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<香川3人不明>発生から1週間、謎深まる 交友関係洗う
11月23日23時28分配信 毎日新聞
香川県坂出市林田町で、パート従業員、三浦啓子さん(58)と孫の山下茜ちゃん(5)、彩菜ちゃん(3)姉妹が行方不明になっている事件は23日、発生から1週間を迎えた。三浦さん方には大量の血痕のほか、寝室の壁にも血が飛び散った跡があることが新たに判明。三浦さんらに危害を加えた者はカーペットを切り取り、ベッドも整えるなど大胆な工作の跡を残した。しかし、犯人特定につながる有力な遺留物はなく、目撃情報や不審な物音を聞いた住民もいないことなどから、謎は深まっている。
◆3人の行方
「子どもがおらん。なぜ血が」。16日朝、三浦さん方を訪ねた姉妹の親、山下清さん(43)夫婦はパニック状態になった。三浦さん方からは、三浦さんの靴や自転車、携帯電話が消えていた。県警坂出署捜査本部は、携帯電話の電波状況から3人が坂出市中心部や沿岸部にいる可能性が高いとみて捜索。しかし、微弱だった電波を最後にキャッチできたのは翌日午後4時。3時間後には途絶えており、所在をたぐることはできなくなった。
調べでは、三浦さんにも相当の出血があった可能性が高い。捜査本部は、負傷した三浦さんが自転車で姉妹を連れ出すのはほぼ困難とみる。近くの土手に自転車のワイヤ錠が落ちているのを山下さんが見つけた。屋外に血痕はなく、三浦さん方南約20メートルの土手につながる小道に血液反応があっただけ。犯人は3人が外出したように装い、車で連れ去ったとみている。
◆狙いは?
三浦さん方は、寝室の和洋ダンスや鏡台の引き出しが開けられていたが、隣室の居間の財布入りバッグは残されたまま。家族によると室内からなくなったものはないという。窓や玄関などが壊された形跡もなかった。また、三浦さん方はJR坂出駅の市中心部から約3キロ離れた畑と住宅の混在する地域で、幹線道路からも外れた川沿い。
捜査本部は金銭目的や通り魔による犯行の可能性は低いとみて、三浦さんにトラブルがなかったかなど、交友関係の洗い出しを急いでいる。
◆少ない証拠
三浦さん方の寝室には、ベッドの敷布団や畳などだけでなく、壁にも飛び散るほどの血痕があった。このため、犯人が返り血を浴びた可能性が高いとみられる。しかし、指紋など犯人の特定につながるものはまだ見つかっていない。玄関に残された滑ったような血の足跡も、靴を特定するほどのものではなかった。屋外にも靴やタイヤの跡など有力な物証はなく、凶器も見つかっていない。
また、カーペットが切り取られており、血痕の隠ぺいを図ったとみられるが、血が下の畳まで達し、目的は果たせなかった可能性もある。
捜査本部は現場近くで連日、午前3〜6時に通行車両や通行人などに検問を実施。22日までに延べ約180人から聞いたが、有力な情報は得られていない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071123-00000090-mai-soci
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