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2007年11月25日
企業経営 ][ 米国 ][ 著作権 ]
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 11月21日に米国のアニメ情報サイトのアクティブアニメ(active Anime)に掲載されたGDHインターナショナル社長アーサー・スミス氏のインタビューが関心を集めている。
 インタビューは主に、インターネット上の海賊版アニメについての考えかたとその対応に関して答えたものである。

 同氏はインタビューなかで、インターネット上の海賊版アニメは現在世界のアニメ産業界最大の問題で、ファンサブはその核心であるとファンサブ活動を厳しく批判している。
 また、米国のアニメDVDの市場は売上高が30%減少したが、利益に関してはさらにダメージが大きいと語っている。さらに海賊版アニメの業界に与えている被害の深刻さから、ファンサブ活動を止める様に訴えている。

 GDHインターナショナルは日本のアニメ製作会社GDHの海外事業を統括する会社で、ロサンゼルスとロンドンを拠点にGONZOのアニメ作品の海外流通を行っている。会社はGDHの前身であるGONZOとデジメーションの合併直後に設立されており、スミス氏はそれ以来GDHインターナショナルの指揮を執っている。
 これまで日本と米国のアニメ関連企業のスタッフが、違法アニメの問題を語る際にファンサブという言葉を用いてそれを批判するケースはほとんどなかった。今回はアニメ関連企業の経営トップが、ファンサブが業界に悪影響を与えているとし、メディアを通して正面から批判を行った初めてのケースとなる。

 先日アニメ監督のワタナベシンイチ氏が、米国のアニメコンベンションOni-Conで、日本のアニメのクリエイターとして初めて、ファンサブに反対する意見を表明し話題を呼んだばかりである。
 企業とクリエイターの双方からでたファンサブに対する厳しい意見は、昨今の米国のアニメ業界を取り巻く様々な環境の変化を示している。

 GDHは国内外の海賊版アニメに対する関心が、最も高い企業のひとつである。国内でもインターネット上の海賊版アニメがDVDの売上と企業業績に影響を与えていると表明している。
 一方で同社は海外でのアニメ番組の日本との同時配信サービスの実験を始めたり、コンテンツ配信においてYouTubeとの協力を進めるなど様々な試みを行っている。

アクティブアニメ(active Anime) http://www.activeanime.com/
ARTHUR SMITH RESIDENT OF GDH INTERNATIONAL INTERVIEW ON ANIME PIRACY

GDH  http://www.gdh.co.jp/

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posted by animeanime at 2007.11.25
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