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【静岡】『静岡ミカン』アジアデビュー タイでの商談会に全国初出品2007年11月27日
静岡ミカンが全国の先陣を切ってタイへ−。12月6−9日にバンコクで開かれる「日本食品フェア2007」(農林水産省主催、在タイ日本国大使館など後援)に、JA静岡経済連が温州ミカンを出品する。日本からタイへのミカン輸出は過去に例がなく、関係者は「アジアへの販路拡大につながる可能性もある」と期待を寄せている。 輸出されるのは、JA大井川の「対米輸出管理組合」が生産した藤枝産ミカン。30日に検査し、50ケース、計約500キロを成田空港から空輸する。 タイは6月、ミカンバエが発生していないことを証明できることなどを条件に、日本からのミカン輸入を解禁した。JA大井川は1968年から米国にミカン輸出を続け、2001年からはハエを採取して調べる「トラップ調査」をしており、タイ側が輸入を認めた。 日本食品フェアは、日本貿易振興機構(ジェトロ)が農水省からの委託を受けて実施している事業。タイでは2005年度、06年度にも開催している。主に食品を対象に、アジア各地からバイヤーが参加。これまでにも多数の商談が成立しているという。 ミカンは「全国果実輸出振興対策協議会」のブースで、リンゴやイチゴなどの果実と一緒に並ぶ予定。英語の公式ホームページでは今回の注目の品として取り上げられ、「甘くて種がなく、むきやすい」「日本の冬を代表し、最も多く消費される果物の1つ」と紹介されている。 温暖な気候のタイは果物が豊富で、マンゴーやグアバ、ドリアンなどさまざまな種類が年間を通して楽しめ、温州ミカンに似た「ソム」や、大きめの「ソムオー(ザボン)」もある。しかし、ソムは小さく種があるため、ほとんどがオレンジジュースに使用。ソムオーはナイフがないと切れず、温州ミカンのような手軽さはない。 JA静岡経済連柑橘果樹課の季高一志課長は「甘い果物が多いタイで、ミカンの酸味がどう評価されるか。今、タイでは日本食がブームとなっており、日本食と一緒に食べてもらいたい」と話している。 静岡産のミカンは現在、米国に約200トン前後のほか、ニュージーランドやカナダへの輸出実績がある。
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