インターネットオークションで現金をだまし取ったとして、不正アクセス禁止法違反と詐欺の罪に問われている福岡市出身の住所不定、無職、藤本雅哉被告(32)の初公判が27日、大分地裁(中島崇裁判官)であった。藤本被告は起訴事実を全面的に認めた。
検察側は冒頭陳述で、「藤本被告は安部起史容疑者(33)=同市出身、元暴力団関係者、詐欺容疑などで指名手配中=と共謀、06年6月ごろから大阪市内のビルを拠点に同様の詐欺行為を繰り返し、現金の引き出し役に連絡するなどして、だまし取った金の4分の1を報酬として受け取っていた」と明かした。他人のIDとパスワードは、偽メールなどを送り相手に入力させるフィッシングの方法で取得していた。
起訴状によると、藤本被告は安部容疑者と共謀、1月19日午後9時ごろ、他人のIDとパスワードを使ってネット上に実際は所有しない軽自動車を架空出品、福岡市内の会社員男性に代金約53万円を振り込ませだまし取った。同月24日、同様の手口で、奈良県内の自営業男性から車の手付金として10万円をだまし取った。【金秀蓮】
11月28日朝刊
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