額縁に収まりきらない大型コンビ誕生!
「レディレインの肖像」原作/綾羽一紀
演出振付/芹まちか
音楽/北野隆
出演/若木志帆、桐生麻耶、爽加凛
5/21(土) ~22(日)世界館
一枚の肖像画に秘められた、少女(若木)と青年貴族(桐生)の悲しい恋。
若い二人は惹かれ合っていたが、少女が自分の気持ちを告げる前に、青年は時の動乱に巻き込まれて帰らぬ人となり、少女は悲しみのあまり青年の後を追う。
そして、青年が芸術家の友人に頼んで描かせた少女の肖像画だけが残った…。
時代を超える恋物語は、歌劇の定番である。
華やかな照明や豪華な装置はなくとも、この舞台には「若さと美しさ、恋、芸術」といった、歌劇ファンが憧れて止まない要素が散りばめられている。
若木と桐生は、姿かたちといい、声のハーモニーといい、似合いのコンビだ。
白いドレスと赤い軍服で踊るふたりは、何よりも豪華。
また、画家役の爽加凛が初の大役に挑み、名前どおりの爽やかさ。
フィナーレはガラリと趣を変えて、現代的なナンバーが続く。
若木の歌う「リメンバー・ザ・キッス」、三人でおどるタンゴが小気味良く、
歌とダンスもたっぷり楽しめた。200人の小劇場空間にふさわしい佳作である。
※写真と文章は熱烈歌劇に帰属します。複写は禁止いたします。
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