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道立病院:指定管理者を導入 再建へ「改革プラン」素案--道 /北海道

 ◇医師不足解消、見通し立たず

 累積赤字が613億円に上っている道立病院の再建問題で、道は08~12年度に収支改善を目指す「北海道病院事業改革プラン」の素案をまとめ、27日の道議会保健福祉委員会に提案した。指定管理者制度を導入し「公設民営」による経営効率化を目指す。地元自治体や医療機関との意見交換を経て今年度中に成案とする考えだが、懸案の医師不足解消の見通しは立っていない。

 指定管理者制度は03年度の地方自治法改正で創設された制度。既に福岡、茨城など5県が県立病院に導入している。道は管理者に医療法人などを想定。病院職員の待遇については「導入決定後、管理者と話し合う」(道立病院管理局)。12年度までに導入し、病院数や収支目標は来年2月までに決定する。

 素案では▽江差、羽幌、紋別(広域医療)▽緑ケ丘、向陽ケ丘(精神医療)▽子ども総合医療・療育センター(小児高度・専門医療)の6院は、地域で中核的な役割を果たしている点などを評価し、現行の体制をほぼ維持。苫小牧(結核医療)、北見(高度専門医療)の2院については、他の医療機関が整備されていることなどから「地域で医療機能の確保に努める」とし、道立病院の機能を他の医療機関に移転する考えを示唆した。

 道は03年3月に改訂した経営計画で、07年度までの単年度収支均衡を目標に掲げたが、06年度にも計19億円の単年度赤字を計上するなど達成は困難な状況。一方、医師不足の影響で診療休止も相次ぎ、06年度の患者数は入院25万7000人、外来43万2000人と05年度から各11%減っている。【大谷津統一】

毎日新聞 2007年11月28日

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