パレスチナ暫定自治区のヨルダン川西岸地区では２７日、アメリカで開かれている中東和平会議はパレスチナのためにはならないとして抗議のデモが行われていましたが、事前に決められたデモの経路から外れたことをきっかけに治安部隊とデモ隊が衝突し、３６歳の男性が何者かに撃たれて死亡しました。さらに２８日、この男性の葬儀に集まっていた５０００人のうち、一部が暴徒化して治安部隊に投石したのに対し、警察が警棒などで応戦し、２０人以上がけがをしました。今回の会議で暫定自治政府のアッバス議長は、イスラエルと和平実現に向けた交渉を再開することに合意したものの、議長のおひざもとのヨルダン川西岸地区で和平会議への抗議が相次いでいることで、今後の和平交渉に困難も予想されます。