牧之原市細江の榛原総合病院(茂庭将彦院長)は産婦人科の分娩(ぶんべん)取り扱いについて、来年1月から原則として毎月50件を上限とすることを決めた。市内の産婦人科診療所が年内で、分娩の取り扱いをやめる影響による患者数の増加に対応するため。妊娠初期に妊婦が分娩を予約する制度を導入する。 吉田町、牧之原、御前崎両市の榛南地域の産婦人科は同病院のみになる。同病院によると、榛南地域の分娩取り扱い件数の合計は昨年は年間約600件以上。島田、菊川、掛川各市など地域外から里帰り出産する妊婦も増加傾向にある。 榛原総合病院の産婦人科医師は茂庭院長を含めて4人。分娩を希望する妊婦は、妊娠20週までに同病院の外来受付などを通じて予約票を提出する。里帰り分娩をする妊婦は、家族が代理で提出することもできる。毎月、予約数が50件に達した時点で受け付けを終了する。ただし、予約がない患者でも、緊急性の高い場合は受け入れる。 産婦人科医師と助産師が確保された場合、制限は解除する。茂庭院長は「限られた医師の中で、計画立てて安全な分娩を守らなければならない。予約制の導入を理解していただきたい」と話した。 |