新型PSPの出荷台数が100万台突破、なぜPSPは売れるのか

2007年11月27日：新型PSPの出荷台数が100万台突破、なぜPSPは売れるのか

新型PSPの出荷台数が11月22日の時点で100万台突破したとのニュースが届きました。この出荷台数には9月13日に発売された「クライシスコアファイナルファンタジー7 10th アニバーサリーリミテッド」の77777台は含まれておりません。

新型PSP発売後のPSPの売れ行きは目を見張るものがありますね。ニンテンドーDSの勢いと比べるとさすがに見劣りはしますが、それでも単体で見ると好調な販売ではないでしょうか。

やっぱり、この薄型には多くの人が興味を示すのですね。

別の理由もあるけどな。

別の理由？

まあ、今まで持っていた人の買い替えや、新規で購入している人ももちろんいるけど、それ以上にPSPが売れる理由が存在する。

それは？

中国をはじめとしたアジア市場向けに日本で買われているから。

やはり、アジア向けの占める割合は多いですか？

多いと思うよ。まあ、これはニンテンドーDSの時もそうだったし、Wiiなどでもそうだっただろうけど。特に、現地で販売されていない、もしくは現地の割り当て数が少なかったり、何かしらの対策をされている場合は、日本で買い求めてしまう場合が多い。

何かしらの対策？

その何かしら、というのがPSPが売れる理由の大きな部分であったりする。

その何かしらとは？

不正ソフトの利用。

不正ソフト！？

PSPだとメモリースティックにデータが入れられることから、少しの変更で比較的容易に不正ソフトが動くようなんだよね。これに対する対応を一応はしているけど、その対策すら逃れる術も編み出しているようで、どうにもならない状態だったりする。なので、アジア向けとして本体は日本で調達して、ソフトは無料で、という状態になっている。このため、PSPが安定して売れている事態が発生しているんだ。

ふむ。

一時期、どうみてもPSPが売れている気配ないよね、という時期でも、一部の本体販売台数の調査で一定数売れているデータが出ていたけど、その多くはアジア向けだったのではないかと思われる。また、この関係で、ポイントが多く付く大型量販店では品切れになるけど、普通のゲームショップではしっかり残っているという事態も発生しているわけだ。

新型PSPでも同じ状況が発生しているというわけですね。

旧型PSPと比べて、対策というのをしていたようなのだけど、即日破られたようで…。

あらら…。

このため、たとえ日本人が買わなくなっても、アジア市場での需要が満たされるまでは売れ続けるのかな、と。

先ほどの何かしらの対策というのはなんだったのでしょうか？

不正ソフトが動かないように、アジア向け仕様を採用すること。たとえば、PSPであれば、メモリースティックを無くしてUDMソフトしか動かないようにすれば、不正ソフトの動かしようが無くなるといった対応をしようと思えばできる。そうなれば、アジアでアジア向けPSPが売られていても、日本で売られているPSPを買い求める、という話だ。

なるほど。

で、同じような理由で日本で買われているのがWiiであったりニンテンドーDSだったりする。両方とも不正ソフトが動くはずなので。逆に、PS3は不正ソフトが動かないはずなので、現状の販売台数の多くは日本人が買っているのかな、と。

2008年には中国などでもWiiの発売が予定されていますが、日本と同じ仕様になるのか注目ですね。

単純に売れているといっても、その売れ方がどういったものなのかをしっかりチェックしていかないと、本質を見失うこともあるので、この点は注意。まあ、今回の新型PSPの出荷台数100万台突破は、普通に喜んで良いことだと思うけどね。実際、日本人にも売れているしさ。あとは、今後、ソフトがしっかり売れるかが重要。本体だけでは利益なんてたいして出ないんだから。

そうですね。年末に向けて「みんなのGOLFポータブル2」が発売されますし、来年3月には「モンスターハンターポータブル2ndG」も発売されます。