藤枝市立総合病院が10月の1カ月間、保険医療機関の指定を取り消された問題で、同病院は27日、10月の診療収益が昨年度の月間平均より5億円少ない約3億8000万円にとどまったことを明らかにした。支出も減ったため実質4億円強の減収だが、病院が一時的に診療報酬を負担した「療養費払い」に対し健保組合などが支払いを拒めば減収幅はさらに増えることになる。
期間中の外来患者数は1診療日平均350人と昨年同月比3割、入院も減らしたため病床稼働率は49.3%だった。患者のほぼ全員が療養費払いを申請した。
同病院は昨年度、県内の自治体病院で最も多い15億円の赤字を出した。11月に入っても患者数は完全には戻っておらず、今年度の赤字幅がさらに膨らむのは確実な情勢だ。【稲生陽】
毎日新聞 2007年11月28日