災害時、透析患者を船で運べ――神戸大、自治体などと新システム

 
              
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災害時、透析患者を船で運べ――神戸大、自治体などと新システム

2007/11/28配信
 神戸大学(神戸市)は大阪湾周辺の自治体などと協力し、災害の際、人工透析が必要な患者を船で緊急搬送する広域ネットワークシステムの運用を28日、始めた。協力する船に全地球測位システム(GPS)装置を搭載して位置を把握し、患者の搬送を指示する。阪神大震災などの経験を踏まえ、陸上交通が遮断された場合の搬送手段を確保する。

 システムを運用するのは、神戸大大学院海事科学研究科の井上欣三教授らがつくる「海上支援ネットワーク」で、日本透析医会(東京・千代田)も参加。兵庫県、神戸市、大阪府、大阪市や民間が患者搬送に旅客船などを約30隻提供する。和歌山県、徳島県も加わる方向で調整している。

 災害が発生した場合、神戸大がセンターとなって日本透析医会や自治体と連絡。大阪湾周辺で透析可能な200の病院のうち、被害が少ない地域の病院に被災地から患者を搬送する。

 慢性腎不全などの患者は、大阪府と兵庫県には約4万人おり、2―3日に1度、透析する必要がある。神戸大は保有する船1隻で非常時に患者を搬送する体制を整えていたが、南海・東南海地震など大規模災害の発生に備えて、広域連携に取り組むことにした。
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