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県、DMAT運営要綱策定へ
県は27日までに、災害時に各地の病院が被災地へ派遣する災害派遣医療チーム(DMAT)について、県独自の運営要綱を年度内に策定する方針を固めた。中越沖地震で各隊が出動費用の請求が可能となる県の要請を待つか、自主的に出動するかで対応が分かれ、到着時間が大幅にばらつく結果になり、「県の派遣要請が遅かった」との指摘を受けた。運営要綱で要請方法をあらかじめ定め、迅速な初動体制の構築を狙う。
DMATは災害発生から48時間以内を基本に、重症患者が集中する「超急性期医療」を担う。国内初の大規模出動となった中越沖地震で、自主出動した場合の費用負担や事故の補償といった協定が大半の県で未整備という課題が浮き彫りになった。
県が隣接県に派遣要請したのは発生3時間後。多くの隊が費用などを顧みず発生直後に出動した一方、要請を待ったために到着が夜になる隊もあった。隊を派遣した県外35病院に県がアンケート調査したところ、より迅速な要請を求める声が目立った。
これを受け、県は要請方法などを運営要綱の中で定めるとともに、DMATを持つ県内6病院と協定を結ぶ方針。中越沖地震の対応を検証するため、26日に新潟市で開いた県内DMAT隊員らとの会合で明らかにした。
会合では要請する範囲について「隣県のほか、ヘリがあるかどうかといった時間的要素を加味して設定してはどうか」との意見が出た。DMATの移動方法としては、消防車両への同乗や、一カ所に集まってヘリで移動する手段が挙げられた。
厚生労働省によると、DMATに関する運用計画や協定を整備している自治体は全国で9都道府県。
新潟日報2007年11月28日
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