Brass Ensenble)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
トランペット:マーティン・クレッツァー(Martin Kretzer)/タマシュ・ヴァレンツァイ(Tamas Velenczei)/トーマス・クラモー(Thomas Clamor)/ゲオルク・ヒルザー(Georg Hilser)/ロベルト・プラット(Robert Platt)
トロンボーン:Prof.クリストハルト・ゲスリング(Prof. Christhard Gossling)/オラフ・オット(Olaf Ott)/ヴォルフラム・アルント(Wolfram Arndt)/ヘルマン・ボイマー(Hermann Baumer)/フローリアン・メッツガー(Florian Mezger)
ホルン:ゲオルク・シュレッケンベルガー(Georg Schreckenberger)
テューバ:パウル・ヒュンペル(Paul Humpel)
曲目:
モーツァルト(T.ゲイスマン編)/歌劇「魔笛」より ”序曲”、”夜の女王のアリア”
J.S.バッハ(E.クレスボ編)/2つのコラール「主よ、人の望みの喜びよ」BWV.147、「目覚めよ、と呼ぶ声あり」BWV.645
O.ラッスス/幸いなるかな(トロンボーン四重奏)
J.S.バッハ(C.モワート編)/ブランデンブルク協奏曲第3番 BWV.1048
(休憩20分)
ビゼー(R.ハーヴェイ編)/カルメン組曲「アラゴネーズ」「アルカラの竜騎兵」「ハバネラ」「衛兵の交代」「ジプシーの踊り」
R.マニエ/ディヴェルティメント(トロンボーン四重奏)
G.ミラー(O.オット編)/グレン・ミラー・ストーリー (ムーンライト・セレナード−アメリカン・パトロール−真珠の首飾り−ペンシルバニア6-5000−イン・ザ・ムード)
(アンコール:クリス・ヘーゼル/ミスター・ジェームズ)
(アンコール:H.マンシーニ/「ピンク・パンサー」のテーマ)
(料金:B席=4000円)3階K1列11番(プログラム=1000円)
コメント:
 ブラスはクラシックファンでもあまり聞かれないためか、入りはだいぶ少ない。吹奏楽部らしい女子高校生の集団が目立つ。3階の両端の客を主催者の係員が正面最上部の席へと移動させていたが、私はこの席の方が音が良いと思うので動かなかったが、隣のおばちゃま3人連れは「こんなに空いているのに」とぶつくさ文句を言っていたのでとっとと移っていった。
 さて、演奏であるが、モーツァルト、バッハなどの曲はブラスで聴いてもまた味わい深い。ラッススは16世紀フランドル楽派の巨匠だそうで、静かな瞑想的な曲で感銘深い。後半は19世紀から20世紀の曲目だが、結果的にはグレン・ミラーが浮いてしまった。誰もベルリン・フィルでグレン・ミラーを聞きたいとは思わないだろう。こういう曲を入れないと客が入らないだろうという主催者の思い過ごしがかえってプログラムを台無しにしている。特に新潟の観客は目が肥えているのでベルリン・フィルらしい選曲の方が受けると思う。アンコールのピンク・パンサーは良いと思うけれども。
2001年7月6日(金)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
根津要・中井徳子デュオコンサート
会場:だいしホール(新潟市)
出演:
チェロ:根津要
ピアノ:中井徳子
曲目:
ショパン/序奏と華麗なポロネーズ 作品3
シューマン/幻想小曲集 作品73
ドビュッシー/チェロとピアノのためのソナタ
(休憩20分)
ラフマニノフ/チェロ・ソナタ ト短調作品19
(アンコール:アルトシューラー/ラフマニノフの主題によるメロディ)
(料金:当日1200円)I列3番
コメント:
 出演者を全然知らなかったのだが、素晴らしい演奏を聞かせてくれた。若い演奏家のほうが素晴らしいという方程式が今日も実証された。個人的には毛利伯郎よりも良かった。非常に情熱的で音楽性豊かなチェロの演奏で大変満足。ピアノはちょっと強すぎる場面が目立ったのが残念だった。もうちょっと大きなホールで聴いたら違ったのかもしれないが。
2001年7月1日(日)(2:30pm開演)(4:35pm終演)
ヴィルトゥオーゾ・ガラ・コンサート2001
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
ヴァイオリン:大谷康子/天満敦子
チェロ:藤原真理
ギター:福田進一
バンドネオン:小松亮太
サクソフォン:田中靖人
ピアノ:小森谷裕子
管弦楽:ジュリアス・チェンバー・オーケストラ
(ヴァイオリン:礒絵理子/神谷未穂/津布久未代子/濱由紀恵、ヴィオラ/柳瀬省太/田中茜、チェロ:大橋純子、コントラバス:渡辺恭一)
曲目:
ドビュッシー/アラベスク第1番(ピアノ:小森谷裕子)
J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調作品1009より”前奏曲”(ヴィオラ:藤原真理)
ミヨー/「スカラムーシュ」より(サックス:田中靖人、ピアノ:小森谷裕子)
ポルムベスク(小林亞星編)/ベルタのノクターン(ヴァイオリン:天満敦子、ピアノ:小森谷裕子)
ピアソラ/「ガルデルの亡命」より「想いの届く日」(バンドネオン:小松亮太)
ブローウェル/11月のある日、キューバの子守歌〜特徴的な舞曲(ギター:福田進一)
サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン(ヴァイオリン:大谷康子、ピアノ:小森谷裕子)
(休憩15分)
ヴィヴァルディ/協奏曲イ短調作品3「調和の霊感」の8RV522より第1、第3楽章(ヴァイオリンソロ:大谷康子=第1楽章、天満敦子=第2楽章)
ラフマニノフ(浅香満編)/ヴォカリーズ(チェロソロ:藤原真理)
ピアソラ/バンドネオン協奏曲 第3楽章(バンドネオンソロ:小松亮太)
ピアソラ(小松亮太編)/オブリヴィオン(バンドネオンソロ:小松亮太)
ロドリーゴ(浅香満編)/アランフェス(ギターソロ:福田進一)
ファリャ(浅香満編)/「恋は魔術師」より「火祭りの踊り」(全員)
(アンコール:モンティ/チャールダーシュ)
(料金:C席=2000円)3階J2列15番
コメント:
 日本のトッププレーヤーによるガラコンサートにしては客の入りは少ない。宣伝不足なのか、新潟のクラシックファンはこういうガラコンサートは好まないのか。どっちにしろ、これだけのメンバーを2000円で聴けるというのはなかなかうれしい。このコンサートで注目していたのは、噂の天満敦子がどんな演奏をするのか、ということだったのだが、この人、ヴァイオリンが全然動かないという不思議な演奏方法である。アイザック・スターンもこんな感じだった気がするが、ちょっと感情移入しづらい演奏である。なんだか機械が演奏しているみたいなのだ。大谷康子さんとの競演となったヴィヴァルディでより顕著だが、大谷さんの情熱的な演奏とは正反対。なんとなく素質だけで弾いているという気がしてしまった。
 さて、ガラコンサートということもあって、名手たちの顔見せ的な前半部分はちょっと物足りなさが残る。もう終わりかい?って言いたくなる。後半はチェンバーオケが入ってそれぞれのソリストも室内楽に加わる形式でこれは贅沢なオーケストラである。大谷さんが東響のコンマスとして新潟ではおなじみということもあって他のメンバーをリードしていた。なかなか楽しいコンサートだった。
2001年6月30日(土)(6:35pm開演)(8:55pm終演)
新潟大学管弦楽団第22回サマーコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:河地良智
語り・歌:近藤綾
管弦楽:新潟大学管弦楽団
コンサートマスター:小島健弘
曲目:
ムソルグスキー/交響詩「禿山の一夜」
グリーグ/劇音楽「ペールギュント」より
 第1幕への前奏曲、第2幕への前奏曲「花嫁の略奪とイングリードの嘆き」、山の魔王の宮殿にて、オーゼの死、第4幕への前奏曲「朝」、アラビアの踊り、アニトラの踊り、ソルヴェイグの歌、ペールギュントの帰郷、ソルヴェイグの子守歌
(休憩)
ドヴォルザーク/交響曲第7番 ニ短調作品70
(アンコール:ドヴォルザーク/スラヴ舞曲第8番)
(料金:全席自由当日=800円)2階B4列10番
コメント:
 新潟大学管弦楽団は1927年に前身の新潟医科大学管弦楽団が第1回演奏会を行ったことに始まるというから、新潟のみならず、我が国でも最も古くからあるオーケストラのひとつといえる。確かに学生オケとしてはかなりのレベルにある。アマオケにありがちなのは最初はなかなか音があわず、演奏が進むに連れて次第に調子が出てくるということがあるが、このオーケストラは最初からばっちり良い音が出ている。これはなかなか大した物だと思う。今日のプログラムのハイライトは「ペールギュント」。新潟市在住の近藤綾さんの語りと歌で物語り形式で進んで行く。物語形式のステージはN響、読響で聞いているが、こうしたハイライト版もなかなか面白い。歌はもうちょっと声量が欲しいと思ったが。
 ペールギュントの出来が良かったこともあり、休憩後のドヴォルザークはちょっと調子が出ない。学生のプログラムはどうもいろいろ欲張って盛りだくさんになってしまいがちで、今日のプログラムも休憩を入れて2時間半はちょっと長い。それに本編のプログラムを完璧にこなしているわけでもないのに、アンコール曲まで用意しているのはどうかと思う。アンコールを練習する時間があるなら、本編をもっと練習して欲しい。アンコール無しか、本編の曲の一部を再演奏するのがアマチュアらしいと思う。
2001年6月28日(木)(7:00pm開演)(9:00pm終演)
タリス・スコラーズ(The Tallis Scholars)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ピーター・フィリップス(Peter Phillips)
曲目:〜イタリアとフランドルの音楽〜
パレストリーナ/教皇マルチェスのミサ曲
(休憩15分)
クレメンス・ノン・パパ/マニフィカト(8声)
ジョスカン・デ・プレ/御身のしもべへのみ言葉を思い起こしたまえ
ジョスカン・デ・プレ/御身のみ、奇跡をなす者
マンシクール/よりよき生活のうちに
ゴンベール/クレド(8声)
(アンコール:ロッティ/十字架につけられ)

(料金:B席会員=1800円)2階E5列17番
コメント:
 総勢10人+指揮者によるア・カペラの合唱団。16世紀のルネサンス音楽を専門に歌っているらしい。ア・カペラで歌うことにより、改めてりゅーとぴあの音響の良さが際だった。このホール、意外と声楽に向いているかもしれない。ちょうど教会の聖堂のような響きなのだ。それはやはりタリス・スコラーズの素晴らしい声によるところも大きいのだが。人間の声が最も素晴らしい楽器である、ということをまたしても感じる一夜であった。
2001年6月24日(土)(2:00pm開演)(4:02pm終演)
小山実稚恵ピアノリサイタル
会場:グリーンホール相模大野
曲目:
モーツァルト/幻想曲ニ短調K.397
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第30番作品109
ショパン/ワルツ 第6番「小犬」
ショパン/ワルツ 第7番
ショパン/ワルツ 第2番「華麗なる円舞曲」
ショパン/アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ
(休憩)
ショパン/24のプレリュード作品28
(アンコール:ショパン/マズルカ)
(アンコール:スクリャービン/左手のためのノクターン)
(アンコール:ショパン/ワルツ 第1番)
料金:B席=2900円(1階23列7番)
コメント:
 「ヤマハピアノ新世紀コンサート」というヤマハの後援による地元楽器店主催のコンサート。ピアノはヤマハの提供により完璧な状態に保たれていた。これなら小山実稚恵さんも思う存分力を発揮、と思いきや、観客の方に問題あり。小さい子どもを何人も連れた親子連れが多数。子どもにプログラムを持たせているため、がさがさとやかましい。主催者も子どものためにクッションを用意している有様。小さい子どもでもピアノを習っているらしい真剣な表情の子もいるのだが、問題なのは全く音楽に興味のない子どもを連れてきていながら、退屈してがさがさしている子どもを放置している母親である。自分もデジタルカメラで演奏を撮影しているのだからもう何をかいわんやである。
 そんなことも承知の上なのか、小山さんの演奏はざわついた雰囲気にも惑わされない良い演奏だった。アンコールにはいつものスクリャービンも登場。9月21日にはサントリーホールでのリサイタルもあるのだが、残念ながら平日なので行けないだろうなあ。興味ある人は梶本音楽事務所のページをどうぞ。
2001年6月23日(土)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
第1438回N響定期公演(6月Cプロ)
会場:NHKホール
指揮:シャルル・デュトワ(Charles Dutoit)
ピアノ:イェフィム・ブロンフマン(Yefim Bronfman)
チェロ:トルルス・モルク(Truls Mork)、ボリス・ペルガメンシコフ(Boris Pergamenschiko)、ハンナ・チャン(Han-Na Chang)
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター/篠崎史紀
曲目:
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第1番 変ニ長調作品10
ペンデレツキ/”コンチェルト・グロッソ”〜3つのチェロとオーケストラのための(2000/2001)(N響委嘱、初演)
(休憩15分)
ベートーヴェン/交響曲第5番 ハ短調作品67
(料金=E席自由1520円)
コメント:
 昨秋演奏予定だったペンデレツキの3つのチェロのための作品が完成し、もともとの予定を変更して演奏された。チェロのソリスト3人を使うという贅沢な曲である。ペンデレツキの曲はロマン派への回帰が見られ、ソリストの他、オーボエ、フルートといった楽器の見せ場もある、聞きやすい曲。ただ、チェリスト3人はちょっと勿体ないとは思う。
曲順が入れ替わってプロコフィエフが先に演奏されたがこれは当然だろう。この1番のピアノ・コンチェルトは短めの曲だが、プロンフマンのピアノは流石に素晴らしかった。
プログラムの変更により、後半の「運命」が浮いた感じ。満員だった席に空席も見られ、前半で帰った客もいたようだ。やはりペンデレツキをメインにして、曲目を差し替えた方が良かったと思うが、この曲を目当てで会員に成った人もいるかもしれないし、なかなか難しいところではある。しかし無難な選択がプログラムのピンぼけという結果になってしまったのが惜しまれる。
2001年6月22日(金)(7:05pm開演)(9:00pm終演)
三浦克次バスリサイタル
会場:新潟市音楽文化会館
バス:三浦克次
ピアノ:伊藤順子
曲目:
島崎藤村作詞、大中寅二作曲/椰子の実
石川啄木作詞、越谷達之助作曲/初恋
武満徹作詞作曲/小さな空
谷川俊太郎作詞、武満徹作曲/ぽつねん
谷川俊太郎作詞、大中恩/私が歌う理由(わけ)
寺山修司作詞、中田喜直作曲/悲しくなった時は
藤田圭雄作詞、小林秀雄作曲/日記帳
(休憩20分)
カッチーニ/アマリッリ
カルダーラ/いとしい森よ
ヴィヴァルディ/私は泣き、うめく
モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より「窓辺に出ておいで」
ロッシーニ/歌劇「シンデレラ」より「目に見えない神秘に包まれた天には」
ヴェルディ/オペラ「ドン・カルロ」より「一人寂しく眠ろう」
(アンコール:トスティ/?)
(アンコール:叱られて)
料金:全席自由3000円(3列6番)
コメント:
 第1部は日本歌曲、第2部はイタリアの歌曲とオペラを歌う。つくづく思うのは日本の歌とイタリアの歌の発声法の違いである。日本歌曲ではあまり声が出ていない感じだったが、オペラはさすがに素晴らしい音量である。同じ「歌」といっても目指す方向はだいぶ違うのである。日本歌曲をオペラのように朗々と歌い上げてはやはり味わいが無くなってしまうだろう。40歳を過ぎれば和食も恋しくなる、とプログラムには書いてあるがそれを歌いこなすことはまた別の難しさがある。
2001年6月17日(日)(4:00pm開演)(6:00pm終演)
東響ホリデーコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館ホール
指揮:飯森範親
ピアノ:羽田健太郎
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:大谷康子
曲目:
バーンスタイン/キャンディード序曲
コープランド/バレエ音楽「ロデオ」から 4つのエピソード
 1.カウボーイの休日、2.牧場の夜想曲、3.土曜日の晩のワルツ、4.踊り
(休憩20分)
ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー
バーンスタイン/「ウェストサイド物語」シンフォニック・ダンス
(アンコール:アンダーソン/プリンク・プランク・プルンク)
料金:S席ペア=3000円(3階J列7番)
コメント:
 東響のファミリーコンサート。マイクが置いてあったので「題名のない音楽会」よろしく羽田健太郎が司会でもするのかと思ったらあにはからんや、マエストロ飯森氏が曲の解説をしていた。羽田氏はラプソディ・イン・ブルーを弾いた後にちょっとトークタイム。ぜひ新潟で「題名・・」の収録をするようテレビ朝日に働きかけようという話になった。東響と新潟の関係も年々しっかりしたものになってきているし、全国にアピールできたらいいと思う。
 さて、演奏の方はラプソディ・・がちょっと破綻があったけれどもウェストサイドは文句なしに楽しい曲。ドラムスが2セット登場。オーケストラの面々が指ぱっちんをするのも面白い。ポップスだとか映画音楽だとかジャンルを越えて楽しいものは楽しい。アンコールもピチカートの曲だが、チェロとコントラバスが楽器を回すパフォーマンスもあるおちゃめな曲。この曲は指揮棒がいらないと、お客さんにあげてしまったのも素敵なアイデアでした。
 面白いと思ったのは、いつもの東響定期とは客層がかなり違っていること。拍手のタイミングが違う。どうしてこんなに違うのかというくらい。私はとにかくなんでも聞きにいくダボハゼファンだが、一般的には自分の好みのコンサートだけに足を運ぶんでしょうね。定期会員が「ポップスコンサートなんぞ行けるか」と見下しているのならばそれはちょっともったいないかもしれない。
2001年6月6日(水)(7:00pm開演)(9:25pm終演)
ジュリアード弦楽四重奏団(Jyulliard String Quartet)
会場:新潟市音楽文化会館ホール
出演:
第1ヴァイオリン:ジョエル・スミルノフ(Joel Smirnoff)
第2ヴァイオリン:ロナルド・コープス(Ronald Copes)
ヴィオラ:サミュエル・ローズ(Samuel Rhodes)
チェロ:ジョエル・クロスニック(Joel Krosnick)
曲目:
ハイドン/弦楽四重奏曲第65番 変ロ長調作品64−3
バルトーク/弦楽四重奏曲 第6番
(休憩15分)
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調作品127
(アンコール:ドビュッシー/弦楽四重奏曲より第3楽章、第3楽章)
(料金:S席会員3600円)7列24番
コメント:
 弦楽四重奏というのは、ひょっとすると最も地味な音楽かもしれない。私なぞいつも睡魔との闘いに明け暮れる羽目になるのだが、果たして今日も同じ事の繰り返しになってしまった。ハイドンやベートーヴェンはそれでも心地よく眠るには最適かもしれないが、バルトークはなかなか一筋縄ではいかない。特にこの6番はバルトークがナチスから逃れるため祖国ハンガリーに告別の意味を込めて書いたというからすべての楽章にメスト(悲しげに)と記された主題で始まるというくら〜い曲である。そういう意味では戦争の世紀でもあった20世紀を代表する曲なのかもしれない。
 今日の演奏で最も楽しかったのはアンコールのドビュッシーである。アンコール曲を日本語で紹介したヴィオラのローズさん。サービス精神も旺盛である。聴いている人よりも弾いている人たちが最も満足した演奏会であった。
2001年6月5日(火)(7:00pm開演)(9:05pm終演)
木野雅之ヴァイオリンリサイタル
会場:だいしホール(新潟市)
出演:
ヴァイオリン:木野雅之(KINO Masayuki)=日本フィルコンサートマスター
ピアノ:水月恵美子(MIZUKI Emiko)
曲目:
ピュッツェッティ/婚約した娘に与える3つの歌
ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」
(休憩15分)
ブリテン/まどろみ
パガニーニ/モーゼ変奏曲
ハチャトゥリアン(ハイフェッツ編)/剣の舞
フォーレ(カザルス編)/夢のあとに
ミヨー/屋根の上の牛
(アンコール:モンポウ/庭に遊ぶ娘達)
(アンコール:クライスラー/中国の歌)
(アンコール:エンゲル/海の貝殻)
(料金:全席自由前売2000円)J列6番
コメント:
 木野雅之さん、新潟でのコンサートは初めてだそうです。コンサートの惹句は「深く柔らかな音色、まどろみのひと時につつまれて・・・」とあったが、内容はかなり意欲的なもので、パガニーニのモーゼ変奏曲など超絶技巧の限りを尽くした曲のオンパレード。じっくり聴かせるというよりはテクニックを披露する形である。となると聴く側も体力勝負。柔な私など敢えなく討ち死にと相成った次第。特にミヨーはきつかった。木野さんは全曲暗譜での演奏だったが、ピアノの楽譜がめくれどもめくれども終わりにならないので苦痛を耐えるしかない。こういう曲はよほど体調の良い時でないと私は駄目です。それでも今日の観客は相当レベルが高いのか、盛大な拍手でありました。
2001年6月3日(日)(5:00pm開演)(6:45pm終演)
ディベルトメント・ベルリン日本公演2001(Divertimento Berlin)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
オーボエ:アルブレヒト・マイヤー(Albrecht Mayer)=ベルリン・フィル・ソロ奏者
ヴァイオリン:ライナー・ゾンネ(Rainer Sonne)=ベルリン・フィル・コンサートマスター
ヴァイオリン:マヤ・アヴラモヴィチ(Maja Avramovic)=ベルリン・フィル・メンバー
ヴィオラ:ウルリッヒ・クネルツァー(Ulrich Knorzer)=ベルリン・フィル・メンバー
チェロ:ダヴィッド・リニカー(David Riniker)=ベルリン・フィル・メンバー
コントラバス:ルドルフ・ヴァッツエル(Rudolf Watzel)=ベルリン・フィル・ソロ奏者
ホルン:クラウス・ヴァレンドルフ(Klaus Wallendorf)=ベルリン・フィル・メンバー
ホルン:サラ・ウィリス(Sarah Willis)=ベルリン州立歌劇場管弦楽団メンバー
曲目:
モーツァルト/セレナード ト長調K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
モーツァルト/オーボエ四重奏曲 ヘ長調K.370
(アンコール:レノン&マッカートニー/ミッシェル)
(休憩20分)
モーツァルト/ディヴェルティメント第11番 ニ長調K.251「ナンネル」
(アンコール:モーツァルト(クラウス・ヴァレンドルフ編)/トルコ行進曲)
(アンコール:クラウス・ヴァレンドルフ/序奏と地下鉄ポルカ)
(料金:A席会員=3150円)2階E1列20番
コメント:
 ベルリン・フィルのメンバーなどによる室内楽。もともと大阪のいずみホールの肝煎りで結成されたというアンサンブルで来日は3回目。「アイネ・クライネ」はちょっとヴァイオリンが強すぎるというか、繊細さに欠ける印象。これにはコンサートマスターという仕事と弦楽四重奏という仕事の両立の難しさを感じた。しかしオーボエが加わってコンマスが外れた「オーボエ四重奏曲」はかなりいいバランスになった。「ナンネル」はモーツァルトが姉のナンネルにプレゼントした曲で「ハフナー・セレナード」と同時期の作曲。全体的に明るいトーンの曲でチャーミング。オーボエの入ったディヴェルティメントはこれだけだという。アンコールの最後の「序奏と地下鉄ポルカ」はホルンのヴァレンドルフ氏の作曲によるもので東京の地下鉄の駅名を氏自ら早口にまくし立てるというパフォーマンス付きであった。
2001年5月27日(日)(4:00pm開演)(5:50pm終演)
フィラデルフィア管弦楽団&ウォルフガング・サヴァリッシュ2001年日本公演
会場:オーバードホール(富山市)
指揮:ウォルフガング・サヴァリッシュ(Wolfgang Sawallisch)
管弦楽:フィラデルフィア管弦楽団(The Philadelphia Orchestra)
コンサートマスター:デヴィッド・キム(David Kim)
曲目:
ドヴォルザーク/スケルツォ・カプリチオーソ 作品66
ストラヴィンスキー/「火の鳥」組曲(1919年版)
(休憩15分)
チャイコフスキー/交響曲第4番 ヘ短調作品36
(アンコール:チャイコフスキー/「白鳥の湖」よりワルツ)
(料金:S席11000円)1階J列43(プログラム500円)
コメント:
 富山駅のすぐそばにあるオーバードホールは5階席まであるオペラ劇場形式の立派なホールである。ステージはちょっと狭い感じで、フルオーケストラが入るとちょっと窮屈そう。オケが舞台で音出しをしていたのは楽屋も狭いのかもしれない。でもみなとみらいホールでのモントリオール響も同じだったので北米のオケの特徴なのかもしれない。このホールは18歳以下だと何でも2500円で聴ける制度があるそうで、学生が沢山聴いている。これはいいことだと思う。
 演奏はやはりアメリカのオケらしく、音のどでかい演奏である。細かいニュアンスよりも馬力のある演奏が得意ということで、今日の曲目は特長が良く出ているプログラムだと思う。アンコールのワルツは逆にちょっと荒っぽすぎたきらいはある。嫌いではないけれども、先週ウィーン弦楽ゾリステンの物凄く繊細な演奏を聞いた耳にとっては物足りなさも残る演奏であった。
 観客は地方都市とは言え、そこはさすがに県庁所在地、曲間で拍手が鳴ることもなく、終演後のブラボーのかけ声も凄い。なかなか耳の肥えた聴衆であった。
2001年5月26日(土)(7:00pm開演)(9:35pm終演)
ミッシャ・マイスキー
会場:サントリーホール大ホール
チェロ:ミッシャ・マイスキー(Mischa Maisky)
ピアノ:ダリア・ホヴォラ(Daria Hovora)
曲目:
<オール・バッハ・プログラム>
チェロ・ソナタ第3番 ト短調BWV.1029
無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調BWV.1007
チェロ・ソナタ第1番 ト長調BWV.1027
(休憩20分)
無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調BWV.1008
チェロ・ソナタ第2番 ニ長調BWV.1028
(アンコール:G線上のアリア)
(アンコール:アダージョBWV.564=マイスキー編)
(アンコール:コラール「来たれ異教徒の救いの神よ」BWV.659より)
(料金:C席4500円)2階LD5列3番(プログラム700円)
コメント:
 冒頭、交通事故で亡くなった親族のために捧げるとの発言があって、1曲目は厳粛な雰囲気の中での演奏となった。2曲目の無伴奏チェロ1番はマイスキーらしい軽やかな演奏。独特の「マイスキー節」を聴かせてくれた。観客はもうマイスキーを良く知っているといった雰囲気で、演奏直後にこれみよがしの拍手をしたりブラボーを叫ぶひともいない。曲間に咳払いをするひとも少なく、いい雰囲気である。ただ、コンサートが2時間半に及ぶとこっちもちょっとしんどい。
2001年5月25日(金)(6:30pm開演)(8:40pm終演)
ピアノアンサンブルによるフランスの音楽
会場:だいしホール
(ピアノ連弾:米原尚/山際規子)
○フォーレ/「ドリー」
 1.子守歌、2.ミーアーウー、3.ドリーの庭、4.キティ・ワルツ、5.優しさ、6.スペイン風舞曲
○ビゼー/「子どもの遊び」から
 ラッパと太鼓(行進曲)、こま廻し(即興曲)、小さな旦那様と小さな奥様(二重奏)、舞踏会(ガロップ)
(ピアノ連弾:藤田佐津美/高橋さおり)
○ドビュッシー/「小組曲」
 1.小舟にて、2.行列、3.メヌエット、4.バレエ
○ドビュッシー/「民謡の主題によるスコットランド行進曲」
(休憩10分)
(ピアノ連弾:田中幸子/佐藤峰雄)
○ラヴェル(イェマン編)/「逝ける王女のためのパヴァーヌ」
○ラヴェル/「マ・メール・ロワ」
 1.眠りの森の美女のパヴァーヌ、2.陶人形の王妃レドロネット、3.美女と野獣の物語、4.妖精の園
(ピアノ連弾:斉藤純子/長井美希)
○サティ/「梨の形をした3つの小品」
 1.はじまりのようなもの、2.そのつづき、3.梨の形をした小品Iゆっくりと、4.梨の形をした小品II奔放に、5.梨の形をした小品III粗野に、6.おまけにもう1つ、7.くりかえし
○プーランク/「ソナタ」
 1.プレリュード、2.素朴に、3.フィナーレ
(ピアノ連弾:江川由紀子/高野陽子)
○ドビュッシー/「6つの古代エピグラフ」
 1.夏の風の神パンの加護を祈るために、2.名なき墓のために、3.夜の幸いならんために、4.カスタネットをもつ舞姫のために、5.エジプトの女のために、6.朝の雨に感謝するために
○シャブリエ(A.メサジェ編)/狂詩曲「スペイン」
(料金:1500円)
コメント:
 素人にしては上手いが、かといってプロとしては物足らない水準の演奏。たぶんピアノ教師による演奏だと思う。作品は1871年から1918年までのフランス人のもので、ロマン派とは違う新たな音色がフランスで生まれたということが感じられるコンサート。なかなか興味深いプログラムであった。すべてピアノ連弾。こうした無名の演奏者によるコンサートでは、演奏者の年齢が若いほうがいい演奏である。今日の演奏者の中では最後のドビュッシーとシャブリエを弾いた組が一番良かった(たぶん一番若い)。ラヴェルの有名な曲を弾いた組は一番高齢なだけにかなりアラが目立った。それでもやっぱりピアノで聴くラヴェルは良い。今度ピアノ版のラヴェルのCDを買おうと思うのであった。
2001年5月20日(日)(5:00pm開演)(7:25pm終演)
東京交響楽団第12回新潟定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:スザンナ・マルッキ(Susanna Malkki)
ヴァイオリン:二村英仁(NIMURA Eijin)
コンサートマスター:グレブ・ニキティン(Gleb Nikithin)
曲目:
ティエンスー/ムード−ステレオフォニック・ミュージック(1999)
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調作品63
(ヴァイオリン・アンコール:バッハ)
(休憩20分)
シベリウス/交響曲第1番 ホ短調作品39
(アンコール/シベリウス/組曲「恋する人」作品14より2”恋する人の通った小道」)
(料金:B席会員=3400円)2階E4列24番
コメント:
 指揮のマルッキはフィンランド出身で、エーテボリ交響楽団の首席チェロ奏者だったということだ。女性指揮者はあまり見たことはないが、それでも少ない指揮を見た限りでは、ちょっと棒を振ることが先行して感情を伝えるのがおろそかになりがちのような気がする。指揮者自身の個性があまり出ていない感じ。ヴァイオリンの二村英仁はここのところTVで人気となった若手だ。演奏は派手さを殺してこちらもあまり個性的ではない。例によってアンコールの方が個性的。
 ところで、ティエンスーの曲は管、弦のパートを左右にそれぞれ振り分け、ステレオ効果を狙っているが、私の席がステージの真横なのでステレオ効果がわかりにくかったが、そうでなくても、あまり聴きやすい音楽とは言いにくかった。シベリウスの第1交響曲も特に凄いという演奏ではない。やはり昨日のウィーンとなにかにつけ比較してしまう。
2001年5月19日(土)(7:00pm開演)(9:00pm終演)
ウィーン弦楽ゾリステン with 茂木大輔
会場:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
オーボエ:茂木大輔
チェンバロ:茂木裕子
管弦楽:ウィーン弦楽ゾリステン(Wiener Streichersolisten)
第1ヴァイオリン:ライナー・ホネック(コンサートマスター)/ヘルンハルト・ビベラウアー/マリアン・レスコ
第2ヴァイオリン:ミラン・セテナ/ミヒャエル・コストカ/アルカディ・ヴィノクロフ
ヴィオラ:エーリッヒ・カウフマン/フリードリッヒ・バウアー
チェロ:ミヒャエル・ヘル/ゲオルグ・フリシェンシュラーガー
コントラバス:ヴォルフガング・ギュントラー
曲目:
J.S.バッハ/オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調BWV.1060R
J.S.バッハ/組曲第5番 ト短調BWV.1070より「序曲」
J.S.バッハ/オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調BWV.1055R
(休憩15分)
ヴォルフ=フェラーリ/「4人の頑固者」より”間奏曲”
ロッシーニ/「ウィリアム・テル」より”ポルカ”
ヴェルディ/「シチリア島の夕べの祈り」より”ギャロップ”
チャイコフスキー/「エフゲニー・オネーギン」より”レンスキー”
チャイコフスキー/「眠れる森の美女」より”ワルツ” マスカーニ/「カヴァレリア・ルスティカーナ」より”間奏曲”
マイヤーベーア/「預言者」より”ギャロップ”
R.シュトラウス/「薔薇の騎士」よりハイライト
(アンコール:J.シュトラウス/トリッチ・トラッチ・ポルカ)
(アンコール:J.シュトラウス/新ピチカート・ポルカ)
(アンコール:J.シュトラウス/ポルカ)
(料金:A席3500円)2階6列10番
コメント:
 前半は茂木さんのオーボエを堪能し、後半はウィーン・フィルの実力を堪能する演奏会。満足度は高い。バッハ3曲はかなり明るい印象の曲。オーボエという楽器の性格も反映している感じだ。後半のプログラムはメンバーの音楽性の高さを見せつけた。特に音の強弱のつけかたは見事。オーケストラの実力は弱音の美しさに良く表れると思うが、流石にウィーン・フィルの強者どもは凄い、の一言である。ウィーンなんたらかんたら、という楽団はよく来日するが、これぞまさに一級品、正真正銘のウィーン・フィルという演奏。日本のオーケストラ・メンバーの室内楽ではここまでのアンサンブルは出せないかもしれない。確かに「ゾリステン」である。メンバーの一人一人がソロ奏者としての実力を持っていて、しかもそれが合わされて何倍にも増幅されている、という感じである。R.シュトラウスがこれほど美しいとは思っていなかった。今回の演奏はフォンテックが録音していたので、たぶんCDで発売されると思う。出たら絶対に買うぞ。これほどすばらしい面々がコンサート終了後には全員がCD購入者にサインをしていたのは大サービス。
2001年5月19日(土)(2:00pm開演)(3:50pm終演)
読売日響第23回東京芸術劇場マチネーシリーズ
会場:東京芸術劇場大ホール
指揮:ジャン=フランソワ・パイヤール
ヴァイオリン:竹澤恭子
コンサートマスター:デヴィッド・ノーラン
曲目:
團伊玖磨/花の街(追悼演奏)
モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲 K.620
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調218
(休憩15分)
メンデルスゾーン/交響曲第3番 イ短調作品56「スコットランド」
(料金:2000円)3階K列21番
コメント:
 今月の指揮者、ペーター・マーク氏が4月16日に亡くなったため、急遽パイヤール氏が出演。そして最初の曲は先日亡くなった團伊玖磨を偲んで花の街が演奏された。さて、竹澤恭子さんであるが、写真はずいぶん若い頃のを使っているが、実体は中年オバサマ。でも演奏は結構迫力がある。メンデルスゾーンのスコットランドも良い。1楽章のロマンティックな旋律が印象的。非常にエレガントな演奏でプログラムにあった指揮者であった。
2001年5月18日(金)(6:30pm開演)(8:00pm終演)
星理恵子・平野幸子 Duoコンサート in May
会場:だいしホール(新潟市)
出演:
ソプラノ:平野幸子
ヴァイオリン:星理恵子
ピアノ伴奏:水戸博道
曲目:
<ソプラノ>
シューベルト/夕映えに、春に
シューマン/森の語らい、春の夜
R.シュトラウス/子守り歌、献呈
山田耕筰/かやの木山
橋本国彦/お菓子と娘
島筒英夫/雪、橋
(休憩10分)
<ヴァイオリン>
ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「スプリング」
マスネ/タイスの瞑想曲
<ヴァイオリンとソプラノのデュオ>
モーツァルト(佐藤さおり編)/春のおとずれ
チャイコフスキー(佐藤さおり編)/ただ憧れを知る者だけが
滝廉太郎(吉田珠美編)/花
(料金:当日2500円)
コメント:
 やけに客が少ないのには理由があった。演奏に問題あり。特にヴァイオリンがいけない。まず調弦はあっていない、力を入れすぎて変な音が出るとさんざんである。音大卒、プロオケ在籍経験あり、現在ヴァイオリン教室主宰、という肩書きだけでは演奏の質は測れないのである。歌とピアノは聴くに耐えないということはないが、かといって絶賛することもできない。確かに知らない演奏家の場合、聴いてみないと良いか悪いかわからないのだが、おおまかに言うと演奏は年齢に反比例する。つまり若い演奏家の方が良い(場合が多い)今日は失敗であった。
2001年5月17日(木)(7:00pm開演)(9:05pm終演)
田部京子ピアノ・リサイタル
会場:新潟市音楽文化会館ホール
曲目:
吉松隆/「プレイアデス舞曲集」第6集〜9集より(初演)
”前奏曲・・・小さな春への”、”火曜日のモデラート”、”放物線をしたロマンス”、”金曜日のアダージョ”、”ロンド・・・春ふたたび”
モーツァルト/ピアノ・ソナタ第15番 ハ長調K.545
シベリウス/「樹の組曲」作品75より”ピヒラヤの花咲く時”
”孤独な松の樹”
シベリウス/「花の組曲」作品85より”ひなぎく”
シベリウス/「ロマンティックな小品」作品101より”ロマンティックな情景”
グリーグ/「叙情小曲集」より”アリエッタ”作品12−1、”ノルウェー舞曲”作品47−4、”夜想曲”作品54−4、”郷愁”作品57−6、”パック(小妖精)”作品71−3
(休憩20分)
シューベルト/ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調D.958
(アンコール:吉松隆/「プレイアデス舞曲集」より”真夜中のノエル”)
(アンコール:リスト/リゴレット・パラフレーズ)
(料金:B席=2000円)21列20番
コメント:
 料金が高いのか、曲目が地味なのか、700人のホールにしては入りが悪い。残念。おまけにスタインウェイのピアノが高音は響かない、低音は音割れするという状態。なんとなく、学校のピアノを思い出させる音である。だいしホールのベーゼンドルファーだったらと惜しまれる。田部さんは以前三鷹でモーツァルトのコンチェルトを聴いたことがあるのだが、今回のモーツァルトも私の好みとはちょっと違った。いちばん良かったのは吉松隆の「プレイアデス舞曲集」。7月にCDが発売されるということだが、コンサートでの演奏は初めてで新潟が初演ということになる。何回な”現代音楽”とは違って非常にチャーミングな作品。これならCDを買っても良さそう。メインのシューベルトはちょっと長くてもたれる感じ。アンコールのリストで盛り上がって終わった。このひと、リストのような派手な曲の方があっているかも。演奏会終了後はサイン会があったので持っていったCDにサインをもらった。サインの時もステージ衣装のブルーのドレスのままだった。
2001年5月13日(日)(2:00pm開演)(3:30pm終演)
ネーベル室内合奏協会 第51回定期演奏会
会場:新潟市音楽文化会館ホール
出演:
リコーダー:柴田雄康/野島康子
ヴァイオリン:奥村和雄
演奏:ネーベル室内合奏協会
コンサートマスター:佐野正俊
曲目:
パーセル/組曲「妖精の女王」
ヴィヴァルディ/2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調作品3−8
(休憩15分)
ヘンデル/合奏協奏曲 ロ短調作品6−12
J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第4番 BWV.1049
(料金:当日=1200円)
コメント:
 アマチュア室内合奏団の演奏。会友の奥村和雄さんはロッテルダムフィル、アムステルダムコンセルトヘボウ管に在籍していたこともある新潟随一のヴァイオリニストでソロをとったブランデンブルク以外の曲でも第1ヴァイオリンに参加。こうしたアマチュアの演奏会でもかなりの入りで新潟のクラシックファン層の広さを感じさせる。演奏はやはりブランデンブルクが一番引き締まっていた。演奏で使用されたチェンバロはリコーダーの柴田雄康氏の製作したものだという。
2001年5月12日(土)(6:30pm開演)(9:10pm終演)
ローマ・サンタチェチーリア国立アカデミー管弦楽団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:チョン・ミョンフン
ヴァイオリン:チョン・キョンファ
曲目:
ロッシーニ/歌劇「ウィリアム・テル」序曲
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
(休憩20分)
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 ニ短調作品47
(アンコール:ヴェルディ/歌劇「運命の力」序曲)
(料金:B席8000円)2階E6列5番 プログラム=1000円
コメント:
 お待ちかね、チョン・ミョンフン登場。5月21日までのサンタチェチーリア管との日本ツアーの皮切りである。今回もまた新潟が日本ツアーの皮切りに選ばれたというのは偶然のことではないと思う。新潟の熱気ある雰囲気でより良いスタートを切りたいという招へい側の思惑ではないか。そんな感じにさせられる演奏会だ。料金は新潟のコンサートとしては高めということもあってか、3階席には空席も目立つが、逆に言えば、クラシック音楽に興味のない招待客などがいない分、非常にマナーの良い聴衆が揃ったと思う。開巻ウィリアム・テルの演奏中はしわぶきひとつせず聞き入っている。そして演奏後の鳴りやまぬ拍手も地方都市の公演としてはめずらしいと思う。おかげで例によって終演時間がかなり遅れたと思う。このコンサートの目玉とも言うべきブラームスのヴァイオリン協奏曲は姉弟共演というよりも対決といった雰囲気。真っ赤なドレスを着たチョン・キョンファの演奏は指揮者よりもオーケストラを向き、まるで指揮者が二人いるような演奏だった。ただ、好みとしてはテンポが遅すぎて自分にとってはちょっとつらかった。ヴァイオリンの音も席の位置のせいもあるが、あまり響いてこない。コンマスのヴァイオリンの方がむしろ音量は大きい。チョン・キョンファはもっと小さいホールでじっくり聴いてみたいと思った。ショスタコーヴィチはさすがチョン・ミョンフンの指揮の素晴らしさに圧倒された。チャイコフスキーが20世紀に生きていたらきっとこういう曲を書いたのではないか、と思った。これだけ素晴らしい演奏を聞いてしまうと7月のアシュケナージが心配になってしまう。アンコールはこのシリーズの別プログラムで演奏されるはずの「運命の力」。これもまた素晴らしい。至福の時を過ごした2時間半であった。
2001年5月4日(金祝)(7:00pm開演)(8:45pm終演)
渋谷陽子チェロリサイタル
会場:だいしホール(新潟市)
出演:
チェロ:渋谷陽子
ピアノ:大瀧郁彦
曲目:
J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調BWV.1007
ブラームス/チェロ・ソナタ ホ短調作品38
(休憩15分)
ストラヴィンスキー/イタリア組曲
マルティヌー/ロッシーニの主題による変奏曲
(アンコール:ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ)
(料金:全席自由当日2500円)G列3番
 チケット完売ということで、当日券はキャンセル待ち。幸いなんとか無事入場できた。しかしここのホールはなぜかいつも眠くてしょうがない。困ったものだ。ってホールのせいではないのだが。ところでこの人、ステージで全く調弦をしなかった。多くのソリストは曲の合間にも神経質なくらい調弦をする。それだけ弦に当たる力が強いのだろうか。ソリストの資質とアンサンブルの一員として求められるものは自ずと異なるわけで、本来のソリストタイプではないかもしれない。
2001年4月29日(日)(5:00pm開演)(7:15pm終演)
東京フィルハーモニー交響楽団長岡公演
ヴェルディ没後100年 スペシャル・ガラ・コンサート
会場:長岡リリックホール・コンサートホール
出演:
ソプラノ:緑川まり
メゾ・ソプラノ:寺谷千枝子
テノール:マルコ・ベルティ
バス:グレゴリー・フランク
指揮:大野和士
コンサートマスター:平澤仁
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
曲目:
<オール・ヴェルディ・プログラム>
「ナブッコ」序曲
「ルイザ・ミラー」より「穏やかな夜には」(ベルティ)
「トロヴァトーレ」より「炎は燃えて」(寺谷)
「シモン・ポッカネラ」より「悲しい胸の思いは」(フランク)
「運命の力」より「神よ平和を与えたまえ」(緑川)/序曲/「心は静まり」(緑川・フランク)
(休憩15分)
「アイーダ」よりアイーダ、アムネリスの二重唱(緑川・寺谷)
「トロヴァトーレ」より「燃える炎」(ベルディ)
「シチリア島の夕べの祈り」序曲
「ドン・カルロ」より「むごい運命よ」(寺谷)
「アッティラ」より「我がおごり高ぶる心もて」(フランク)
「仮面舞踏会」より「この胸はときめき」(緑川・ベルティ)
(アンコール:「リゴレット」より四重唱)
(料金:B席4000円)バルコニーB3列14番
コメント:
 4時15分から大野和士による曲目解説あり。ピアノを弾きながら聴き所などを説明してくれた。700人程のホールなのでチケットは完売。ステージ横のバルコニー席なのでステージが近くて演奏者の表情がよく見えた。ソリストは4人とも素晴らしい歌声で、特に緑川まりの音量の豊かさに圧倒された。長岡での東京フィルを迎えてのシリーズは3回目だそうだが、こうした中ホールで生の歌声を聞くのは大ホールと違った良さがある。来年もまた予定されているそうで、どんなコンサートになるのか楽しみである。
2001年4月28日(土)(2:00pm開演)(3:55pm終演)
第1432回N響定期公演(4月Cプロ)
会場:NHKホール
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
ソプラノ:中嶋彰子
コンサートマスター:篠崎史紀
曲目:
ハイドン/交響曲第86番 ニ長調Hob.I-86
(休憩15分)
マーラー/交響曲第4番 ト長調
(料金=E席自由1520円)
コメント:
 今日のN響は第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンが左右に別れ、その後ろに右からコントラバス、チェロ、ヴィオラが並ぶ配置。ハイドンのティンパニは久保さんが古典タイプのティンパニで左端に鎮座。ブロムシュテット氏は指揮台なしで指揮をしていた。マーラーも基本的な配置はハイドンと同じ。もちろん人数は倍以上に増えているが。右端にハープの早川りさこさん。マーラーの交響曲の中では4番が最もチャーミングで好きだ。マーラーの交響曲を最初に聴いたのはN響定期でのプレヴィン指揮のもの。その時のソリストはロバータ・アレクザンダー。あれは名演だった。それとつい比較してしまうが、特に大音量の部分で雑になってしまった印象。第2ヴァイオリンの根津さんが、いつもと違う位置だと音の聞こえ方が違うのでバランスが取りにくいとHPに書いていたが、そういうことが影響しているのかもしれない。コンサートマスターの篠崎さん、マーラーではヴァイオリンを2台持ち込んで使い分けていた。(どういう風に使い分けていたのかはついぞ判らなかったが。)オーボエは茂木さんでなく北島さんだったのがちょっと残念だが、コントラバスに吉田秀さんを見つけて、遠目だとすごく若く見えるなあと思ったりしていた。
2001年4月25日(水)(6:30pm開演)(8:25pm終演)
東北電力創立50周年記念「名曲の夕べ」
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
ピアノ:小山実稚恵
ソプラノ:菅英三子
テノール:福井敬
指揮:外山雄三
管弦楽:仙台フィルハーモニー管弦楽団
曲目:
モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調作品16
(休憩15分)
プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」より”誰も寝てはならぬ””氷のような姫君の心も”
プッチーニ/歌劇「ラ・ボエーム」より”冷たい手を””私の名はミミ””愛らしい乙女よ”
ヴェルディ/歌劇「椿姫」より”乾杯の歌”
(料金:無料)2階P3列6番
コメント:
 抽選に外れたコンサート、如何にしてもぐりこんだのかって?入り口のお兄さんに「忘れたんですけど・・・」と言ったら入れてもらえました。でも開演間近だったので座席はオルガン前のPブロック。招待券と引き替えに座席券を配り、隙間なく客を入れるというのはなかなかのアイデアである。といってもほぼ満員である。P席とあって音響は今ひとつ。せっかくの小山実稚恵さんの演奏も手元の見えない側だし、ピアノの共鳴板の裏側だから音は響かないしでちょっと物足りない。案の定第1楽章で盛大な拍手が来てしまうし。ところがである、休憩後席をわずか2列後ろにしたらあーら不思議、ものすごくいい音である。丁度パイプオルガンが共鳴板となって最適な響きである。思わぬことからりゅーとぴあのベストポジションを発見してしまった。おかげで後半のオペラアリアも堪能させていただきました。ありがとう、東北電力さん。チャリティボックスに千円投げ入れたのはせめてもの感謝の気持ちです。
2001年4月15日(日)(2:00pm開演)(3:40pm終演)
新潟室内合奏団 第41回演奏会
会場;新潟市音楽文化会館ホール
指揮:新通英洋
フルート:酒井美智子
管弦楽:新潟室内合奏団
コンサートミストレス:小田あおい
曲目:
<オール・モーツァルト・プログラム>
歌劇「劇場支配人」序曲K.486
フルート協奏曲第2番 ニ長調K.314
(休憩15分)
交響曲第39番 変ホ長調K.543
(料金:全席自由当日=1200円)
コメント:
 日曜出勤の仕事を早めに切り上げて音文へ。アマチュア楽団の演奏である。中には新潟交響楽団でおなじみの顔もちらほら。弦楽器のチューニングが合っていないのが気になる。これをびしっと合わせれば演奏自体はそんなに悪くなかったんじゃないかと思う。
2001年4月14日(土)(6:40pm開演)(8:35pm終演)
ユンディ・リ ピアノリサイタル
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ピアノ:ユンディ・リ(第14回ショパンコンクール優勝)
曲目:
<オール・ショパン・プログラム>
夜想曲第13番 ハ短調作品48−1
スケルツォ第2番 変ロ短調作品31
バラード第4番 ヘ短調作品52
アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 作品22
(休憩20分)
4つのマズルカ 第22番 嬰ト短調 作品33−1
        第23番 ニ長調 作品33−2
        第24番 ハ長調 作品33−3
        第25番 ロ短調 作品33−4
ソナタ第3番 ロ短調作品58
(アンコール:ワルツ第5番変イ長調作品42)
(アンコール:エチュードイ短調作品25−11「木枯らし」)
(料金:A席4000円)2回E5列17番(プログラム800円)
コメント:
 立ち見席まですべて完売という。流石はショパン・コンクールの威力絶大である。といっても私の隣の席は最後まで空いていたが。私も風邪気味だったのを押して出かけていった。子ども連れの観客も多い。特にピアノリサイタルは子ども連れが多いように感じるが、といって子どもも無理に連れてこられているという感じでもなさそうで静かにしていた。
 そのユンディ・リの演奏はというと、決して派手な演奏ではない。むしろ音は小さめで始まった。非常に内省的な印象である。しかし、曲が進むに連れ、どんどん引き込まれていく。最後のアンコール曲が終わると嵐のような拍手に会場は包まれた。そして、ショパンコンクールは、どういう種類の演奏家を期待していたのか、はっきり判ったのである。表面的には穏やかであってもその内側にはほとばしる熱情が隠されている、そんなことを感じさせる演奏であった。
2001年4月6日(金)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
青柳晋ピアノ・リサイタル
会場:だいしホール(新潟市)
曲目:
ショパン/前奏曲25番 嬰ハ短調作品45 ショパン/前奏曲第26番 変イ長調(遺作)
ショパン/スケルツォ第3番 嬰ハ短調作品39
ショパン/ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調作品58
(休憩15分)
ラヴェル/夜のガスパール
リスト/ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調(カデンツァ:青柳晋)
(アンコール:リスト/愛の夢第3番)
(アンコール:リスト/ラ・カンパネラ)
(料金:全席自由=3000円)F列6番
コメント:
 今日の演奏会はなぜか観客のマナーが悪かった。マナーが悪いのは興味のないひとがチケットをもらって「動員」かけられている場合が多い。ここのホールも特に在京演奏家の公演の時はマナーが悪いことが多い。
 さて青柳晋というピアニストであるが、以外と小柄な人である。演奏はテクニックはかなりあると思うが、少々荒削り。凄い演奏だね、で終わってしまい、後に余韻がないように感じる。これから伸びる「のりしろ」があるかどうか問われるところだ。
青柳晋ホームページ
2001年4月1日(日)(5:00pm開演)(7:00pm終演)
東京交響楽団第11回新潟定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:秋山和慶
ハープ:吉野直子
メゾ・ソプラノ:秋葉京子
テノール:ペーター・スヴェンソン
曲目:
細川俊夫/ハープ協奏曲−辻邦生の追悼に−(委嘱新作)
(休憩20分)
マーラー/大地の歌
(料金:B席会員=3400円)2階E4列24番
コメント:
 東響定期の2000年度最終回は新潟定期2001年の初回である。大地の歌はそういう意味では新しい出発にこそふさわしい音楽であるかも知れない。ちょっと席がステージ横なので歌手の声が響かないのが難なのだが、それでも徐々に声が通ってくる。メゾ・ソプラノの秋葉さんは最初からいい声が出ていた。さて、1曲目の細川俊夫の新作であるが、例によって例のごとし。せっかくハープに吉野直子さんを迎えて演奏させるのはもったいないというか、資源の無駄遣いのような気がして仕方がない。曲はなんというか、声明のような感じである。となりの年輩のご婦人は曲が始まるとがさがさ音をさせてちらしを見ていたがそのうち眠ってしまった。あれもひとつのブーイングなのかもしれない。

2001年3月27日(火)(7:00pm開演)(9:05pm終演)
竹村浄子ピアノリサイタル
会場:長岡リリックホール コンサートホール
曲目:
バッハ/アリオーソ(チェンバロ協奏曲第5番BWV.1056より)
ベートーヴェン/ピアノソナタ「月光」作品27−2
シューベルト(リスト編)/アヴェマリア
シューベルト/即興曲 作品90−3
シューベルト/即興曲 作品90−4
(休憩15分)
ショパン/雨だれ 作品28より
ショパン/幻想即興曲 作品66
シューマン/子どもの情景 作品15
(1.見知らぬ国から、2.珍しいお話、3.鬼ごっこ、4.おねだりする子ども、5.みたされた幸福、6.大変なできごと、7.トロイメライ(夢)、8.暖炉のそばで、9.木馬の騎手、10.ほとんどきまじめに、11.こわいぞ、12.眠りに入る子ども、13.詩人は語る)
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
ファリャ/火祭りの踊り
(アンコール:レノン&マッカートニー/イエスタデイ)
(アンコール:花よりタンゴ?〜タンゴメドレー「ラ・クンパルシータ」〜「だんご三兄弟」)
(料金:全席自由(当日)=3000円)2列7番
コメント:
 「浄子」と書いて「じょうこ」と読む。(まんまやんけ!)なかなかお美しい方である。昨年小出郷周辺でコンサートを行ったときに頂いた小千谷ちぢみで作ったドレスで登場。ただ残念だったのは、汗染みになってしまった。ピアニストはかなりな運動量なのである。曲の合間にトークを入れるスタイル。ただし新潟の観客は乗りが悪いのでからまわりしている感じ。
 さて演奏の方だが、ブラームスやファリャのような激しい曲はいいのだが、柔らかいタッチがあまり得意ではないのかもしれない。ちょっと音がきつい印象。ヤマハピアノ100周年記念コンサートとあってピアノはヤマハであった。
2001年3月24日(土)(6:00pm開演)(7:50pm終演)
What's Music? 〜私の考える音楽〜 清水研作と仲間たち
vol.2トランペットの魅力
会場:だいしホール
出演:
トランペット:スティーヴン・エメリー
ピアノ:デボラ・エメリー
曲目:
タルティーニ/協奏曲 ニ長調
ヒンデミット/トランペットとピアノのためのソナタ
(休憩15分)
バーバー/3つの歌
エヴァツェン/トランペットとピアノのためのソナタ
(アンコール2曲:不明)
(料金:全席自由前売=3000円)
コメント:
 知らない曲ばっかりだったけれども、わりと聞きやすい曲が多かった。ヒンデミットはちょっとつらいけど、バーバーの3つの歌などはいい。この二人はご夫婦でボストン交響楽団のメンバーという。清水氏の前振りではトランペットにしては歌うような演奏ということだったが、どちらかといえば我々が思っているような元気なトランペットである。ナカリャコフみたいに渋い吹き方ではない。オーソドックスなもの。そりゃそうだ、オーケストラでナカリャコフみたいなトランペットだったら困るだろう。ただ、チラシには6時から講演、6時半からコンサートとなっていたのに、講演が短く終わったからって6時24分から演奏開始ってのはまずい。6時半にあわせてやってくる人もいるだろうに。それからホームページとリアルタイムでリンクと書いているわりに、ホームページにはチラシをのせているだけ。そりゃないよ。まだまだインターネットを活用しているひとは少ない。このコンサートのページはこちら
2001年3月20日(火祝)(3:00pm開演)(5:00pm終演)
バッハシリーズIII
ヴォルフガング・ツェラー オルガン・リサイタル
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
J.S.バッハ/前奏曲 ト長調BWV.541/1
       /トリオ ホ短調BWV.528/3
       /フーガ ト長調BWV.541/2
J.カバニレス/右手のためのティエント・パルティード第1旋法
J.K.ケルル/バッタリア
M.ラドレスク/オルガンのためのリチェルカーレ
(休憩20分)
D.ブクステフーデ/前奏曲 ト短調
J.S.バッハ/コラール・パルティータ”おお神よ、汝義なる神よ”BWV.767
M.レーガー/B・A・C・Hの名による幻想曲とフーガ 作品46
(アンコール:J.K.ケルル/カプリチオ”クク”)
(アンコール:J.S.バッハ/オルガン小曲集より”我ら悩みの極みにありて”)
(料金:A席会員=2700円)2階D4列20番
コメント:
 オペラを中途で切り上げてかけつけたのだけれども、バロックのオルガン曲は地味でついうとうと。寝てるくらいならオペラを聴いていた方がよかったが。客の入りも少ない。オルガンコンサートもちょっと限界か。レーガーの曲は派手で目が覚める。

2001年3月20日(火祝)(1:00pm開演)
新潟大学オペラ研究会公演
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」(日本語上演)
会場:新潟市西新潟市民会館
総監督・指揮:箕輪久夫
脚色:風間和之
演出:福島諭
出演:
アルマヴィーヴァ伯爵:渋谷創平
伯爵夫人:田辺千枝子
フィガロ:小林岳史
スザンナ:金泉晶子
ケルビーノ:石井優
マルチェリーナ:石坂美幸
バルトロ:横山康之介
ドン・バジリオ:矢野信治
ドン・クルツィオ:田中舘基親
アントニオ:平澤健
バルバリーナ:円山夕佳
花嫁:高橋東子
ピアノ:今井薫/内田陽子/大林令湖/小峰亜希子/旗智裕子/藤本暁子
合唱:太田玲奈/岡安直子/金子里美/斎藤かおり/小山貴之/五味川昇/笹川良平/森川雅孝
(料金:当日=1200円)
コメント:
 時間がなくて前半の2幕だけ拝見。ピアノ伴奏による学生オペラとあって、どんな出来かと期待しないでいったのだが、なかなかどうして面白い。出し物の性格にもよるけれども、モーツァルトのオペラ・ブッファは喜劇として十分に楽しめるので日本語上演のほうがむしろ合っているかもしれない。客席は300だが、大入り満員。素人の常として最初はぎこちない感じもあったが徐々にほぐれて声も良く出てきた。オルガン・リサイタルのチケットを買っていなかったら最後まで観たかった。(せめて手紙の二重唱まで)歌が一番上手かったのはケルビーノ。なかなかのもの。
2001年3月18日(日)(3:00pm開演)(4:50pm終演)
水野伸行と仲間たち ホルンの響楽
会場:三鷹市芸術文化センター・風のホール
出演:
ホルン:水野伸行
ヴァイオリン:佐イ分利恭子
ヴァイオリン/ヴィオラ:中島久美
ヴィオラ:篠崎友美
チェロ:秋津智承
曲目:
ホフマイスター/ホルン五重奏曲 変ホ長調
ハイドン/弦楽四重奏曲第77番 ハ長調「皇帝」
クロル/カンティコ(1968)
(休憩15分)
シューマン/アダージョとアレグロ
モーツァルト/ホルン五重奏曲 変ホ長調K.407(386c)
(アンコール:モーツァルト(J.M.ハイドン編)/ロマンス)
(料金:全席指定=2500円)1階J列16番
コメント:
 ミニ、サイトウ・キネンといったかんじのメンバーによるホルンの室内楽。水野伸行さんは現在バンベルク響の首席である。その他のメンバーも三鷹ではおなじみの面々で実力者ぞろい。特に後半の二曲はホルンのみならず見せ場たっぷりの曲である。こういう室内楽を聴き比べると、モーツァルトの作品が実に巧みに創られていることがよくわかる。ホルンとヴァイオリンを対比させ、その色彩を鮮やかにするためにヴァイオリンを減じてヴィオラを重複させている。いわばホルンとヴァイオリンの二重協奏曲といった形の作品で、実際に目の前で演奏を見ることによって対比がよくわかった。聞けば聞くほど奥深いのがモーツァルトの音楽である。いつもながらこのホールの企画の見事さには感服させられるのである。
2001年3月17日(土)(3:00pm開演)(4:50pm終演)
N響メンバーによる奏楽堂コンサートシリーズNo.36
ハープが奏でる奏楽堂の室内楽
会場:旧東京音楽学校奏楽堂
出演:
ハープ:早川りさこ
フルート:神田寛明
ヴィオラ:井野邉大輔
曲目:
ファルカシュ/12世紀の4つのハンガリアンダンス
グリンカ/夜想曲
ヒンデミット/ソナタ
グリーディ/古いソルチコ
(以上ハープ・ソロ)
(休憩15分)
アンドレ/ナルテックス〔聖堂の入り口〕(1971)(ハープ、フルート)
ドビュッシー/フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ
(アンコール:ブラームス/ハンガリアン舞曲)
(料金:全席自由=3000円)
コメント:
 上野公園内にある旧奏楽堂は明治23年に建てられた日本で初めて建築された木造の洋式音楽ホール。明治村への移転を免れて上野公園内に移築保存され、ここでコンサートも開かれている。遮音が悪いのでカラスや鳩の鳴き声が聞こえたり、車の音がしたりと決して音響的にも良い環境とはいえない。座席も作りが悪く、隣の人が動くと揺れてしまう。それでもこういう施設が単なる博物館ではなく、コンサートホールとして「動態保存」されているのは意義深いことである。
 早川りさこさんはいつもながらハープの解説を交えながら親しみやすいコンサートをしてくれた。特にアンドレの「ナルテックス」は解説がなければその音楽がなにを意図しているかさっぱりわからなかったと思う。ハープの胴体をペンで叩いたり、調弦用の器具でハープ上部を撫でたり、音叉を絃に挟んで不快な音を出したりするというのは面白いが、ちょっとなあ。フルートの方も頭部管だけはずして本体に指を入れて音を出したりしている。
2001年3月11日(日)(3:00pm開演)(5:10pm終演)
地方都市オーケストラ・フェスティバル2001
九州交響楽団演奏会〜石丸寛メモリアル・コンサート〜
会場:すみだトリフォニーホール
指揮:大山平一郎
ピアノ:園田高弘
コンサート・マスター:豊嶋泰嗣
曲目:
R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」作品20
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番 ハ短調作品37
(休憩20分)
ドヴォルザーク/交響曲第7番 ニ短調作品70
(アンコール:ディーリアス/2つの水彩画よりI)
(料金:B席=2000円)3階9列24番
コメント:
 1月に聞いた山形交響楽団に比べると客の入りが良い。ほぼ一杯の入りだ。園田高弘人気もあるのだろうか。その園田さんのベートーヴェンはやはりいい。別に老成したという感じはなく、いつも若々しい演奏である。
 ところで九響であるが、ちょっと管楽器が弱い感じだ。ドヴォルザークは管楽器の音色が命なのでホルンが鳴らないのは致命的ですらある。半面、というか、弦楽器だけのアンコール曲は良かった。
2001年3月10日(土)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
読売日響第22回東京芸術劇場マチネーシリーズ
会場:東京芸術劇場大ホール
指揮:ゲルト・アルブレヒト
ヴァイオリン:諏訪内晶子
コンサートマスター:小森谷巧
曲目:
ブラームス/悲劇的序曲 作品81
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品77
(休憩15分)
ブラームス/交響曲第4番 ホ短調作品98
(料金:G席=2000円)3階H列41番
コメント:
 このチケットを買ったのは1年以上前の2月。諏訪内晶子を聞くのも大変である。この年の読響はなぜか1年分のチケットを一斉に発売してしまった。今年は前期と後期に分けて1回券を発売するスタイルに戻ったようだ。そんなに待った諏訪内晶子のブラームスだったのだが。今日のドレスは前に横浜で聞いたときと同じ、白い、背中がV字型に大きく開いているドレス。靴は銀。演奏は期待が大きすぎたせいか、そんなに凄くはない。いや悪くはないのだけれども。初めて聞いたときのような、ビンビン来るものが感じられなくなってしまった。悪く言えば安全運転という感じがしてしまうのは私だけか。ちょっとリスクはあっても、もっと大胆な演奏がこの人にはできるのではないかと思う。こじんまりとまとまってしまって欲しくない人である。
 アルブレヒト指揮は調べてみると聞くのは3度目だが、今日はあまりいい演奏ではないと思った。第4番はテンポがばらばら。速く弾いて欲しいと思うところでゆっくりとし、逆にゆっくりためてほしいところが速かったりと私の思うテンポと違うので乗れなかった。2年前、ハンス・フォンク指揮で3番+2番を聞いたときは気持ちよかったのだが。
2001年3月6日(火)(7:00pm開演)(8:45pm終演)
りゅーとぴあピアノリサイタルシリーズVol.6
ペーテル・ヤブロンスキー
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
バルトーク/ソナチネ Sz.55
バルトーク/組曲 Sz.62(作品14)
ブラームス/ソナタ第2番 嬰ヘ短調作品2
(休憩20分)
武満徹/遮られない休息(1952、59)
ドビュッシー/映像 第1集(1905)  水の反映、ラモーを讃えて、動き
ビゼー(ホロヴィッツ/ヤブロンスキー編)/カルメン変奏曲
(アンコール:ヴィラ・ローボス/「赤ちゃんの一族」第1集から”ポリシネル”)
(アンコール:パラドフスキー/ブルスケ)
(料金:B席会員割引=1800円)2階E5列9番
コメント:
 ホールはだいぶ空席が目立つが、それでも500人くらいの入りか。ソロコンサートでここを一杯にするのはなかなか大変である。さて曲目はドビュッシー以外は初めて聴く曲ばかり。前半はついうとうとしてしまった。よく眠れる演奏は心地よいという意味で良い演奏なのだと思っておこう。カルメン変奏曲は途中指がついていかず、破綻してしまった。連日のコンサートで疲れがたまっているのだろうか。
2001年3月3日(土)(6:00pm開演)(7:45pm終演)
だいしライフアップコンサート
新潟シンフォニック・アンサンブル第2回公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:秋山和慶
ヴァイオリンソロ:徳永二男
ヴァイオリン・コンサートマスター:稲庭達
第1ヴァイオリン:伊藤美香/住田眞理子/牧田由美/井上静香/岩崎知子/鈴木花恵/庄司愛
第2ヴァイオリン:大関博明/奥村愛/廣川抄子/岡礼子/掃部彰子/小林玉紀/松井直樹
ヴィオラ:奥村和雄/小熊佐絵子/佐々木知子/鈴木望
チェロ:渋谷陽子/小糸恭子/鈴木桂/片野大輔
コントラバス:上田淳/小林愛/関ますみ
チェンバロ:水澤詩子
曲目:
モーツァルト/セレナード13番 ト長調「アイネ・クラアイネ・ナハトムジーク」K.525
J.S.バッハ/2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調BWV.1043
(休憩20分)
スーク/弦楽のためのセレナード 変ホ長調作品6
(アンコール:ハイドン/セレナード)
(料金:A席会員割引=1350円)1階4列4番
コメント:
 新潟シンフォニック・アンサンブルの2回目の公演。今年はゲストに徳永二男を迎えての演奏である。3階席は発売していないが、席はほぼ満席の盛況。普段クラシックを聴いたことのなさそうな聴衆が多いのは銀行がチケットを配ったのでは、という気も。不安は的中、アイネ・クライネの第1楽章が終わったところで拍手が来てしまった。その後はそうしたこともなくなったので一安心。アンサンブルはよくまとまっていて、(といっても私の座った1階の隅の席では音のバランスはわからないが)素晴らしい。休憩後のスークの作品は、美しいが平凡な作品である。この作曲家はヴァイオリニストのヨゼフ・スークの祖父だという。このアンサンブル、契約は来年までということだが、もっと続けて欲しいと思う。
 ところで、今日の席はコンマスを後ろから見る位置になったので弓の上げ下げがよく見えたのだが、他のヴァイオリンに比べてコンマスが、わずか0.何秒か早く動き始めている様子がよくわかった。特に稲庭さんは大きな動きをしてしかも機敏である。普通はフォアシュピーラーがするはずの譜めくりも自ら素早くやってしまう。こうしたいわば「寄り合い所帯」のオーケストラをまとめるためにはコンサートマスターの力がかなり重要になっているのだと思わされるのだった。(このコンサートの模様は3/16(金)午後6:00からNHK−FM新潟ローカルで放送されます。)
2001年2月18日(日)(5:00pm開演)(7:10pm終演)
東京交響楽団第10回新潟定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ヴァイオリン:エリザベス・パティアシュヴィリ
指揮:アントニオ・ピロッリ
コンサートマスター:深山尚久
曲目:
ヴェルディ/歌劇「運命の力」序曲
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調作品19
(休憩20分)
チャイコフスキー/交響曲第5番 ホ短調作品64
(アンコール:プッチーニ/歌劇「マノン・レスコー」より間奏曲)
(料金:セット券C席=3400円)3階L3列21番
コメント:
 当初予定されていたミッコ・フランクが急病のため、14日まで新国立劇場の二期会オペラ「リゴレット」で東響を指揮していたアントニオ・ピロッリに交代、このため曲目もシベリウスからヴェルディに変更になったり、チャイコフスキーが4番から5番に変更。オペラで共演していた流れからオケとの呼吸も違和感なく、特にイタリア人らしく甘いメロディーの見事な演奏であった。プロコフィエフのソリスト、エリザベス・パティアシュヴィリはグルジア生まれの21歳。美しいだけでなく、演奏も素晴らしかった。東響の新潟定期、いつもながら素晴らしいコンサートだが、徐々に空席が目立ち始めた。当初の熱気がさめ始めて3シーズン目を迎えるわけだが、ここからが正念場と言えるところだ。市民と団員の交流の場がもうちょっと増えてもいいと思う。
2001年2月12日(月祝)(2:00pm開演)(4:15pm終演)
2001都民芸術フェスティバル オーケストラシリーズN0.32
東京フィルハーモニー交響楽団
会場:東京芸術劇場大ホール
カルメン(メゾ・ソプラノ):秋葉京子
ドン・ホセ(テノール):イ・ヒョン
ミカエラ(ソプラノ):足立さつき
エスカミーリョ(バリトン):直野資
指揮:現田茂夫
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:荒井英治
曲目:
シチェドリン(ビゼー原曲)/バレエ音楽「カルメン組曲」
(1.前奏曲、2.カルメンの踊り、3.情景とアダージョ、4.ホセトスニガ、5.カルメンとハバネラ、6.騒ぎ−ホセ、カルメンを護送、7.ホセのヴァリエーション、8.フラメンコ、9.闘牛士、10.闘牛士とカルメン、11.情景とアダージョ、12.占い、13.フィナーレ)
(休憩15分)
ビゼー/歌劇「カルメン」(演奏会形式ハイライト)
     前奏曲
 第1幕 ハバネラ〜「恋は野の鳥」(カルメン)
     二重唱〜「お母さん、どうしてる?」(ミカエラ&ホセ)
     セギディーリャ〜「セビリアの砦の近くに」(カルメン&ホセ)
     間奏曲〜「アルカラの竜騎兵」
 第2幕 闘牛士の歌〜「諸君の乾杯を喜んで受けよう」(エスカミーリョ)
     二重唱〜「あなたのために踊りましょう」(カルメン&ホセ)
     花の歌〜「お前が投げたこの花は」(ホセ)
     間奏曲
 第3幕 ミカエラのアリア〜「なんの恐れることがありましょう」
     二重唱〜「おれはエスカミーリョだ」(ホセ&エスカミーリョ)
     間奏曲〜「アラゴネーズ」
 第4幕 二重唱〜「あなたね、おれだ」〜フィナーレ(ホセ&カルメン)
(料金:B席=2500円)3階G列51番
コメント:
 恒例の都民芸術フェスティバルの1回。日本のウィーンフィルを目指す東京フィルらしくカルメン2題のプログラム。聞き物はシチェドリンが妻のバレリーナ、ブリセツカヤのために書いたバレエ組曲。去年放送されたNHKのドキュメンタリーでは、ブリセツカヤがビゼー版と異なったカルメンを踊りたくていろいろな作曲家に依頼したが引き受ける者が無く、結局夫がビゼー版をアレンジすることになったという。それほどビゼーのカルメンは定番になっている。シチェドリン版は70人の弦楽器+打楽器5人の編成で管楽器は含まれない。打楽器は木琴や鉄琴などを駆使して変わった音色を使っている。また一部「アルルの女」のファランドールを引用。ファランドールの引用はカルメンのオペラではしばしば用いられるものか、今まで見たカルメンは全てファランドールその他を引用している。こういうコンサートを聴くと、当然ながらバレエも見てみたくなる。後半は演奏会形式でのいいとこ取り。テノールのイ・ヒョンは最初はちょっと声が出ていない感じだったがだんだん音量も豊かになった。まあ、こうした演奏会はあまり固いことを言わずに楽しんでしまうのが一番。カルメンのカスタネットが上手くないとかいろいろあるのだけれども。

2001年2月11日(日祝)(2:00pm開演)(4:20pm終演)
ウィークエンド・マチネ・シリーズ6
マルセル・ケンツビッチと仲間たちの大音楽会
会場:三鷹市芸術文化センター・風のホール
出演:
トランペット:津堅直弘(N響首席奏者)
第1ヴァイオリン:清水大貴(新日本フィルコンサートマスター)
第2ヴァイオリン:双紙正哉
ヴィオラ:柳瀬省太
チェロ:藤森亮一(N響首席奏者)
コントラバス:吉田秀(N響次席奏者)
ピアノ:白石光隆
司会:三澤慶
曲目:
シューバルト/ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」
(休憩)
サン・サーンス/トランペット七重奏曲 変ホ長調
マルセル・ケンツビッチ/七重奏曲「鮭(シャケ)」(初演)
(アンコール:マルセル・ケンツビッチ/セイロガンの主題による4つの変奏曲(七重奏版))
(料金:一般2500円)1階K列8番
コメント:
 マルセル・ケンツビッチは津堅直弘さんのペン・ネーム。このコンサートはなんとか津堅さんのリサイタルを開きたい三鷹市芸術文化センターがサン・サーンスの七重奏曲の演奏を提案、トランペット七重奏という特殊なスタイルゆえ演奏されることの少ないこの曲だが、これだけではトリを取れないと言うことで津堅さんが新たに1曲創ることになり、「じゃあシューベルトのますをもじって、シャケでも創りますか」というジョークとも本気ともつかない話をたたみかけた三鷹側の情熱によって開かれたコンサートである。川で生まれ、海へ出て大きくなり、また川をさかのぼって産卵し一生を終え、そしてまた新たな命が生まれるというシャケの一生を描いた感動的な作品である。この曲とセットでサン・サーンスの七重奏曲がより多く演奏されることが願いであるという。毎年のように新たにクラシック・ホールが誕生する東京にあって、ファンを惹きつけるユニークな企画力が求められる時代と言える。
 演奏会終了後、地下のレストランでの交流パーティーに出席。演奏会より高い3000円也。コントラバスの吉田さんといろいろお話することができた。吉田さんはもともとギターをやっていたのが、中学の時に美しいピアノの先生に、爪を切るように言われ、その後爪が伸びるまでギターがうまく弾けなくなってしまい、ギターに興味を無くしてしまったのがコントラバスに移るきっかけだったという。仕事を選ぶきっかけというのは思わぬところにあるものだ。
2001年2月10日(土)(2:00pm開演)(4:05pm終演)
第1427回N響定期公演(2月Cプロ)
会場:NHKホール
ピアノ:エマニュエル・アックス
指揮:シャルル・デュトワ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:篠崎史紀
曲目:
ショスタコーヴィチ/祝典序曲 作品96
ショパン/ピアノ協奏曲第1番 ホ短調作品11
(休憩15分)
リムスキー・コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」 作品35
(料金:E席自由=1520円)3階C12列27番
コメント:
 デュトワ指揮のC定期は人気が高く、今日も自由席はほぼ満席状態。プログラムは序曲、協奏曲、交響曲というオーソドックスなスタイル。ショスタコーヴィチは非常に明るく親しみやすい曲。続くエマニュエル・アックスはポーランド出身だが育ちは米大陸という経歴。派手さはないが堅実な演奏。そして後半はシェエラザードである。コンサートマスター篠崎史紀とハープの早川りさこによる美しいシェエラザードのテーマが聞きもの。チェロ首席は木越洋、そして茂木大輔のオーボエを聞くのは久しぶりである。デュトワ版のシェエラザードはモントリオール響のCDを自分も持っているけれども、やはりこの曲は生で聞きたい。(どの曲もだけど)

2001年1月28日(日)(3:00pm開演)(4:40pm終演)
地方都市オーケストラ・フェスティバル2001
山形交響楽団演奏会
会場:すみだトリフォニーホール
指揮:村川千秋
管弦楽:山形交響楽団
コンサートマスター:犬伏亜里
曲目:
<オール・シベリウス・プログラム>
交響詩「フィンランディア」作品26
交響詩「タピオラ」作品112
(休憩20分)
弦楽のための組曲「ラカスタヴァ」作品14
交響曲第7番 ハ長調作品105
(アンコール:シベリウス/アンダンテ・フェスティヴォ)
(料金:B席=2000円)3階9列24番
コメント:
 毎年恒例になった地方都市オーケストラ・フェスティバル。なかなか聞く機会のない地方オケの実力を知る絶好のチャンスである。山形交響楽団、なかなか素晴らしい演奏である。今回はこのオーケストラの育ての親、村川千秋が「東北人の心情に最も合った作曲家がシベリウス」という考えからオールシベリウスプログラム。特に弦楽曲の「ラカスタヴァ」が良かった。やはり地方のオケの場合(に限らないが)これならば負けない、という特色を持つことが重要だと思う。隣県ということもあって気になるオーケストラである。そして、シベリウスの素晴らしさを十分に教えてくれたことに感謝。
2001年1月27日(土)(6:00pm開演)(9:25pm終演)
第477回東響定期公演「大バッハの深遠」
会場:サントリーホール
指揮:若杉弘
福音史家(テノール):マルクス・ブルッチャー
イエス(バリトン):大島幾雄
ソプラノ:菅英三子
アルト:手嶋眞佐子
テノール:望月哲也
バス:多田羅迪夫
合唱:東響コーラス(合唱指揮:三澤洋史)
児童合唱:東京放送児童合唱団(児童合唱指揮:古橋富士雄)
ヴィオラ・ダ・ガンバ:中野哲也
チェロ:ベアンテ・ボーマン
コンサートマスター:深山尚久
字幕翻訳:磯山雅
曲目:
J.S.バッハ/マタイ受難曲BWV.244
(休憩20分)
(料金:P席=3000円)2階P7列29番
コメント:
 1日2公演かけもちで聞くのも結構しんどいが、それでもマタイは面白い。ただ雪のせいか、客席には空席が目立ったのがちょっと寂しい。若杉弘の指揮というのは初めて見たが、とにかく美しい動きにびっくり。まるでマリオネットのようだ。茂木さんの解説コンサートのおかげでいろいろな部分が興味深く思えた。ただ知識がつくと、一方で演奏そのものよりも細かい部分に目が行ってしまい、演奏を楽しめない部分も出てくる。痛しかゆしであるが。イングリッシュ・コンサートによるマタイを聞いた後では、こうした近代楽器による演奏にはちょっと物足りなさもあるのは事実で、昨年さんざんマタイが上演されたことから客の入りが悪いのも雪のせいばかりではないのかもしれない。読響のメンデルスゾーン版の上演が満員になっているように、定期公演での取り上げ方も一工夫必要な時代になってきている。ところで、東響コーラスは全曲を暗譜で歌ったわけで、ひとつのチャレンジとしてそれはすごいことだと思うが、そこまでしなくても、という気もする。アマチュア合唱では、譜面を見ることによってどうしても譜面にたよってしまうということらしい。
2001年1月27日(土)(2:00pm開演)(4:10pm終演)
第1426回N響定期公演(1月Cプロ)
会場:NHKホール
ピアノ:イングリート・ヘブラー
指揮:準・メルクル
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:堀正文
曲目:
(開演前の室内楽:モーツァルト/弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K.458「狩り」)
(ヴァイオリン:前澤均/鈴木弘一、ヴィオラ:小野聡、チェロ:田澤俊一)

湯浅譲二/クロノプラスティクII−E.ヴァレーズ頌−(1999/2000)
(サントリー音楽財団委嘱作品)
モーツァルト/ピアノ協奏曲第24番 ハ短調K.492
(休憩15分)
ドヴォルザーク/交響曲第9番 ホ短調作品95「新世界から」
(料金:E席自由=1520円)3階C12列18番
コメント:
 降り続く雪の中、NHKホールに足を運ぶ。今日はモーツァルトの誕生日。ヘブラーさんはいつものように開演ぎりぎりまでリハーサル中ということと、3月で定年になる前澤均さんの最後の定期ということが重なって開演前の室内楽はモーツァルトの弦楽四重奏曲「狩り」全曲。開演20分前までロビーに客を引き留めておく作戦。演奏の方はちょっと正確さを欠く部分もあった。
 さて本番の方だが、第1曲目の湯浅譲二は例によって例のごとき現代曲。不安を駆り立てるだけのような音楽。一方ヘブラーさんのモーツァルトはさすがに軽やかである。「何も足さない、何も引かない」というCMがあったけど、まさにこの人の演奏はそんな感じ。直前までリハーサルを怠らないその姿勢も感動ものである。そしてドヴォルザークの「新世界」だ。もはやN響常連となった準・メルクルとオーケストラの息もぴったり、といった感じである。97年のN響との初共演時と98年4月の定期初登場時のライブCDがロビーで販売されていたのでさっそく買いました。N響はもっとライブCDを発売してほしい。


2001年1月24日(水)(7:00pm開演)(9:30pm終演)
プラハ交響楽団2001年日本公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
ヴァイオリン:千住真理子
ピアノ:中村紘子
指揮:ボフミール・クリンスキー
管弦楽:プラハ交響楽団
曲目:
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調作品64
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番 ハ短調作品18
(休憩15分)
ドヴォルザーク/交響曲第9番 ホ短調作品95「新世界より」
(アンコール:ドヴォルザーク/スラヴ舞曲 作品46−1)
(料金:C席=5000円)2階E7列1番
コメント:
 新年になると「新世界」というわけで、とりわけ今年は21世紀最初の年とあって新世界のオンパレード。土曜日にはN響の「新世界」も聞くのであるが、今日はプラハ交響楽団による演奏会。今回のツアーの最後を飾るコンサートとあって、千住真理子、中村紘子のダブルキャストによるサービス満点のプログラムで会場は大入り満員であった。中村紘子は金曜日の青海町のリサイタルも既に完売ということでさすがに人気がある。だがやはりラフマニノフはちょっとつらい。オーケストラについていけないところが何カ所か見られた。千住真理子の”メンコン”も湿度の関係もあるのか、音がうわずっているような印象。彼女はストラッドを使用しているはずなのだが。一方プラハ交響楽団はもともとFOK(FILM,OPERA,KONCERT)交響楽団という名称で、その名に違わず町のなんでも屋的オーケストラだという。さすがによく訓練されているという印象。マエストロの素早い変化にも即座に反応していた。指揮者クリンスキーは1959年生まれというから私と同年。丁度働き盛りの41歳である。オペラで鍛えられたという柔軟な指揮が印象的であった。
2001年1月14日(日)(2:00pmプレトーク)(2:30pm開演)(3:45pm終演)
だいしライフアップコンサート
「What's Music? 私の考える音楽」〜清水研作と仲間たち〜
第1回・トリオの魅力
会場:だいしホール(新潟市)
出演:
フルート:清水理恵
チェロ:川上徹(新日本フィル首席)
ピアノ:鈴木美奈子
ディレクター:清水研作(作曲家)
曲目:
ハイドン/ピアノ、フルート、チェロのためのトリオ ニ長調Hob.XV-16
ゴーベール/フルート、チェロ、ピアノのための「3つの水彩画」より
フランセ/フルート、チェロ、ピアノのためのトリオ
(休憩15分)
ヴィラ・ローボス/フルートとチェロのための「ジェット・ホイッスル」
ウェーバー/フルート、チェロ、ピアノのためのトリオ ト短調作品63
(アンコール:エルガー/愛の挨拶)
(料金:全席自由、当日=3500円)E列6番
コメント:
 新潟市出身の清水研作プロデュースによるシリーズの1回目。清水さんによるプレトークは1回目ということもあってぎこちないし、結局は普通のコンサートになってしまった。これらの曲を選んだコンセプトが見えてこないのである。茂木大輔さんのコンサートのように1曲ずつ解説や思い入れを語るコンサートの方が親しみやすい。なおこのコンサートについてはhttp://www.veritas-mus.co.jpに情報がある(らしい)。雪の中、集まったのは100人ほどだが、だいしホールのコンサートはいつも音楽を愛している人たちの集まりという感じで雰囲気がいい。
2001年1月13日(土)(7:00pm開演)(8:55pm終演)
市民文化会館 開館20周年 2001ニューイヤーコンサート
東誠三 ピアノリサイタル
会場:新発田市民文化会館
出演:
ピアノ:東誠三
曲目:
モーツァルト/フランスの歌「ああ、お母さんに聞いて」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)ハ長調k.265
シューベルト/即興曲 変ホ長調作品90−2
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調「悲愴」作品13
(休憩15分)
グラナドス/「スペイン舞曲集」作品37より”アンダルーサ(祈り)”
アルベニス/「旅の思いで」作品71より”入り江のざわめき(マラゲーニャ)”
アルベニス/「スペイン組曲」作品47より”カスティーリャ(セギディーリャ)”
ショパン/ノクターン第16番 変ホ長調作品55−2
ショパン/スケルツォ第2番 変ロ短調作品31
リスト/「巡礼の年 第2年イタリア」より ベトラルカのソネット第104番
リスト/「パガニーニによる超絶技巧練習曲集」より ラ・カンパネッラ
(アンコール:ショパン/幻想即興曲、華麗なる大ワルツ、小犬のワルツ)
(料金:全席自由=2500円)2階C13列9番 コメント:
 21世紀最初のコンサートは、などと大げさに気取る必要もないが、世紀が変わっても相も変わらぬ日常である。新潟は雪模様の中、新発田市まで足を伸ばす。ホールに当日電話で問い合わせたら、電話予約で前売り料金で聞くことが出来た。新発田市民文化会館は1002人収容だが、扇型の劇場タイプの作りでどこの席からも見やすいホールだ。ピアノはスタインウェイ。入場者は2〜300人といったところか。ピアノ教室の生徒といった感じの学生が多い。子ども連れも結構見られたが、騒ぐ子はいなくて幸いである。ただ、演奏中にプログラムをがさがさ言わせるひとが多いのにはまいった。
 ところで肝心の演奏であるがこの人かなりスタッカートで弾いている。ベートーヴェンあたりだとちょっと気になる。しかし後半の曲についてはそれほど気になくなった。持ち味が活きる選曲ということなのだろうか。全体として演奏が固いという印象だったのだが、それは演奏者の癖によるものか、ピアノのせいなのかはちょっと判らない。最後はショパンを3曲アンコールして盛り上げてくれた。
コンサート情報に戻る   2000年の日記  2002年