参院財政金融委員会は27日、額賀福志郎財務相と防衛専門商社「山田洋行」元専務との宴席同席疑惑で、額賀氏と守屋武昌・前防衛事務次官の2人を来月3日に証人喚問することを、民主党など野党だけで議決した。喚問に反対する自民、公明両党は採決を欠席した。証人喚問は全会一致が慣例となっているうえ、現職閣僚が対象となるのは1958年に衆院決算委員会で防衛庁長官が喚問されて以来と極めて異例で、与党は猛反発している。
民主党は27日、山岡賢次国対委員長らが記者会見し、元専務が参加した昨年12月4日の東京・日本橋人形町での宴席に額賀氏が同席していたと国会で追及してきた根拠について、守屋氏から得た証言だったことを明らかにした。ただ、守屋氏は15日の参院外交防衛委員会での証人喚問では宴席会場を「東京・神田の料亭」と証言しており、守屋氏自身の説明にも食い違いが出ている。
一方、自民党は27日、大島理森国対委員長が記者会見で、額賀氏の昨年12月4日夜の行動に関する調査結果を公表。当日夜に東京・銀座のホテルで家族らと会食した際にデジタルカメラで撮影した写真記録や、その後に国会近くで開かれた勉強会に出席した際の録音データを起こしたコピーなどを示し「宴会出席はあり得ない」と強調した。【田中成之、小林多美子】
毎日新聞 2007年11月27日 20時31分 (最終更新時間 11月28日 0時22分)