国会は一体どうなっているのか。自民党が、額賀福志郎財務相の守屋武昌前防衛事務次官との宴席出席疑惑を全面否定すれば、民主党はネタ元を守屋氏だと暴露し、額賀氏の証人喚問を強硬に決めた。自民党が報復に出るのは必至とみられ、もはや「仁義なき戦い」に突入した感がある。
そもそもの騒ぎの発端は、守屋氏が15日の証人喚問で「額賀氏と会合で同席した」と証言したことにある。だが、その宴席はジェームス・アワー元国防総省日本部長を囲むセレモニーで、謀議を図ったり、かつての「ノーパンしゃぶしゃぶ」のような隠微な会合でもない。政治家と官僚が同席しても何ら問題ないのではないか。
国会は一体どうなっているのか。自民党が、額賀福志郎財務相の守屋武昌前防衛事務次官との宴席出席疑惑を全面否定すれば、民主党はネタ元を守屋氏だと暴露し、額賀氏の証人喚問を強硬に決めた。自民党が報復に出るのは必至とみられ、もはや「仁義なき戦い」に突入した感がある。
そもそもの騒ぎの発端は、守屋氏が15日の証人喚問で「額賀氏と会合で同席した」と証言したことにある。だが、その宴席はジェームス・アワー元国防総省日本部長を囲むセレモニーで、謀議を図ったり、かつての「ノーパンしゃぶしゃぶ」のような隠微な会合でもない。政治家と官僚が同席しても何ら問題ないのではないか。
民主党もその辺は十分に承知していたようだが、宴席にこだわったのは、額賀氏が「形跡もなく、記録もない」などあいまいな答弁で出席を否定し続けたからだ。揺さぶり続け、虚偽答弁をとらえることができたら、参院で額賀氏の問責決議案を可決できる。予算担当の閣僚のクビを飛ばせば、福田政権を根底から揺さぶることができると踏んだわけだ。
22日の参院財政金融委員会で、民主党の辻泰弘参院議員は、昨年12月4日の宴席のあった料亭を特定し、額賀氏の記憶をただした。
「あくまでも同席していないとおっしゃるようだが、私どもは実は宴席の場所と見取り図、どこに座ったかという話も聞いている」
辻氏は、宴席が東京・日本橋人形町の料亭「濱田家」の「雪の間」で持たれ、守屋氏の向かいにアワー氏が座り、額賀氏が遅れて到着した際に防衛専門商社「山田洋行」の元専務、宮崎元伸容疑者が席を譲ったことまで詳しく明かした。
それでも額賀氏は宴席への出席をかたくなに否定した。自民党が調査に乗り出したのは、額賀氏の妙な自信に不安を感じたからでもあった。これが27日の大島氏の会見につながったわけだが、民主党の予想外の反撃で、収まりのつかない状況に陥ってしまった。
宴席への出席の有無を確認するためだけに証人喚問を行い、その結果、インド洋での海上自衛隊による補給活動の中断が長引くのであれば、何のための国会なのか。首をかしげたくなる。(加納宏幸)
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