バックナンバー一覧▼

震度7の建築経済学

大阪では建物の耐震性向上が緊急課題

 最後に、表3「想定・東京湾北部地震(M7.3)の被害」と表4「想定・上町断層地震(M7.6)の被害」を見てほしい。

表3 想定・東京湾北部地震(M7.3)の被害

◇建物被害 85万棟
全壊 20万棟
焼失 65万棟
◇死者 1万1000人
地震 4800人
火災 6200人

表4 想定・上町断層地震(M7.6)の被害

◇建物被害 97万棟
全壊 58万棟
焼失 39万棟
◇死者 4万2000人
地震 3万4400人
火災 7500人

 二つの表を比較すると、死者が全体で4万2000人にも達し、そのうち地震(建物の倒壊など)に起因する死者が3万4400人もいる、上町断層地震の破壊力のすさまじさに驚いてしまう。

 三大都市圏の中でも、特に大阪では建物の耐震性向上が緊急課題である。

(注)掲載した図および表は、特に明記のない限り、中央防災会議が公表した資料である。図3は『地震に強い建物』(ナツメ社)などに掲載された図を参考にして筆者が作成した。

おしえてBP!

自然環境問題

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

SAFETY JAPAN メール

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。